ネルソン・マンデラの死とアメリカの大統領
南アフリカのヨハネスブルグ郊外の自宅で療養をしていたネルソン・マンデラが12月5日、95歳でこの世を去った。奇しくも、9000kmはなれたイギリスのロンドンで、ネルソン・マンデラの生涯を描いた映画の上映試写会が行われており、マンデラの二人の娘が試写会に招かれてこの映画を見ていたときだった。ジャーナリストのインタビューに、「父は元気です、静養しています」と答えて試写会に臨んだ娘たちは、映画の途中で父親の急逝を係員から耳元で知らされることになった。…
PISA・ランキングとは? フランスはパッサーブル
PISA・ランキングとは? PISAの2013年の結果が発表され、フランスでも日本でも報道された。フランスは、数学的応用力で25位。2009年の22位から3ランク下落した。 PISAとは、The Programme for International Student Assessment(国際生徒評価のためのプログラム)の略語で、フランス語ではProgramme International pour le Suivi des Acquis des élèves(PISA)、日本では生徒の学習到達度調査。また、OECD(The Organisation for Economic Co-operation and Development 、フランス語:Organisation de coopération et de développement économiques)とは、日本語では経済協力開発機構。欧州や北米の先進国により、国際経済全般について協議することを目的とした国際機関で、本部はパリにある。 PISAは、加盟国34カ国を中心に、義務教育の終了段階にある15歳の生徒を対象に、読解力、数学的応用力、科学的応用力の三分野を調査し、国際的に学習到達度を比較することによって教育方法を改善していくことを目標とするという。
ルシアン・ヌーヴィルト Lucien Neuwirth
・ルシアン・ヌーヴィルト、昨日死去 1967年、女性に避妊薬(ピル)を解禁する法の名となったルシアン・ヌーヴィルトが、昨日の夜亡くなった。89歳だった。 16歳でレジスタンスとなり、長い間右派の議員、そして上院議員を務め、当時非常に保守的だったフランスで1967年、与党内の大多数の反対派を押し切って避妊薬を解禁する法律を通過させ、「避妊薬の父」とまで呼ばれた。 1924年5月18日にサンテティエンヌで生まれたルシアン・ヌーヴィルトは、フランス自由戦線に合流、戦争中に重傷を負い、囚人の身となった。パリ解放までRPF党に入党。政治家の道を歩み始めたのは生家のある町の市議会からだった。 1957年から、国は幸せな出産へ大きな動きを見せ、その動きは家族計画へとつながる。 1967年12月、国民議会で、出生に関する法「ヌーヴィルト法」が決議された。この法律は、避妊薬の生産や輸入を許可し、医師の処方箋で、未成年でも親の許可があれば薬局で避妊薬を購入することが許されるというものだ。とりもなおさずこの法律は、現実に実施されるには1972年の施行決議書が発令されるのを待たなければならない。 ヌーヴィルト法は、一般的な計画出産の概念を導入しただけではなく、女性自身がバースコントロールの主役になることで女性の解放にもつながる意味を持つ法律として、フランスでは歴史的な事象とみなされている。今日は国民議会でヌーヴィルトの死を悼み、その逝去が議員たちに伝えられた。(フランス2TV、20ミニュット)…
フランスの校内暴力対策、その効果
[雪] 今朝も雪が降り続く山岳地域。ローヌ・アルプではドローン(無人小型ヘリコプター)を利用して、雪の重さで切断した電線を探し出して電源を回復。今日は3軒が停電するにとどまった。積雪の多いサンテティエンヌでは除雪車がフル回転しているが、積雪は人の高さにまで至っている。一方、ようやく自動車道や高速では通行がスムーズに行くようになったものの、道路凍結に要注意。 [運送業、5000人解雇?] [ダラスでケネディ暗殺50周年] 11月22日、35代目のアメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディがダラスで暗殺されて50年目を迎えた。ダラスで大々的な追悼式が行われたが、今もなお、リー=ハーベィ・オズワルドの単独行動か、あるいは陰謀による暗殺かで論争が続いている。50年目の今年はケネディ暗殺について100冊もの本が出版されているほどだ。 [国が緊急連絡窓口を設置、夫婦間暴力] フランスで配偶者(夫)による暴力で死亡する妻の数は、年間平均150人。2.5日に一人が殺されている計算となる。一方、暴力を受けても実際に訴え出るのはそのうちの10%に満たない。この事実を受けて女性の権利省は、家庭内暴力の犠牲者を一人でも救おうと、緊急窓口グリーン・ナンバーを設置した。グリーン・ナンバーは3919。
フランス、25県で積雪注意報
2013年11月20日夜、フランスの東南および中部25県で積雪注意報が発令され、21日朝も4県で警報発令中。 リヨンとグルノーブル間の自動車道では50cmの積雪で大渋滞。パリは明け方3℃。 [フランス、TF1TVの21日朝のニュースから]
アクチュアリティ、地球温暖化、放射能への対策
フランスでは昨日、福島第一の5号機6号機沖に設置されている放射能汚染水をストップするシールが壊れているというニュースをフランス・アンフォ・ラジオが一日中繰り返して放送していた。「台風の影響か」という言及など、日本の情報がどれだけリアルタイムでフランスで伝えられているか、またフランスが聞き耳を立てているかという証拠だろう。 今日は、国際環境グループ、およびヨーロッパエコロジー党による地球温暖化に対する警告をフランステレビ、ラジオが一斉に放送。2013年9月23日から26日にスウェーデンのストックホルムで開かれていた、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の総会が終了し、その内容が発表された。このまま何もせずに地球温暖化が進むと、2100年には今より気温が5度高くなり、海水の水位が80cm上昇するという。すでにアイスランドでは、この数年でフランスの8倍近くになる面積の氷が解けてしまった。水位上昇がおきればオランダのような海面下の国はもとより、フランスもカマルグ地方などが水没する計算だそうだ。これを受けてニコラ・ユロは、「温度の上昇で土地の状態が変わり、植物の発育に変化が起き、海では水温の上昇で、海水の酸化が進みプランクトンが死んだり魚が激減したりするが、すでにこれらはあちこちで見かけられるようになっている」。酷暑や豪雨、凶暴なサイクロンや台風の発生が増える一方となる21世紀の終わりには経済のみならず人類が危機に瀕することになる。果たして、地球温暖化にどうやったらストップがかけられるのだろうか。
アクチュアリティ・ZAP
久しぶりのフランスのアクチュアリティ。ベビーブームとはいえ、フランスも高年齢層が増え続けている。ヨーロッパの経済恐慌や負債、増税、年金制度の見直しなどを含め、大きな流れは「負」の方向へいく感が否めない今日このごろだ。そのなかで救われるのは、真の男女平等への地道な政策が「女性の権利」省と内閣全体の前向きな姿勢によって進められていることだろう。(S.H.) フランス2TVのニュースから:フランス経済 [社会保障制度の赤字軽減に、入院の形式を見直し] 手術後の入院形式を変えることによって、50億ユーロもの節約ができることがわかった。手術によっては、朝病院に入り、手術をした日のうちに帰宅する「Hospitalisation ambulatoire」という方法がある。フランスで行われる手術はその日のうちに帰宅できる軽いものが40%をしめているが、デンマークなどでは80%が帰宅するのだそうだ。費用は、手術当日の帰宅形式をとれば一泊入院分の約半分で済み、健康保険制度の負担分も患者の負担分も同時に半分になる。「患者は手術当日は心配で病院に泊まることを望む場合が多いが、実際は自宅に帰ってもいい場合がたくさんある」と病院の外科医。保健の赤字軽減に、「Hospitalisation ambulatoire」の奨励がすすみそうだ。…
フランスは、福島第一原発の汚染水問題をどう報じているか
[フランスが報道する福島第一原発の汚染水 たとえば日刊ル・モンドは?] フランスが福島第一の現況をどう伝えているかを少し紹介したい。汚染水処理と漏洩の状況把握について、ル・モンド紙が分かりやすく簡略なビデオ(下に紹介)を作成し、一般人がみても理解できるようにして本日オンラインした。今や誰もが抜本的かつ核心的な対策を日本が採ることを望んでいるのだ。(この記事は9月7日23時現在、2000以上のシェア。S.H.) ・ル・モンド 2013年9月7日、Le Monde オフィシャル・サイト掲載 「2分で分かる福島の状況」 Comprendre la situation à Fukushima en deux minutes Le Monde.fr | 07.09.2013 à 13h48 • Mis à jour le 07.09.2013 à 17h16 | Par Donald Walther et Audrey Garric (ビデオの最初にコマーシャルが入ります。コマーシャルを消したい場合は右上に出る×印をクリックしてください。) Comprendre la situation à Fukushima en deux… par lemondefr 要約: 2011年3月11日。地震および津波で福島第一原発は破壊された。このときメルトダウンした炉心を冷やすために放水した水はどこへ行ったのか。その水は一号機二号機三号機の地下へ9万トンたまっている。東電は、解け落ちた炉心の温度を50度以下に保つために毎日、350トンの水を使わなければならないが、この水は地下にたまっているこの汚染水を毎日750トン吸い上げ、そのうちの350トンを浄化して利用する。残りの400トンは、貯水槽を作ってストックしていく。こうして34万トンの汚染水が現在、貯水槽の中に貯められている。つまり、オリンピックプール100個分だ。汚染水をためる貯水槽は60時間で一個の割合で造らなければならない。貯水槽を作っている間に、ほかの貯水槽から汚染水が漏洩し始め、現場で仕事をする3000人の作業員を危険に晒しはじめた。海もそうだ。これから先の海への影響は計り知れない。毎日、300トンが海へ流れ出しているからだ。このまま何の手も打たず同じ方法で冷却を続けるとすると、2015年には貯水槽の量は二倍となる。このビデオの最初からこの話が終わるまでに(つまり2分間で)、約500リットルの汚染水が海へ流れ出た計算だ。(「2分で分かる福島の状況」)
ドイツおよび欧州、ナチス戦犯の捜索強化
[アクチュアリティ]8月12日のフランス2TV夜のニュースから: ハンガリーで公判を待って自宅謹慎していたハンガリー人の旧ナチス戦犯、Laszlo Csataryが先週土曜日ブタペストの病院で亡くなった。98歳だった。第二次大戦時中の1940年から1944年のあいだに、15700人あまりのユダヤ人をスロバキアの強制収容所へ暴力的に連行した「非人道的」行為を追求する裁判にかけられる予定だった。 Laszlo Csataryは1948年、死刑宣告を受けてカナダへ逃亡し、画商をして生活をつないでいたが、1995年にカナダ当局がその正体を発見したためハンガリーへ逃走。2012年に、エルサレムのSimon Wiesenthalセンターによる旧ナチス戦犯の国際捜査によって捕縛されるまで、ハンガリーで何の心配もなく普通の生活を送っていたという。 ・ヨーロッパはナチス戦犯の捜索に積極的(ル・パリジアン) ヨーロッパ当局はこの数年、ホロコーストに直接かかわった戦犯を法で裁くために捜索を強めていた。近年では2011年、ドイツ当局がソビボーア強制収容所の監視員をしていたJohn Demjanjukを有罪にした。戦時中の70年前、John Demjanjukは若年で重要なポストには就いていなかったが、強制収容所で仕事をしたというだけで、直接殺戮に加わらなくても有罪に十分値すると判断されたことによる。 また、同じくドイツでこの5月、Hans Lipschis 93歳が逮捕され、やはり監視員としてアウシュビッツ収容所で大量殺戮に加わった疑いをもたれているが、本人は料理人だったと主張しているという。 ・Laszlo Csataryの死亡を契機に、ドイツで旧ナチス戦犯の捜索強化(フランス2TV)
大統領の節約-経済
負債をかかえるフランスは、2014年度に向けて30億ユーロの節約を強いられている。 2013年7月15日付で、財務省が発表した報告書によると、2012年度の大統領の出費は、1770万ユーロから、1430万ユーロとなり、差し引き600万ユーロ(約8億円)が節約されたことが明らかになった。うち減少率が最も大きいのは、大統領の移動の費用で、3百万ユーロ(4億円)減。サルコジ前大統領は、大統領専用飛行機を利用した外遊、のみならず国内移動が多く、出費が多いことで知られていたが、オーランド大統領は節約第一を掲げて、一般の交通機関を利用。ブラッセルのEU会議に電車で出向し、ほかの国から賛辞が送られたほどだ。
グリンピース、原発へ侵入
2013年7月15日未明、環境保護団体グリンピースの29人のグループが、ドローム県のトリカスタン原子力発電所へ侵入し、フランソワ・オーランド大統領のポートレートに「事故があったら賠償できる? 災害の大統領」と書いた横断幕を建物外壁に取り付けた。以前もフランスで一番古いイフェッセンハイム原子力発電所にグリンピースの一団が侵入し、外部の人間が簡単に入れるほど原子力発電所の警備が不十分であることを証明して見せており、今回も目的は原発の安全性に疑問を投げかけるもの。侵入プランは入念に計画されたもので、多国籍の29人もの団員が二方向からユニフォーム姿で侵入し、原子力建屋の外壁にヒビをイメージしたイリュミネーションを投影するなど、手の込んだセットが用いられた。数時間後、不法侵入した29人は警察に全員捕縛され、今後二度とこのような行為を繰り返さないよう懲戒される見込み。
キャトルズ・ジュイエ、花火
7月14日、恒例の花火は各地で夜11時から。 映像はカルカソンヌの花火。25分の歓喜! TF1TV 2013年7月15日昼のニュースから
アクチュアリティ、パリ発リモージュ行き列車事故
2013年7月12日17時14分、パリ、オステルリッツ発リモージュ行き列車「コライユ」が、通過駅だったパリ南方のエソンヌ県ブレティニィ・シュル・オルジュで脱線事故を起こした。通過時、列車は制限速度内の時速137kmで走っていたが、事故の原因はまだ分かっていない。ウィークエンドの金曜の夕方で、列車は満員だった。一夜明けた今日、TF1TVでフランス国鉄SNCF会長、ギヨーム・ペピィが事故後の対応を説明。
アクチュアリティ、ネルソン・マンデラ
更新:2013年6月28日:アメリカ、オバマ大統領、ネルソン・マンデラのもとへ? - 報道、外国: 南アフリカのアパルトヘイトの解消へ大きな寄与をしたネルソン・マンデラ(94歳)が入院して以来、フランスTVは毎日、毎回のニュースでその病状について報道を続けている。