「Le Quartier」現代アートセンター、閉鎖へ?
1990年に開館したブルターニュのカンペール市所在、現代アートセンター「Le Quartier、ル・カルチエ」は、バジェットの60%をカンペール市の援助金に頼っていたが、市長のリュドヴィック・ジョリヴェ(Ludovic Jolivet、右派共和党、2014年当選)が援助を全面停止すると発表した。援助が停止されれば、運営はたちまち成り行かなくなる。すでに市の援助停止への抗議行動が数週間行われ、文化大臣が応援に乗り出したりしたが、市はこれらを受け付けず。閉鎖は確実になる見込み。6月30日、最終の抗議行動へ。
https://www.facebook.com/lequartier/?fref=ts
冷 夏
夏至を目前にしながら、南仏を除き、最低気温13度から15度、最高気温19度ないし20度という秋のような天気の続くフランス。ヴィラー・レ・ドンブ(ローヌ・アルプ州エーヌ県)で6月16日、雹が降り荒れ、一部地域で1m以上浸水した。
牛も気が滅入る悪天候
ブルゴーニュ・フランシュ・コンテでは、降り続く雨と低気温で乳牛が牛小屋から出たがらず、牛乳の産出高、10%減。普段の夏なら、牛舎から出て放牧されると、牧草を食べ草原に寝転ぶなどできるが、4日に空けず晴天が無く、牧場はぬかるんだままで牛にとっても歩行が困難。温度が低いため牧草ものびず、牛も十分に食べる気力がでずに、牛舎では牛は鬱状態。
近隣のチーズ農家も牛乳の減産の影響をそのまま被り、ストックは20%減。
ベルサイユで告別式
殺害された警察官ジャン=バティスト・サルヴェンとその妻ジェシカ・シュネイダー(警察署事務官)の国葬が6月17日、オランド大統領とヴァルス首相の出席の元、ベルサイユの県庁でしめやかに行われた。イヴリンヌ県マントラジョリで6月13日夜、自宅にいたところを突然侵入してきたラロシ・アバラ(25歳)にナイフのような刃物で刺し殺された。ジャン=バティスト・サルヴェンは傷を受けながらも家から脱出して隣の家に助けを求めてそのまま息絶えた。警察は犯人と交渉を始め、夜中過ぎに家に押し込んで人質になっていた息子(3歳)を救出したが、犯人はその場で射殺された。ジェシカ・シュネイダーはすでに死亡しいたという。
警察との交渉の最中に、ラロシ・アバラは、イスラム国の首長Abou Bakr Al-Baghdadiに指示されたと言ったもよう。
事件の内容はこちら(ル・モンド電子版) http://www.lemonde.fr/police-justice/article/2016/06/13/un-policier-tue-devant-chez-lui-de-plusieurs-coups-de-couteau-dans-les-yvelines_4949770_1653578.html
ベルサイユの告別式では、多くの警察官が涙した。イスラム国の命令ではじめて警察官が自宅で殺害されたことで、ますます標的になる危険性を指摘されている。
オランド大統領、支持率の低下止まらず
テロ対策で警察や軍の出動は2013年あたりから強化されっぱなしで、警備陣の疲弊が言われる今日この頃。警察官夫婦が自宅で殺害されるなど、昨年のテロに対する武力反撃を「Nous sommes dans la guerre われわれは戦争をしている」と宣言したオランド大統領は、国内のテロに歯止めをかけられず。
「緊急事態」を宣言したはずなのに、どうして政府は世論に押されてデモを禁止できないのか、とは警察側からの疑問符。
エル・コムリ新労働法に反対する集会は苛烈さを増し、重装備の警察と壊し屋との衝突、デモ隊の中から怪我人が出るなど、集会のたびに問題化される政府の対応に、オランド政権、ヴァルス政府への疑問、諦観や危惧が噴出している。
エル・コムリ大臣と労組CGT(General Confederation of Labour 労働総同盟)のマルティネズ議長の会議は平行線。
先週の世論調査では、オランド大統領の支持率は、わずか7%と、史上最低を記録。