ロンドン旅行
8月上旬に一週間ほど久しぶりにロンドンを訪れた。2000年に来た時も新旧の建築がひしめいているのに驚いたが、ますます人が多く、ますます新しい建築が立ち上がりつつありその活気には驚かされる。
論争、ジェフ・クーンズの贈り物
パリに贈呈されることになったジェフ・クーンズの彫刻「チューリップのブーケ」をめぐり、仏文化関係者の拒否運動が高まる 2016年11月21日、アメリカ大使館とパリ市との間で、パレ・ド・トーキョー前にジェフ・クーンズの彫刻「チューリップのブーケ」を設置することが決まり、ドイツの工場で制作中の彫刻の設置の日が近づいている。同時に、アーティストやアート・ディレクター、建築家や政策責任者などから設置の撤回を求めて、反対の声が上がっている。
ニースの暴走トラックテロ、18日喪明け
服喪明けの7月18日、ニースに集まる数千人の人々 セキュリティの穴、パリ祭の夜 7月14日23時少し前、ニースの海岸沿いのプロムナード・デ・ザングレに忽然と現れた19トントラックが暴走。恒例のキャトルズ・ジュイエの花火を見終わったばかりの人たちを2kmにわたって撥ね飛ばし、死者84人負傷者202人うち50人以上が命にかかわる重症を負う大きな犠牲を出した。
Le Zap、文化支援カット、冷夏、牛の憂鬱、テロetc.
「Le Quartier」現代アートセンター、閉鎖へ? 1990年に開館したブルターニュのカンペール市所在、現代アートセンター「Le Quartier、ル・カルチエ」は、バジェットの60%をカンペール市の援助金に頼っていたが、市長のリュドヴィック・ジョリヴェ(Ludovic Jolivet、右派共和党、2014年当選)が援助を全面停止すると発表した。援助が停止されれば、運営はたちまち成り行かなくなる。すでに市の援助停止への抗議行動が数週間行われ、文化大臣が応援に乗り出したりしたが、市はこれらを受け付けず。閉鎖は確実になる見込み。6月30日、最終の抗議行動へ。
ベルサイユで、オランド大統領テロへ宣戦布告
["Nous sommes en guerre" 私たちは戦争状態にある] 11月16日月曜日、フランスの服喪の第一日目、全国で1分間の黙祷が行なわれた。この日、オランド大統領はベルサイユの両院合同会議場で722人の議員を召集して、13日に起きたテロの犠牲者へ追悼を表明するとともに、テロ撲滅へ向けて国の方針を発表した。パリ中心に位置する国民議会ではなく、ベルサイユ会議場を表明の場所に選んだオランド大統領の決意の程はなみなみならない。1月のシャルリー・エブドテロ事件時にテロリスト・ネットワークに関する捜査方法が明らかにされたが、国内で監視すべきとみなされる人間が約4000人おり、188もの調査書類が作成中であるという。こうした捜査の下地の上に、13日にパリを襲ったテロリストたちの調査はパリからベルギー、シリアへと点と点を結ぶ作業が迅速に行なわれている。…
パリ、シャルリ・エブド銃撃テロ事件の明暗(1)
1月15日追記:この一週間の事態の展開はめまぐるしい。昨日14日オランド大統領は、南仏のトゥーロンに停泊しているフランス最大の空母シャルル・ド・ゴールに乗り込み、海軍に向けて年始の挨拶をした。空母シャルル・ド・ゴールはインド洋に向けて出発する予定だったが、イラク湾岸へ向かい、特別任務(戦闘)に加わることになるようだ。オランド社会党政権は2013年、緊縮経済政策のわくで軍事費の大幅削減と軍隊の3万4千人削減を2019年を目処に達成する法案を可決したが、この日トゥーロンでオランド大統領は、「特別の状況を鑑みて、先に決められた政策を見直し軍備縮小の度合いを緩めなければならない」と発言した。 同日14日、イエメンのアルカイダがパリ銃撃テロの命令を下したという犯行声明を出した。また14日は、25カ国で16カ国語に翻訳された300万部のシャルリ・エブドが事件後はじめて発売され、あちこち売り切れが続出するという異変の直後、先のビデオと同一人物と見られるアルカイダの犯行予告とも取れるシャルリ・エブド最新号の漫画化されたムハンマドへの批判がインターネットに流れた。「シャルリ・エブドが過激派に宣戦布告」というジョーク(?)がFBに載ったほどだ。テロに向き合う世界は、一体どこへ行こうとしているのか・・・。
服喪のフランス、1月7日パリの銃撃テロ
Je suis Charlie パリのシャルリ・エブド(Charlie Hebdo)雑誌社で銃撃殺人テロが発生した。「驚くべきことに」(フランス2TVのニュース司会者ダヴィッド・プジャダスの表現から)数時間後には「Je suis Charlie 私はシャルリ」という紙を掲げた何千何万という人々が各地で広場に集い、社会風刺を専門にしていた風刺画家たちの死を悼んで表現の自由、民主主義の根底にあるべき自由の尊重を訴えはじめ、表現のシンボルであるペンや鉛筆をあちこちで掲げる人の姿があった。パリはレピュブリック広場に3万5千人。リヨンでは市庁舎前広場に1万5千、ボルドーで1万3千人、モンプリエは1500人。当日のうちにヨーロッパの各首脳が集合してフランスへの連帯を表明し、アメリカからはケリー国務長官が流暢なフランス語で「すべてのアメリカ国民はフランスに寄り添っています。…表現の自由と報道の自由は民主主義の根底にあるものです。今回の亡くなったジャーナリストのように攻撃がされることがあっても失われてはならない」と述べるなど、世界がフランスのテロ事件に寄せる想いはことのほか熱い。フランスやイギリスは首相や大統領官邸に半旗を掲げ、3日間の全国的な服喪を決めた。
イスラム過激派、フランス人人質を惨殺
2014年9月24日、アルジェリアで人質になっていたフランス人、エルヴェ・グルデル(55歳、登山専門ガイド)がイスラム過激派によって斬首された。エルヴェ・グルデルは4日前に山歩きをするために10日間の旅行予定でアルジェリアを訪れていたが、イスラム過激派ジハードに捕まって人質となった。フランス人拘束の声明が発せられたと同時に、アルジェリア政府は軍隊1500人およびサーマル・カメラや犬などの装備を総動員して捜索していたが、功を奏さなかった。先のアメリカ人とイギリス人の斬首のときと同じようにビデオがネットにのせられた。ニュースではこのビデオを公開しないが、内容は、覆面4人の武装した男たちに囲まれた人質エルヴェ・グルデルが、「フランソワーズ、エルワン、アヌーク、両親へ、愛しています」という家族への短いことばを発した後、一人の男が、「フランスのイラクへの武力介入を糾弾する」と言って、人質の首を切り落とした4分ほどのものだ。エルヴェ・グルデルの惨殺のニュースはフランス中を駆け巡って国民を震撼とさせた。…
アクチュアリティ・不安
・2012年ロンドン・オリンピックを控えてイギリス政府は昨日、不意のテロリズムを想定し、ロンドン市内で英国空陸海軍の出動予行演習を行った(ビデオ)。テムズ川では海軍が、またロンドン市内の公園にはミサイルを装着した地対空ミサイル発射装置が設置されてロンドンの空からの襲撃に備える試運転が行われ、また、オリンピックスタジアムの近隣住宅には、オリンピック開催中は軍の監視所として場所の提供を義務付けるなどの告知をするチラシが配られるなどし、住民たちの不安をあおることになった。
アクチュアリティ
パリ、テロ警戒態勢、赤レベル - 先週水木曜のイスラム系マグレブ人女性の「カミカゼ」によるメトロやエッフェッル塔爆破予告(未遂)以来、パリを中心にフランスはテロ厳重警戒態勢に入った。交通機関や空港はもちろんのこと官庁やモスケその他、人の集まる場所を集中的に警戒する方針。 数日前、ナイジェリアでプルトニウム発掘工場関係のフランス人5人とアフリカ人2人が誘拐された。アルカイダが広範囲に潜伏する地域だけに人質の安否が気遣われており、パリのテロ脅威との関係が捜査されている。