政治不安定が招く生物多様性の危機
政治不安定が生物多様性の危機を増大させる 科学雑誌『Nature』(12月20日、水)は、生物多様性に関する広範な研究結果を発表した。「動物の第6期大量絶滅が加速しているという悲しい現実は、今や周知の事実だ。人間活動の結果として、地球上のいたるところで脊椎動物と無脊椎動物の種や類例、および生息域が後退している。政治不安定や政策運営がうまくいかない国々が、経済成長や人口急増ならびに気候変動に対峙するのと同様、生物多様性の侵食をも促しているという点については、あまり言及されていない。… 法的社会的に堅固な比較的安定した法治国家において、自然保護地区が野生生物の多様性を保全していくことができるようだ」。
オーストリア、三主権府を極右が掌握
外交、内務、防衛の三大臣に極右政治家 保守党ÖVPセバスティアン・クルツと極右の自由党FPÖ代表ハインツ=クリスティアン・シュトラーヒェが12月16日(土)、オーストリアの新政府の重要な三主権府を極右政治家が占めると発表した。内務大臣にハーバート・キックル、防衛大臣にマリオ・クナセク、国際法律家のカリン・キネシルは党に属してはいないが極右政党FPÖの支持で外務大臣に就く。
ワン・プラネット・サミット
COP21-パリ協定推進に向けて、60カ国の首脳や政府代表が参加 ワン・プラネット・サミット公式サイトはこちら:https://www.oneplanetsummit.fr/fr/ 2017年12月12日、エマニュエル・マクロン仏大統領、ジム・ヨン・キム世界銀行グループ代表、および、アントニオ・ギュテール国連事務総長は、地球環境の緊急事態に際して世界各国から集まった首脳並びに活動家たちとパリで会合した。歴史的決定をしたパリ協定締結から2年が経ち、実現へ踏み出すときがきている。目標達成のために、すでに変革への道のりを提示しているものもあれば、これから具体策を練り出さなければならないものもある。
ワン・プラネット・サミット始まる
緑の資金、構築と署名へ向けて 【FRANCE 24電子版、12月12日】 One Planet Summit : un sommet climat placé sous le signe de la finance verte FRANCE 24 Ajoutée le 12 déc. 2017 原子力発電をやめ、自然エネルギー開発へ政策転換したオーストリアに関する取材ビデオ。 Dernière modification : 12/12/2017 パリ協定から2年、フランスはワン・プラネット・サミットを開催。気候温暖化への対処に向けた資金構築のための新方策を見るけるのが目的。
環境と絶滅危惧種の動物たちを危機に追いやるトランプ政権
トランプ公約の悪夢 その1、パイプラインと原油汚染 トランプがこの3月、多くの反対を押し切って発効した化石燃料エネルギー推進の一環、カナダから北アメリカ大陸を南へ縦断するパイプラインの設置。そのパイプラインの通る南ダコタで、21万ガロン(約800トン)の原油漏れが発見された。原油は毒性が強く、環境汚染や人間の健康被害が強く懸念されていた。 その2、野生動物の危機 トランプ政権は今日、アメリカ人が狩猟して殺した象の頭や象牙をアフリカ(ジンバブエとザンビア)から戦利品(ハンティング・トロフィー)としてアメリカへ持ち帰ることを許可する条例を出した。動物保護のためにオバマ政権が禁止した輸入をトランプが解禁したもの。ジンバブエではここ数年で6%の象が減少。象牙のために、15分に一頭が殺されている計算だという。
ソフィー・カル展
ソフィー・カル & その招待アーティスト、セレナ・キャロンヌ SOPHIE CALLE ET SON INVITÉE SERENA CARONE 「Beau doublé, Monsieur le marquis !」 2017年10月10日から2018年2月11日 パリ、狩猟・自然博物館 *** 2年前に亡くなった父親の話から始まるソフィー・カルの作品群は、展覧会の入り口からあっというまに見る者の心情を重ねてしまう特別な引力を持っているようだ。 「ボブ・カル。私の発表を最初から見守ってくれた人…」。「ボブが死んだ。まだ信じられない。携帯電話にはまだボブの電話番号が残っていて、見ているうちに通話ボタンに触ってしまった。すぐに切ったのだが、ボブから折り返しSMSが来た。” C qui (誰) ?”」
2017年11月 開催中の展覧会
リヨン・ビエンナーレ La Sucrière et le macLYON 2017年9月26日から、2018年1月7日まで 開館時間、11時から18時、週末は19時まで、 16€、割引 9€
アートコンペ RiseArtPrize (イギリス)
https://www.riseartprize.com You will have the chance to be one of 14 category award winners, with the opportunity to show your work at an international exhibition in London. Finalists will also go head to head for a £10,000 cash prize awarded to the Global Artist of the Year.
海水の酸化が生物に影響(BBCサイエンス)
海水の酸化が海の生物全てに影響を及ぼすことに Roger Harrabin BBC環境アナリスト Science & Environment 「現代社会が排出する二酸化炭素が海洋をより酸性にすることによって、すべての海洋生物が影響を受けるだろう」という報告書が、250人以上の科学者の8年に及ぶ調査研究で発表された。それによると、海洋生物のうち特に生体の初期段階が被害を受けるという。成長してオトナになる数が、今日の4分の1から12分の1にまで減少する可能性があると研究者は警告している。
フランス人の死因の3番目は大気汚染
フランス、大気汚染が原因で年間48000 人が死亡 ニュースソースAFP publié le 22 juin 2016 フランス公共健康局(Santé publique France フランス厚生省外郭団体)の調査によると、人間の活動(化石燃料利用がもたらす公害)に因って引き起こされるこの微粒子汚染による死亡率は、フランス本土の死亡率の9%を占めるという。微粒子(PM2.5)は、心血管疾患、呼吸器疾患、神経疾患および癌疾患を引き起こし、タバコとアルコール*に次いでフランスで「回避が可能な」死因の第3番目とみなされている。 (*タバコによる年間死者 78,000人。アルコールによる死者は、年間49 000人。)
公金横領のパターンに見る政治家の図々しさ
フランス国民戦線マリーヌ・ルペンの場合 ヨーロッパ議会は2017年4月、フランスの極右政党国民戦線(FN、フロン・ナショナル)議員らが欧州連合の公金から500万ユーロを横領したことを受けて、マリーヌ・ルペン欧州議員(フランス国民戦線党首)の議員特権を取り上げることを決めた。 国民戦線は、2015年4月から議員につけるアシスタントを架空に雇用して給料分を横領したことが明るみに出、当時欧州議会の被害額は190万ユーロと推定されていたが、今年に入って調査が進み499万ユーロであることがわかった。ヨーロッパ議会にはマリーヌ・ルペンを入れて17人のフロン・ナショナルの議員がおり(各議員がアシスタント雇用の権利を持つ)、「アシスタントは現実に仕事をしている」と主張し、欧州議会の公金使い込みの容疑を否定し続けている。
世界とフランスの近未来における美術館
(レ・ゼコーとボザールの二つの記事から) より「開かれた」、より「子供向け」、より「参加型」に向かう現代の美術館。私たちの知っている美術館は消滅していくのだろうか? 「約200年前に生まれ、物によって知ることを伝える場として公共へ開かれたミュージアムは、やがて廃れようとしているらしい。ミュージアムの規定さえ曖昧になり、その呼び名もMuCEM、 MuMaや、MAXXIなどと簡略化されてそのものの名前で呼ぶことさえ避けられるようになった。テクノロジーや社会の劇的転換に捉えられ、私たちが今まで不変であると考えてきた機構は時代遅れになったということだろうか。」(ジュネーヴ、芸術歴史博物館 MAHで開催された『21世紀のミュージアム』展のシンポジウムでアルトワ大学の社会学者で博士課程« Expographie Muséographie »責任者のセルジュ・ショーミエによる問い。)
在任100日目のマクロン大統領、支持率36%に急落
支持率36% マクロン大統領在任100日目の2017年8月12日、 フランスの世論調査IFOPが大統領の支持率を発表した。総選挙のあった6月から目に余る急落。フランス人の36%が現政権に満足と答えた。この数字は先のオランド大統領在任100日目の支持率46%より10%も低い。 Sondage : Edouard Philippe devient plus populaire qu’Emmanuel Macron 理由として、全国総選挙で国民議会の過半数を占めたマクロン派新党だが、その政治経験の未熟ゆえに議会でメランション派にやりこめられがちなこと。 新閣僚の政治表明が不十分なこと。やはり首相が自己表明に長けていないことなどが挙げられている。