アクチュアリティ、バイオレンス
・ヨーロッパ、財政緊縮政策に反対する数カ国連動デモ: 2012年11月14日、経済危機にあるEUの厳しい緊縮政策へ反発して、マドリッド(スペイン)、リスボン(ポルトガル)、ローマ(イタリア)、アテネ(ギリシャ)の4大都市で大々的なデモが行われた。 スペインは、カディックス、ヴィゴ、ビルバオなどでも大きな集会が開かれ、首都マドリッドでは数万人のデモ隊たちが警官隊と衝突し、催涙弾や石などが飛び交って30人が負傷、80人あまりが逮捕された。スペインは4人に一人が失業。政治に満足しているというのは国民の7%のみ。「銀行が搾取しているんだ」という人々。アパートを銀行に借金のかたに取られ、自宅を没収される直前に思い余って自殺をする人が今年になって4人続出した。現実に、同じような状況で銀行の手に渡った一般市民の宅地の数は50000軒に上るという。…
ユーロ新世代、アクチュアリティZapping
・ユーロの新世代!? ― 新しいユーロ札が印刷されることになった。ギリシャ彫刻の女性の頭部が入り、何よりも偽札を作りにくい。現在ヨーロッパには150億ユーロ分のユーロ札が出回っているが、うち、偽札は70万枚近くあると推測されている。そのうちフランスに出回っているのは40%。2011年6月段階で最悪の35万枚の偽札が発見された。スーパーマケットなどそれぞれ独自に偽札対策を行っているが追いつかない。主に偽札対策を主眼に作られる新しいユーロ札。すでに5ユーロ札は出荷態勢で、近々出回る予定だ。
フランス-大雪、アメリカ-ハリケーン・サンディ
[フランス、大雪](ビデオ) アルザス、アルデッシュ、ドローム、イゼール、アルプス方面で大雪。先週末の降雪は1956年以来の記録で、ところによっては3時間で80cmの積雪があった。急な大雪で方々で木が倒れたり電線が切れるなどして、サヴォワ、イゼール、オート・サヴォワなど3地方で約50000世帯が停電し、現在フランス電気が電線の復旧活動中である。今朝になって天気は回復に向かっているが、アルプスやピレネー地方のスキー場は平均20cmから40cm積もり、雪の用意はすでに10月下旬に良好といったところ。この水曜にまた積雪の予定。 マッシフ・サントラルやアルプス方面で、朝夜はマイナス5℃を記録、パリでも1℃で日中はようやく9℃という低気温だ。
The Global Gender Gap Report 2012、世界男女格差報告書 2012
The Global Gender Gap Report 2012、世界男女格差報告書 2012: 今週水曜日、世界各国の男女の格差についての報告書が公示された。WEF(World Economic Forum)によると、調査対象国135国のうち、日本は(101)番目で、先進国では最下位。 提出された報告書(381ページ)の序文でWEFの書記長、クラウス・シュワブ氏は、「ワールド・エコノミック・フォーラムは、世界状況を向上させるというわれわれの使命のキーエレメントとして世界の男女格差を縮めることを目的とする機関である」と表明。「人間資本が、教育が不十分であったり、健康管理が不十分であったりというように十分な管理がなされていない場合、国は、潜在的競争から長期的に脱落してしまうだろう。したがって、政府の仕事は、女性が経済的に社会へ導入されるために環境における正当な権利が与えられることが保障されていることが必要である。」 また今回、シニア・ディレクターのサディア・ザヒディ氏は、「女性が世界人口の50%以上を占めており、この点で女性の力は世界の50%にあたる」と指摘。また同氏によると、報告が始まった7年前よりは前進しているものの、その速度は非常に遅々としたもので、わずか6カ国が10%の向上を見せているほか、75カ国がわずか5%以内の向上をしたのみであるという。 上位は、前年度と同じように北欧諸国が上位10位を占め、アイスランド、フィンランド、スエーデン、ノルウエー、アイルランドと続く。欧州大陸では、デンマーク7 位、スイス10位。フランス69位、ギリシャ82位。アメリカは政治職に就いている女性の割合が低いために、5 ランク順位を落として22位に転落。 中近東や北アフリカの国々は、トップ100位には入っていない。最低ランキングには、チャド(133)、パキスタン (134)、イエメン (135)。南北の開きが顕著である。 報告書の詳細はこちら(PDF, 381-page report) ジェンダー・ギャップ(ヨーロッパと北アフリカ)
フランス国籍取得、政策転換
2012年10月18日、内務大臣マニュエル・ヴァルスは、フランス国籍取得に関する政策を大きく転換し門戸を開くと発表。旧サルコジ政権が取得条件を規制して厳しくし、国籍取得者を大幅に減少させていく方向へあった締め付けへ大きなメスを入れることになる。 マニュエル・ヴァルス内務大臣は、「人々の国への密着度を強め、より一層の国への貢献を目指し」、国籍取得条件を緩和するとして昨日、みずから新たな国籍取得者への書類手渡しを行った。旧サルコジ政権は、フランス国籍を取得する外国人が多すぎるという右派の見解に基づき、10年以上フランスに在住して定職に就いている人のみを対象にし、フランスの文化に対する知識テスト(ブリジット・バルドーは何をした人か?、や、エッフェル塔はどういう機会に建てられたか?、などを選択方式で回答していく)をパスするなどの条件を満たさなければならなかったため、2011年は、66000人が国籍を取得して、前年度から30%の大幅減少を記録していた。 この政策を大きく覆すことを念頭にマニュエル・ヴァルス内務相は、今後毎年100000人へ国籍取得者の増加を目標とすることを公言し、取得条件における各細則を改める。目立つところでは、1.定職についていなくても日常生活に支障の無い程度の最低賃金を確保できること、2.文化テストの廃止、などで、新しい細則に関する通達が各関係部署に配布される。
アクチュアリティ、アントワープ
[アントワープ市長選] ベルギーのアントワープ市長選で、オランダ語圏の独立を主張するla N-VA党リーダー、 バート・ド・ヴェヴァー(Bart De Wever)氏が圧勝した。オランダ語圏(フラマン圏)の勢力が強い北部ベルギーの人口密度の高い第一都市といわれるアントワープ攻略で、もともと溝が深かったフランス語圏とオランダ語圏の対立に火が注がれる。国は分断へ向かう? という質問に、バート・ド・ヴェヴァー氏いわく「ベルギーは蒸発する」。(フランス2TV)
ソーラー・エネルギー発電所、フランス電気会社EDF次々開設
フランスの新政府は、低迷し続けていた持続可能なエネルギー開発にてこ入れをするため、2012年10月1日、コミッションを設けてソーラーエネルギー発電による電気購買価格を徐々に値上げすることを公表した。 2011年のフィヨン内閣の中止決定以来、ソーラー発電によるEDFの電気購買価格が下がり続け、ソーラーパネル生産や開発が落ち込んでいたため、この発表に関係会社はようやく安堵の色を見せている。「これでここ数ヶ月は関係会社もやりくりしていける方向になった」と再生可能エネルギー産業グループの会長、ティエリー・ムート。この決定で、エネルギーの大きな転換の時代へと議論を活発化させていくきっかけができた、と見る向きも多い。(ル・モンド紙)
アクチュアリティ
[MES] Le Mécanisme Européen de Stabilité (MES) 経済「安定へむけてのヨーロッパ・メカニズム(仮約)」誕生、2012年10月8日にリュクサンブールで開幕レセプションが行われた。世界188カ国が参加する国際通貨基金IMFに並立する形で、ヨーロッパの経済危機を救う新しい戦略機構として成立。資金の再構成と負債の購買を大きな目的とする。約7000億ユーロの資本をキャパシティとしてもつが、うち、1800億ユーロはドイツ、1430億ユーロはフランスが融資する名目となっている。しかし実際にはフランスは負担分のうち160億ユーロの供出しか見込んでおらず、残りはマーケットから貸借する方針だ。
フランス、節約と増税
[緊縮政策、節約と増税] フランソワ・オーランド大統領はTF1TVの日曜夜8時のテレビ会見で、政府の緊縮政策について細部を公表。一斉に各方面のメディアから多角的な分析を集めた。 2013年度予算を成立させるためには300億ユーロをどこからか捻出しなければならない。うち200億ユーロを増税、100億ユーロを支出軽減で賄う予定だという。増税200億ユーロ分は二分し、100億ユーロは企業税、100億ユーロは所得税、財産税などの一般税の増税となり、とくに年収100万ユーロ以上の納税者には75%の増税となるのが大きな目玉だ。75%増税に関しオーランド大統領は「これから二年間だけの増税」と期限を決めた。その理由でオーランド大統領はこの増税策を「2014年アジャンダ」と呼ぶ。…
アクチュアリティ、新年度開始
[新年度] 9月3日月曜、85万人の先生方が夏休みを終えて学校へ。9月4日火曜日は、全国65000校、1210万人の子供たちの新年度が始まった。前大統領サルコジ時代5年間を通じて8万人の教員が削減され、教室の合併や教師の掛け持ち、過疎地域では閉校や学校の合併などの厳しい処置をとらざるをえなかった。2012年新年度、サルコジ政治のしわ寄せを引きずったかたちで迎え、各地で子供の親たちの抗議が寄せられている。今年当選した社会党オーランド大統領の選挙公約には「教員6万人増員」が謳われており、新学期に合わせ1000人の増員があり、雀の涙ながらも教育の現場の改善が期待されている。 [フェッセンナイム原子力発電所で小さい化学爆発]
アクチュアリティ、新年度へ向けて
9月も近づき、夏休みから三々五々帰還中の政府官僚たちが、新年度を前にすでに国民の批評の的となっている。この5月、大統領選挙で勝利した社会党オーランド大統領と内閣を采配するエロー首相の人気に関する世論調査が発表された。オーランド大統領は当選時から11%減少、またエロー首相も9%の減少と、結果はなかなか厳しい。国民の意見を街頭インタビューでは、「10年の景気不振を回復するにはどんなに政治手腕があっても100日でははまだ時期尚早でしょう」といったような慎重な意見が返ってきた。 …
フランス、猛暑到来、各地で40度を越す
2003年の忌まわしい過ち(猛暑で数千人が死亡し国の対応の遅れに非難が募った)を繰り返さないように、昨日から社会福祉健康大臣のマリソル・トゥーレーヌが病院や養老施設などに、メディアを利用して猛暑対策を促した。あちこち空調を設備するなどの配慮がなされ始めてはいるが、特に病院や養護施設など、また自宅にこもるお年寄りや乳幼児に、努めて水の補給をするように呼びかけている。 8月18日土曜の今日は、ノルマンディーやクレルモンフェラン、アンドルなどを含め全国7つの町で摂氏40度を超えた。アンドル地域では最高の42度。パリはちなみに38.4度で、観光客などがトロカデロの噴水に体ごと浸かるなどし暑さに大はしゃぎ。あすは、全国30県以上に気温上昇で注意報発令。この暑さは来週水曜日まで続く予定で、熱中症や脱水症にならないようにTVなどが呼びかけ続けている。(BFMTV, TF1TV) リヨン市では、予め登録したお年寄りに社会福祉課が一軒一軒電話をして、健康状態を確認した。元気にしているという返事があっても声の調子で状況判断を欠かさず、また電話が通じない場合は隣人へ連絡をして状況を調べるなどし、念を入れて必ず本人確認をしてチェックをしていく。…
環境、あれこれ
アクチュアリティ、環境 [ウィークエンドは全国的に渋滞] 7月最後のウィークエンドは、バカンスから帰る人とこれからバカンスに出る人たちの車で全国の幹線道路が渋滞する。今年も例年通り、金曜の夜から土曜にかけて注意を呼びかけている。「なるべく早くでようと5時に起きましたが、それでもだめですね」とカタツムリ走行。