フランスから―環境とアートのブログ

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Posts tagged "移民"
トランプ政権、その数字

トランプ政権、その数字

Now This Politics が集計したトランプとその政権下の「業績」   1. 虚言、20055回以上 2. 議会シャットダウン、3回。うち一回は34日続いた。史上最悪の議会停止。 3. 大統領弾劾、2項目。 4. 2020年大統領選に向けて、外国に介入を頼むこと2回。(中国にサポートを求める。対立候補バイデンの調査を頼む。)
環境保護の危機

環境保護の危機

環境活動家164人が殺害される AFP、2019年7月30日公表 NGO 団体「Global Witness」*の年次報告書によると2018年、世界中で石油その他の採掘計画や農地開発、森林伐採計画と闘う環境活動家たちが、少なくとも164人殺害された。
子供を親から引き離すトランプの寛容ゼロ移民政策

子供を親から引き離すトランプの寛容ゼロ移民政策

メキシコ国境で違法移民を足止め、親から引き離された子供たち1万人以上が強制収容 国情不安を逃れ、アメリカへ向かう移民が集まる国境。今年1月から始まったという親子の引き離しがアメリカで大きな批判を集めている。小さい子供は18カ月という乳幼児から16歳くらいまでの子供たちが親から引離され集められて金網の中に入れられ、寝具もなくアルミホイルを布団代わりに寝起きをしている。違法移民に寛容無用、とするこれらの物々しい国境地帯を彼らは「ウォー・ゾーン」と呼び始めた。
極右勢力の進出

極右勢力の進出

【イタリア総選挙にふたたび震撼、極右の進出に染まるヨーロッパ】 一昨年のフランスの大統領選挙で極右候補が決戦に残り、数ヶ月前のオーストリア選挙で三主権府を極右政治家が牛耳ったのを覚えておいでだろうか。この週末のイタリア総選挙でこの国においても強い極右の姿が顕になった。ル・モンドが地図を塗り分け、ヨーロッパにおける極右政治の動向を明らかにした。白から黒へ。色の濃い国は右翼の支持が強い国である。 ハンガリーとスロバキアに支えられて、ヨーロッパで一番極右政党が勢威を振るう国はオーストリアとイタリア(下の地図の黒色で塗られた国)。ドイツにおいても政治勢力として大きくなりつつある。一方、リュクサンブールとアイルランドは極右の動きは全く国政に反映していない。
オーストリア、三主権府を極右が掌握

オーストリア、三主権府を極右が掌握

外交、内務、防衛の三大臣に極右政治家   保守党ÖVPセバスティアン・クルツと極右の自由党FPÖ代表ハインツ=クリスティアン・シュトラーヒェが12月16日(土)、オーストリアの新政府の重要な三主権府を極右政治家が占めると発表した。内務大臣にハーバート・キックル、防衛大臣にマリオ・クナセク、国際法律家のカリン・キネシルは党に属してはいないが極右政党FPÖの支持で外務大臣に就く。
2017年、年始の数字

2017年、年始の数字

執行猶予付き8か月禁固刑 違法にフランスに入った移民50人に食事を与えたり助けたりしたという「罪」で、農業経営者セドリック・エルー(37歳)がリヨンで裁判を受け、執行猶予付き8か月の禁固刑を言い渡された。セドリック・エルーは、「見るに見かねて自分の土地を通った人たちを助けた。悪いのは困っている移民に対して何の対策もとらない行政の方だ」と胸を張って裁判に出頭。セドリック・エルーを支援する人たちが300人も裁判所前に集まった。「人を助けて犯罪者扱いされるのはおかしい」。一方訴えた州知事は、「違法滞在者に関わるなどもってのほか」と怒りをあらわにしているという。
フランスのカレ港に移民阻止の壁造り、イギリスが建造費全額負担

フランスのカレ港に移民阻止の壁造り、イギリスが建造費全額負担

(9月23日追記:この記事の最後) 壁 英仏海峡を渡ってフランスからイギリスに違法入国をする移民を阻止する目的で、カレの港に海岸線を走る国道に沿って防音壁のような高さ4m、長さ1kmの壁が作られることになり工事が着工した。その両端には30kmの鉄条網が張り巡らされる。建造費用はすべてイギリスから出ており、その総額は270万(フランス2TV)とも320万ユーロ(ル・フィガロ)とも言われる。
大晦日、大都市の行事は簡略化

大晦日、大都市の行事は簡略化

大晦日、テロの脅威に大警戒 12月31日の大晦日の今日は、各国の都市でテロへの警戒が強化され、パリでは、1万1千人の軍隊、警察、消防が出回り要所要所の警戒に当たっている。恒例の年末大行事であるパリの花火は中止となり、いつもは零時のカウントダウンを楽しむシャンゼリゼ大通は厳しい交通規制が敷かれて、大通りに入る人たちの身の回り品の検査が行なわれるほか、夜21時から明け方6時まで道路が閉鎖される運び。

オーランド政権、次々に選挙公約実現にとりかかる

住宅問題と移民問題:…

アクチュアリティ

移民政策 - 2011年の移民対策の集計がきのう、内務大臣から発表された。フランス在留移民のうち、32900人が国外追放となリ、政府の見込んでいた人数を5000人上回った。また、フランス国籍を取得した外国人は66000人で、平年より30%の減少となった。 My opinion: 国外追放が予定の5000人増というのは、はたして、「フランスへの違法滞在が増えたから?」、フランス国籍取得者が30%減という数字は、「フランスへの帰化希望者が激減したから?」。いいえ、両方とも答えは「NO」、である。これまでも、フランスの外国人政策に関して、ロムなどの追放事件やこうした政府の発表があるたびにブログにしたためて来たとおり、サルコジ大統領が当選して以来、保守政府は在仏外国人に対する処置を特別に厳しくしてきた。サン・パピエ(滞在許可証を持たない人々の通称)と呼ばれる人たちがフランスには大勢いるが、大半は北アフリカのフランスの旧植民地から出稼ぎにきて、すでに何年もフランスに税金を払っているひとばかりである。彼らはきちんと手続きを取って当局に申請しているにもかかわらず、何年も滞在許可証がもらえずにおり、こうした納税者たちが主に国外追放の対象となっている。滞在許可証がもらえなければ、身動きもならない。言ってみれば、滞在許可という身分証明書を持たないことで、見えない監獄の中に入れられているようなものなのである。…
特集 第5回メル国際現代アート・ビエンナーレ(1) 

特集 第5回メル国際現代アート・ビエンナーレ(1) 

Ve BIENNALE INTERNATIONALE D’ART CONTEMPORAIN DE MELLE, FRANCE   特集「第5回メル国際現代アート・ビエンナーレ」(1) Habiter la Terre : du battement de coeur à l’emportement du monde 2011年6月25日から9月18日まで。 フランス、ポワトゥー・シャラント地域メル市。テーマ:「地球に住む、心臓の鼓動から世界の逆上まで」 Information: http://www.biennale-melle.fr 展覧会紹介特集記事の第一回目は、メル国際現代アート・ビエンナーレ。

二つの射殺事件

7月17日と18日にフランスの二つの町で二つの事件が起きた。7月17日はグルノーブルの近郊都市ビルヌーヴで、カジノを襲った数人の若い強盗団が警官隊とぶつかり、27歳の強盗の1人が撃ち殺された。逃走した仲間のグループは翌日夜、仕返しに市内に停められていた車60台に火をかけて燃やし、警察と保安機動隊をめがけて拳銃で発砲した。これら若者グループを制圧すべく、機動隊は150人を投入。追撃は明け方5時まで続き、若者5、6人が検挙された。過去、研究文化の都市といわれてきたグルノーブルであるが、近年その周辺都市が犯罪の巣窟化した現状がこの事件でクローズアップされることになった。 もうひとつの事件は、 ロワール・エ・シェール県(県庁所在地はブロワ)のサン・テニャン市で起きた。7月18日、保安機動隊のバリケードを破ろうとした22歳の若者がその場で機動隊員に射殺された。やはり翌日、殺された若者の仲間が仕返しに車5台に火をつけ、公共の建物の入り口を壊したり並木を切り倒したりするなどの暴動に近い行動に出た。事件後事情徴集を受けた殺された若者の兄は、「機動隊のバリケードを破ろうとなどしなかった。私たちはそばを通りかかっただけなのに、発砲されて弟が犠牲になった」と、機動隊の届出とはまったく食い違う陳述をした。この兄弟はいわゆる「旅行を専門とする人々」と呼ばれる放浪者たちで、強盗をしたわけでもなくまた銃器などもまったく所持していなかった。この事件で、ヨーロッパをキャンピングカーで渡り歩く「旅行を専門とする人々」のあり方が問われ始めることになった。…

フランスの小都市からロンドンへ職探し

6月8日付けのTF1テレビニュース、報道タイトル - 「ロンドンは若い失業者のエルドラド?」 欧州連合から援助を受けている協会の助けで、フランスの地方の移民が集中する町で失業している若者たちをロンドンへ送るというプランが実行され始めた。移民の若者がフランスで職を得るチャンスは少ない。こうした若者に未来を提供しようと、協会が3ヶ月の英語教室を開いて特訓し、また同じ町からアメリカへ行って自分の道を切り拓き、博士課程を取ってワシントン大学で仕事をしている黒人講師を招聘して質疑応答をするという機会を作り始めた。 「ほかの国なら希望がある?」「チャンスが多い?」こうして短期間の特訓を終えた20人の若者たちは、ロンドンへ移動し、早速職探し。ロンドンではCVを持ち歩く必要もないし、職をオファーしているところへ行って話し合い、一日で雇用されるものも出てきた。「フランスのように週35時間労働の基準など無く、ロンドンでは40時間以上働くけどちゃんと時間に見合った給金がもらえる」とニコニコ顔だ。 My opinion: フランスとイギリスの雇用の仕方の違いは大きく、むかしからよく比較されてきた。特に外国人移民の雇用については、このルポルタージュが示すように近年頻繁に問題として取り上げられながら、フランスの雇用段階で起きる差別は根強い。履歴書に書かれた名前がフランス系ではないというだけで、雇用対象からはずされることが頻繁に起きる。そのため、国が、名前を隠して履歴内容だけで審査するよう指示をするなどの法案をだしたほどで、フランス国籍を持っているものですら移民にとってはまだまだ社会の壁は厚い。このルポルタージュに出てくる若者にとって、仕事を見つける際にCVや名前の出自などは不必要、たった一回の面接で雇用が決まる、などということはほんとうに正真正銘の夢だったにちがいない。「ロンドンはエルドラド(黄金郷)?」それでは、「フランスはいったい何?」。 欧州連合で国境が取り去られて、移民もほかの国へ移動がしやすくなった。国は、移民対策に汲々としまたフランスの悪習慣修正に四苦八苦しなくても、本人たちの意思でまた満足のいく形で移民に国外へ出ていってもらうことができるようになったわけだ。こうした外国への職探しなどというお助けシステムができたおかげで、かえって差別問題の解消へ向かってこの国がしてきた努力にブレーキがかかってしまうのではないかと懸念するのは私だけだろうか。 ロンドンで就職口が簡単に見つかって笑顔を見せるその影にかくれた大きなフランスの差別問題。この20人の中に一人でもフランス系のフランス人が混じっていれば、私も「失業対策」として聞き流したかもしれないが、20人ともトゥルコワン市の公団住宅に住む北アフリカからの移民の若者たちで、彼らの中にフランス社会に対する大きな障壁や引け目があるのをインタビューからも感じとれたことで、「フランスはいったい何か?」という話になった。「ロンドンは若い失業者のエルドラド?」。はたして、フランスが「エルドラド」になる日は来るのだろうか。(S.H.)