フランスのロックダウン、その内訳
2020年10月30日午前0時から施行されているフランスの二度目のロックダウン 目処は12月1日。これから四週間で感染がどれだけ抑えられるか。春のロックダウンと大きく違うのは、小中高校が開校していること、またできる限りテレワークを導入しつつ企業業務を推奨していることだろう。ただし、生活に必要不可欠なものを販売している店以外は閉店を強いられ、美術館、コンサート会場、劇場などの文化施設は閉館を強いられている。 春と同じくロックダウン時の外出には証明書が必要
外出禁止 4日目
フランスのコロナウィルス感染に関する数字、11月3日。 フランス鉄道の運行削減に関する情報。 ——————————————————————————————————————————- 在仏日本大使館からの情報メールによれば、SNCFフランス鉄道が運行を減らす見込み。 以下、内容: SNCF(フランス国鉄)によれば、11月5日以降、TGV INOUI及びOUIGOの運行が通常時の30%程度まで削減されます。また、Interciteについては、5日以降、1日1~2往復まで運行が削減され、TER、Transilienについては、今後、移動制限導入後の交通需要の変化を踏まえ、地域ごとに運行調整がなされる予定です。
Covid-19、リバウンド
フランス、9月に入って二週間で、13万7千人が感染 マルセイユ、グアドループ、パリなど、レッドゾーンのうち数都市が規制強化へ 9月に入ってほぼ毎日、5千人から1万3千人が感染。フランスは国中が自粛に入った3月時以上の感染者数を記録している。PCR検査が広範に行われていることも数字に影響しているかもしれないが、感染数増加に伴って入院患者が増え、各地の病院が再び多数のコロナ感染患者を受け入れなければならなくなった。その事態を鑑み、フランス連帯保健省は23日、危険の度合評価を引き上げ、レッドゾーンの上にさらなる規制強化ゾーンを設けると発表した。
ヒドロキシクロロキンの怪、果たして真実は その1
「できるだけ多くの検査をして初期感染者を見つけ、抗生物質と組み合わせたヒドロキシクロロキンを処方すると、重症化も後遺症も避けることができる(5月のBfmTV説明のラウト処方箋)」と、マルセイユの地中海感染症大学病院インスチチュートのディディエ・ラウト医師チームが新型肺炎コロナウィルスCovid 19の対処法を公表したのは2ヶ月前。同時期に政府は、この薬を「病院に収容された重篤患者のみに使用すべき」という政令を出してこの薬の利用に足枷をした。以来今日まで、クロロキン、ヒドロキシクロロキンの効力の検証がきちんとされずに論争が続くフランスは、Covid 19による死亡率が群を抜いて他の国より高い。ラウト医師は、「外出禁止をする必要などはなく、他の国を見ても生活に制約を加えず普通に暮らしている国の方が、外出規制をしている国の人間よりウィルスに強いし、死亡率も低い」と批判。
先の見えないパンデミックの収束と経済予見
昨日の政府発表によると、コロナウィルスが原因で人工呼吸器を取り付けられているフランスの重篤患者数は 7148人に上るという。これらの人々は全身麻酔で人工的に昏睡状態に置かれ、肺に管を通して四六時中空気を送られている。この状態が2週間以上続くことがあるらしいが、患者の肉体的負担は大きく、心臓や腎臓などの臓器を弱めるという。人工呼吸器を装備したベッドはフランス全国に 5000あるというが、ここ数日は増加数が少しずつ減ってきたとはいうものの、4月2日の 6000人から8日の 7000人以上へと昏睡状態の重篤患者が1週間で1000人増加し、満床の飽和状態をとっくに超えたフランスの医療状況は想像を絶するものがある。
医療用マスクはまだか?!
2020年3月29日。夏時間を迎えたというのに気温が低く、マイナス4℃の朝を迎えた地域でぶどう畑が被害を被り、今夏の収穫の80%を失ったという。コロナウィルスによる人間の活動の休止に加え、経済への追い打ちもあちこちで厳しい。 新型肺炎コロナウイルスによる死亡率は、先年大流行をしたインフルエンザの10倍という話だ。 この新型肺炎の特徴は、感染者の重篤状態にあり、肺をやられて息ができなくなって喉に管を通す人工呼吸器をつけなければならなくなり、そういった患者はほとんどが意識を失っているのだとか。3月中旬、ムールーズの病院でたくさんの重篤患者が出てしまい、手に負えなくなって軍用ヘリでそのうち6人をパリの病院へ運んだことから、病気の異常さに驚いた政府がフランス国民の外出規制に踏み切った、という経緯がある。
コロナウィルス、フランスの措置
パンデミック宣言をされた新型コロナウィルスは、ヨーロッパにも蔓延し始め、3月14日、フィリップ首相が国民に向けてコミュニケを出した。 以下は、在仏日本大使館から配信された在仏日本人へのメール内容。 === 在フランス日本国大使館 配信メール ●本14日,フランス政府は,国内の新型コロナウィルス流行の加速度的な感染拡大(感染者4,499人,うち91人死亡)を受け,ステージ3への引き上げを行いました。 ●発表によれば,本14日24時から,新たな指示があるまで,レストラン,カフェ,映画館,ディスコ等が閉鎖されます。また,食料品,薬局,ガソリンスタンド,銀行,タバコ・新聞販売所といった国民生活に必須のものを除き,全ての商店が閉鎖されます。
仏文化大臣もコロナウィルス陽性
2020年3月9日、月曜、フランス文化省は、文化大臣がコロナウィルス検査で陽性が出たと発表した。 フランク・レイステール文化相(2018年就任)は先週、国民議会や文化省の数々の会議に出席しているが、今のところ国会への伝染予防に関する特別措置は行わないようだ。ちなみに同省は、大臣の健康状態は良好としている。
数字、続く黄色いベスト運動と弾圧
昨年11月から始まった黄色いベスト運動は毎週土曜に行われ、警官隊との衝突が今でも続いている。 これまで、負傷者 3 830 人、逮捕者 8 700 人、発射された手榴弾 1 428 発、LBD 40 ゴム弾 1万3千460 発。 半年に渡る政府の弾圧をクレオ・ベルテCléo Bertet、マチュー・ビダンMatthieu Bidan、マチュー・モラール Mathieu Molardが、56分のドキュメンタリー・フイルムにした(掲載ビデオ)。黄色いベスト運動に見る激しい政府弾圧の様子が明らかにされている。デモや集会に対する政府の弾圧は、表現の自由と民主主義を脅かすもの … 。(TELERAMA、2019年5月24日から)
世界について…なんとなく
世界… 今週、アメリカのブレがますます酷さを増し展開が加速しているらしい。そんなこんなの話。 フランスのジレ・ジョーヌ(黄色いベスト)の抵抗運動の底には金持ち優先の政治とその過半数以上が億万長者である閣僚への強い抵抗があるらしい。政権が成立した時にマクロンは、給料体系の話題の際に「月給 8000ユーロ(約 100万円)」を一般例としてあげてひんしゅくを買ったという話をこのブログでも引いた。そのマクロンは先日全国放送でジレ・ジョーヌたちへ、オイルの値上げを見合わせ最低賃金で働く人々に毎月 100ユーロを支給するという暫定策を提示して火消しを試みた。閣僚の多くが初めて政界入りし国政を摂っていることから「シロウト集団」と揶揄されながら2年目を迎える政府は、支持率も20%代と最低で混迷を極めている。
第一次世界大戦停戦100年、パリに各国首脳集まる
2018年は第一次世界大戦終戦からちょうど100年目。当時の首相ジョルジュ・クレマンソーが停戦条約に署名した11月11日の今日は世界の首脳をパリに集めて凱旋門の足元で停戦記念と慰霊が行われた。 ヨーロッパにおける第一次世界大戦の激動は、大戦勃発ちょうど100年を迎えた2014年にフランス中で大特集が行われ、当ブログも少し詳細に記録をしているので、参照ください。http://shigeko-hirakawa.org/blog/?p=9116(11月11日11時、第一次大戦開戦から100年) 第一次世界大戦の死者は一千万人を超える。
外交確執、同盟国とロシアのシーソー・ゲーム
毒剤テロと外交官追放 イギリス在住のロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパル(66)とその娘ユリア(33)が、神経性毒剤を盛られて意識不明で発見された。ロシアによる犯罪と判断したテリーズ・メイ英国首相は3月15日、在英ロシア外交官23人を10日以内に国外追放すると発表。イギリスが23人ものロシア外交官を追放するのは冷戦終結以来前例がなく、二国間外交の凍結に等しい。ボリス・ジョンソン外相は、「非難はロシアに対してではなく、プーチン大統領に対するものである」と強調している。 イギリスでは近年、不可思議なロシア人の死亡事件が続いていた。
極右勢力の進出
【イタリア総選挙にふたたび震撼、極右の進出に染まるヨーロッパ】 一昨年のフランスの大統領選挙で極右候補が決戦に残り、数ヶ月前のオーストリア選挙で三主権府を極右政治家が牛耳ったのを覚えておいでだろうか。この週末のイタリア総選挙でこの国においても強い極右の姿が顕になった。ル・モンドが地図を塗り分け、ヨーロッパにおける極右政治の動向を明らかにした。白から黒へ。色の濃い国は右翼の支持が強い国である。 ハンガリーとスロバキアに支えられて、ヨーロッパで一番極右政党が勢威を振るう国はオーストリアとイタリア(下の地図の黒色で塗られた国)。ドイツにおいても政治勢力として大きくなりつつある。一方、リュクサンブールとアイルランドは極右の動きは全く国政に反映していない。