環境活動家164人が殺害される
AFP、2019年7月30日公表
NGO 団体「Global Witness」*の年次報告書によると2018年、世界中で石油その他の採掘計画や農地開発、森林伐採計画と闘う環境活動家たちが、少なくとも164人殺害された。
*NGO 団体「Global Witness」:https://en.wikipedia.org/wiki/Global_Witness
報告書によると、暴力や脅迫や嫌がらせ、またデモ行進の禁止などにより世界中で「無数の」人々が沈黙させられているという。先住民のリーダーや活動家が自分たちの国を保護しようとする国の中で最も危機的状態だったのはフィリピンで、30人が殺害された。また、コロンビアは24人、インドは23人を数えた。グアテマラでは16人が殺され、住民の数と比較すると最大の死者を出したことになる。
「これは世界中で見られる現象です。多くは先住民の代表で、環境や自分たちの土地を守ろうとする人たちが、テロリストや殺し屋や犯罪者のように扱われているんです」と、国連の先住民の権利に関するリポーター(Vicky Tauli-Corpuz)が糾弾する。「この暴力は人権の危機を露呈するばかりではなく、恒常的な環境が生活のすべてである人々にとって大きな脅威」と付け加えた。死亡者数は2017年の207人から減少しているとはいえ、遠隔地で発生している事件の全体は把握しにくく、この数字は過小評価されている可能性があるという。
国連気候変動パネル(Giec)は来週土地利用に関する報告書を発表する予定であるが、これは先住民族の自然保護の重要性を浮き彫りにするはずだが、NGO団体は環境保護者への脅迫や投獄の危険性のさらなる懸念を表明した。同報告書はまた、物議を醸している開発計画に出資する銀行を含む投資家の役割を非難し、権利侵害を助長した企業名を列挙しているらしい。
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My opinion:巨大な金が土地を買い、土地に頼る人々がそこから離れることを余儀なくする。記事の短いのが少々物足りないが、国籍企業による大規模な環境破壊が、生活ができなくなった人々を追いやり、移民を促進していることがよくわかる。何世代も続いた生活には決して戻れない離郷の移民を生み出す巨大企業と、その悪循環を回す経済。ともあれ、どう見ても人権尊重が大元だ。(S.H.)
・ブラジル大統領が率先する森林開発計画による自然破壊に抗議する住民たち: