フランスから―環境とアートのブログ

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Posts tagged "CNAP"

エリゼ宮から美術作品が盗まれる

芸術作品設置に関する照合検査委員会(la Commission de récolement des dépôts d’œuvres d’art (CRDOA)、1997年に会計検査院の注意喚起によって設立された)の報告書によれば、エリゼ宮のみならず、美術館、州県議会や市役所、国民議会、大使館などの官舎から約5万点の芸術作品が紛失(盗難)しているという。 大統領官邸のエリゼ宮から七点の芸術作品の盗難、6月届け出
2018年度フランス文化省予算編成、斜め読み

2018年度フランス文化省予算編成、斜め読み

【2018年度、総文化予算、100億ユーロ】 現在の文化省構成 2018年度フランス文化省予算へ言及する前に、現在の文化省の構成に触れておく必要がある。2010年文化省は、それまで専門分野を司っていた10の管理局を大まかな4つの局に取りまとた省変革をしたが、マクロン政権下のフランソワーズ・ニセン文化相の文化省はこれを踏襲するものだ。

CNAP、2020年をめどに引っ越し

収蔵作品10万点とオフィスをパンタンへ集約 仏国立造形芸術センターCNAPは2017年1月24日(火曜日)、2020年をめどにセーヌ・サン・ドニ県パンタン市(パリ隣県)の新しい建物に10万点の収蔵作品とオフィスを移動して集約させることを明らかにした。 現在CNAPは、約30,000作品(絵画、素描、版画、彫刻など)をデファンスの4 500 m2の倉庫に、またサン・トゥアン・ローモヌ(バルドワーズ)の約19 000m2の倉庫などの数箇所に他の作品群を分散させて収蔵しているが、CNAPのディレクター、イヴ・ロベールは「1箇所に集めることで効率的に役割を果たしたい」とル・モンドに述べた。
Notre mare -水に棲む

Notre mare -水に棲む

プロジェクト「Notre mare-水に棲む」 小エコシステムを生み出すプロジェクト。
Monumenta 2012 モニュメンタ、ダニエル・ビュレン

Monumenta 2012 モニュメンタ、ダニエル・ビュレン

Monumenta 2012 モニュメンタ、ダニエル・ビュレン展 6月21日まで。 パリ、グラン・パレ、2012年5月10日から6月21日。[…]

Monumenta 2011

  Monumenta 2011 – Anish Kapoor モニュメンタ2011、アニッシュ・カプーア展 パリ、グランパレの大空間にアニッシュ・カプーア。《モニュメンタ展》は今年4回目。この展覧会のために構想された新作は、15トンのPVCでできた空気で膨らませた立体。 2011年5月11日から6月23日まで。 Le Figaro ル・フィガロの記事 http://www.monumenta.com/ Marc Sanchez/ facebook, 77 photos (CNAP 国立造形芸術センター、モニュメンタ展アート・プロデューサー、マルク・サンシェーズのフェイスブック、77枚のインスタレーションフォトページ) Adresse : Nef du Grand Palais – Porte principale Avenue Winston Churchill 75008 PARIS Métro : 1, 9, 13号線 / 駅 : Franklin Roosevelt, Champs-Elysées-Clemenceau Bus : 28, 32, 42, 72, 73, 80, 83, 93番 Informations : public@monumenta.com 月曜、水曜、10:00から19:00木曜から日曜まで、10:00から零時まで。...

2011年展覧会ニュース、モニュメンタ、ベニス・ビエンナーレ

2011年《MONUMENTA》とベニス・ビエンナーレのフランス館 - パリのグラン・パレを舞台に、2008年アンゼルム・キーファー、2009年リチャード・セラ、2010年はボルタンスキーを招待して行われたモニュメンタ展は、4年目の今年アニッシュ・カプーア を招待して開催される。CNAP(文化省国立造形芸術センター)が主催後援。グランパレの一階13 500 m²全体を利用した展覧会は、毎回5週間の展示期間中、入館客平均14万人を記録している。 MONUMENTA 2011 アニッシュ・カプーア展は、2011年5月11日から6月23日まで。 2011年のベニス・ビエンナーレは、昨年モニュメンタ展で記憶に残る展覧会を行ったボルタンスキーがフランスを代表する。(CNAP) Monumenta 2011 et le pavillon français à Venise Le CNAP est engagé, pour la quatrième année consécutive, dans la production de MONUMENTA, manifestation qui permet à un grand artiste de se confronter à l’un des monuments emblématiques de Paris, le Grand Palais. MONUMENTA accueille cette année l’artiste Anish...

文化省提携の現代アートセンター紹介、61箇所

フランス文化省の支援を受けて活動する、文化省提携の現代アートセンターは全国61箇所ある。 文化省提携、全国61の現代アートセンターの住所録(CNAP提供) ・ここでは中でも現代アートセンターの古参として名高いケルゲエネックを紹介する。 Domaine de Kerguéhennec, Centre d’art contemporain. 16世紀の歴史建造物が、1972年モルビアン県議会に買い上げられ、直後にマルタ・パンやリチャード・ロング、ジャン=ピエール・レイノーなどの作品が広大な庭園に設置され始めた。庭園の20点以上の作品は主に国の発注で制作されたものである。現在は建造物を利用した展覧会、国際アーティストを招待したアーティスト・イン・レジデンスが行われている。 Domaine de Kerguéhennec, centre d’art contemporain, centre culturel de rencontre, 56500 Bignan tel: + 33 (0)2 97 60 44 44 - fax: + 33 (0)2 97 60 44 00 - e-mail : info@art-kerguehennec.com

現代文化、れきしの点と線 - 芸術1%

芸術1%(アーティスティック1%)とは、公共建造物の建築あるいは改築改造などが行われる場合、その建設バジェットで環境に見合った美術作品を制作あるいは買い上げることを取り決めた政令のことをさしている。 歴史:フランスでは1951年からこの制度が出現しているが、80年代の新文化省は1%アーティスティックを、文化省が決めたインスティテュートとはまた別の「アートと一般が接する」プロジェクトであり、「アーティストの生活と税制ステータスを助けるシステム」と改めて明確にし、まずは造形芸術庁(DAP: Délégation aux arts plastiques)がこれを采配した。ちなみに造形芸術庁は、1.芸術創造の支援システム、2.現代芸術を将来の国の財産として買い上げていく、3.あらゆる方向の芸術が生まれる可能性を増やすための活動サーキットの創造と増幅、のおおよそ三つの大柱を中心に推進し、80年代半ば国立造形芸術センター(CNAP: Centre national des arts plastiques)を作り、造形芸術庁と連携したかたちでその活動を現実へ向けて立体化している。 1990年代は1993年の経済恐慌の痛手に伴い建設計画も激減し、数少なかった1%プロジェクトはいよいよ水面下にもぐりほとんど公募が消滅した感がいなめなかった。 21世紀にはいり、ようやく2002年、シラク(保守)政権下ジョスパン内閣(社会党革新派中心、1986年とは逆のあらたな保革共存時代)が改めて1%に関する政令を見直した。このとき、1%の管理はDRAC(Direction régionale des affaires culturelles 地域文化振興局-各地域に設置された文化省管轄の文化活動支援局)に渡されている。2002年のこの政令は2005年2月4日、ラファラン内閣時(文相はジャン=ジャック・アヤゴン)に改定され、1%アーティスティックを義務制度として再発令した。2006年8月16日に文化省が実際の手続きを全国に通達して今日に至っている。 義務化した1%アーティスティックは2006年以降、当然のことながらプロジェクトの量を増やしつつある。公共建造物は国のみならず、地域(Régionと呼ばれる数県をまとめた地域のことで、関東地方や関西地方のような分割に当たる)、県、市町村が所有するものが多い。たとえばフランスの公立学校の管轄を例に挙げると、高等学校は地域、中学校は県、小学校・幼稚園は町が管理し、新設校の建造や旧校舎の再建はそれぞれの管理者が行うきまりとなっている。そうした教育施設の新築再建築に伴い発生する地方の1%を、当初は文化省の地域担当官であるDRACが引き受けた。しかし今日は、文化省にたよらず、地域議会や県議会が独自に1%プロジェクトを采配するところが増加しており、そうした公共団体は直接一般へ公募でアートプロジェクトを募っている。 地方の自立傾向は、こうした1%プロジェクトのアート選びにも見受けられる。これは政府が文化のみならず、政治その他の体系を分権化(Décentralisation, Déconcentration)しようとして長年政策を進めた賜物のひとつといえるだろう。 2008年あたりから、1%アーティスティック・プロジェクトのバジェット増加が少しずつはじまった。物価高騰によるところが大きい。