フランスから―環境とアートのブログ

開く:記事の大見出しをクリックする
Posts tagged "Add new tag"

アクチュアリティ・経済

1月13日金曜の夜、アメリカのスタンダード&プアーズ社が、フランスの発行体格の格下げに踏み切る - 発行体格付けとは、国債や社債などの債券を発行する発行体(この場合、国)の信用リスクの順位をA、B、Cの記号で表すもので、アメリカのスタンダード&プアーズ社、ムーディーズなどのその方面の専門の会社が国際経済の均衡の中で格付けをおこなっている。フランスはユーロ圏の経済危機のみならず、負債額の増加、国内のインフレが激しく、一ヶ月まえにスタンダード&プアーズ社から格下げの警告を受けていたが、今回、今までの最高レベルAAAからAA+へ、一段階の格下げが宣告され、これまでの危惧が現実となってしまった。経済の先行きが暗いばかりではなく、国民総生産の40%に値する大きな負債をかかえ、これが迅速に解消できない場合には、近い将来もう一段階の格下げの危険性を孕んでいる。 今回の格付け見直しによる格下げは、ヨーロッパ連合のほとんどの国が蒙っており、なかでもイタリアは今までのAからBBBへ二段階の格下げとなり、大きな痛手となるもよう。またその反対に、EUの中でも経済成長の優等生はドイツで、トリプルAを保持し続ける。…

アーティストインレジデンス公募、二箇所

artist in residence – HORIZOME アーティストインレジデンス公募。 現代アートの研究および制作レジデンス。 自己の研究テーマにたいし追求する態度が明確に伝わり、また、他の表現メディアに転換可能な柔軟性を持つアーティストを募集。 テーマは自由。地域や環境、社会的問題意識が必要。 <条件> 期間はプロジェクトによるが、二ヶ月以上。 一ヶ月1000ユーロの援助金(グラント)。 作品制作に関して1000ユーロの援助金(条件付グラント)。 Horizomeから、宿泊施設とアトリエが提供される。 <応募内容> モーチベーションをしたためた手紙。 CV ポートフォリオA4サイズ。その他、録音物、出版物。 SIRET番号。 <応募期限> 2012年1月31日。 <応募先> フランス、ストラスブール市 Association Horizome 28, boulevard Dostoïevski 67200 Strasbourg, France Tel: + 33(0) 3 69 14 56 42 contact@htp40.org 応募要項およびHorizomeサイト http://www.htp40.org --- artist in residence – LA BOX アーティストインレジデンス公募。 Bourges(ブルジュ)市の国立芸術学校で行われるアーティストインレジデンス。 <条件> 期間、3ヶ月。 グラント、3000ユーロ支給。 国立芸術学校の学生へ仕事の説明をするコンフェランスを皮切りに、学内で制作を開始する。 <応募内容>...

New Year Fest 2012

ロンドンの新年 London fireworks on BBC 深夜12時のビッグ・ベンの鐘と同時に始まった花火は、12000本。11分にわたっての大スペクタクル。2012年ロンドン・オリンピックへの導火線ともいうべきイベントとなった。 パリは花火はなく、比較的静かで暖かい新年。ちなみに気象台始まって以来の暖かい元旦だと言う。

リヨン市の光の祭典、Fête des lumières 2011

Fête des lumières 2011 – Y serez-vous ? Lyon – 光の祭典、リヨン市、「あなたは行きますか?」 http://www.fetedeslumieres.lyon.fr/ 2011年12月8日から11日まで、リヨン市で四夜にわたって行われる光の祭典。 今年で13回目のリヨン市の光の祭典は、モニュメント、河川や丘陵が、世界中から招聘された建築家、照明芸術家、造形芸術家、またビデオアーティストなどの光の芸術によって美しく変貌する。今年は日本からの参加も含めて、70のプロジェクトで町が多い尽くされることになっている。 ビデオ <Fête des lumières 2011 – Y serez-vous ? Lyon> リヨン市庁舎、テロー広場 4 – TRANSE NOCTURNE – Place des Terreaux par france3rhonealpes ジュタール広場 12 – AQUASTELL – Place Raspail et Jutard par france3rhonealpes

気候学

62カ国220人の気候学者が、3年の研究成果を発表 - 20世紀は数十億ユーロであった洪水や旱魃などの天災による被害は、2010年は1480億ユーロにのぼった。また2010年のCO2の放出量は史上最悪といわれる。気候の変化に関し、62カ国の220人の気候学者たちの粋を集めた3年間に渡る研究結果によると、これまで北半球に20年周期で到来した熱波は、2050年には5年周期となり21世紀の終わりには2年周期となって格段に頻度が増す。また中央アフリカ、中米、地中海地域で旱魃や大型サイクロンの発生がより激しくなるという。(2011年11月21日、フランス2TV)

アクチュアリティ・日本

3.11の福島第一原発事故以後、現在も科学的な分析を続け、多くの情報を掲載し続ける世界のブログの紹介: 現在あわら市金津創作の森企画で行われている、平川滋子展「空気が危ない? 光合成の森」で、アート・コア・ミュージアムの脇に「うちとそと」と題した一角を設けている。その中に、「外からの目」として、フランスを中心とするヨーロッパのブログで、原発事故以降現在も丹念にニュースを拾い、また科学的な分析をベースに情報収拾に余念のないブログを12ほどピックアップして紹介している。 福島第一原発事故当時、日本国内の情報と日本の「外」の情報が、驚愕するほど大きな差異を示し、外国をしてほとんど非科学的とも言わせた日本の閉鎖性が、周辺の国々にまた外国にいる日本人にどれだけジレンマを感じさせたことか。   展覧会では、事故以来今もコンスタントかつ丹念な「外」の目の科学的なモニタリングのようすを紹介し、少しでも今後の日本の支えになればと考える。(S.H.) <ブログ> ・ブログ(フランス・ベース。仏語)福島第一 http://fukushima.over-blog.fr/ 2011.11.19 コリウムの行方、メルト・アウト、地層と地下水 ・ブログ(英語)、福島・デイリィ http://fukushima-diary.com/ 2011.11.20. 3号機から放射線高値、毎時1.6Sv ・IPPNW ( 欧州核戦争を回避するための国際物理学者の会 International Physicians for the Prevention of Nuclear War European affiliates 英語 ) : Fukushima: 2.5 times more radioactive xenon than Chernobyl (2011.10.24. 福島原発事故はチェルノブイリ事故の2.5倍のキセノン放出) ・ブログ(フランス・ベース、仏語)、scoop.it! Fukushima Information  Informations sur l’accident à centrale nucléaire de Fukushima et ses conséquenses (福島原発事故およびその後の情報) ・メディアパート (フランス語)東京、原発反対デモにメディアの反応ゼロ 2011.11.20 ・毎日新聞、電子版(日本、日本語)、福島第一原発:3号機で毎時1600ミリシーベルト

9月の記念日

1981年9月18日、死刑廃止、今年30年目 - 1981年に社会党のミッテランが大統領になった年の10月、刑事判決の極刑である死刑廃止案が国会を通過。賛成363票、反対117票で可決して死刑廃止が決定した。このときから御用済みになったギロチンが博物館入りする。ちなみに世論調査で、この時国民の63%は死刑廃止に反対だったという。 2001年9月21日、AZF爆発 - トゥールーズの工場AZFに貯蔵されていた300トンあまりの硝酸アンモニウムが爆発。31人が死亡、2500人が重軽傷を負ったこの日から10年。硝酸アンモニウムは化学肥料の一部として悪条件の中でストックされていたもので、爆発はマグニチュード3.4の地震に匹敵する揺れを記録し、爆発音は80km先まで聞こえたという。大概の負傷者は吹き飛んだガラスによる擦過傷、爆風による聴覚障害で、ノイローゼ鬱病などの後遺症をかかえる人が多いという。このAZF工場の爆発で、フランス全国の似たようなずさんな管理の工場に関する危険地帯が言及されたが、あれからあまり改善されたという話を聞かない。 1981年9月22日、パリ・リヨン間TGV開通30年 - パリ・リヨン間のTVG開通に際し、運転台にミッテラン大統領が乗って話題になった。このときの時速252km。勢いがついたTGVは速度を倍増して軍用飛行機と競争するなどしている映像が残されている。

La bataille de tchernobyl チェルノブイリの戦い(福島に捧げる)

La bataille de tchernobyl: Un documentaire réalisé par Thomas Johnson (94’) – Année : 2006 「ラ・バタイユ・ド・チェルノビル…チェルノブイリの戦い」 - 1時間34分ドキュメンタリー・TVフィルム、トーマス・ジョンソン監修、2006年。 注記: 以下の文章は、数分前に見た「チェルノブイリの戦い」のなかで気にかかる点をいくつか抜粋したものである。2011年は、チェルノブイリ原発事故から25周年。またこのフィルムの制作された2006年は事故から20年の区切りとなる年で、メルトアウトの危機にたいするゴルバチョフの戦いも含め、当時を振り返りまた現在を検証するフィルムとして出来上がっている。福島第一原発事故のあと、このルポルタージュはフランスで何度か再放送され、われわれの将来に向かって重要な示唆を提供し続けている。…

Venise/ Venezia/ ベニス

Venise/ Venezia/ ベニス 今日のPHOTOS: Photos by Shigeko Hirakawa Copyright:S.H.

アクチュアリティ

経済 - アメリカの株式債権発行体の格付けをするスタンダード&プアーズ社が、アメリカの格下げを決定。世界におけるアメリカの発行体格が史上初、最高レベルのAAAからAA+になり、負債14兆ドルをかかえる未曾有のアメリカの経済危機を象徴することになった。AAAからAA+へ、大きな差は認められないにしてもアメリカおよび世界への大きな心理的打撃はまぬかれない。 株価下落 - 世界の株価が10日連続下落。二年ぶりの最悪を記録。アメリカの負債、ヨーロッパの負債のみならずその背景にある綱渡り状態の経済不安定が大きく影響。 フランスの失業率9.6% - 6月は33000人の失業者増加。272万人の失業者をかかえるフランスは失業率9%を割るのが当面の目標だ。 闘争で荒れるアフリカからの難民激増 - 一昨日、闘争で荒れるリビアから船で逃げ出した難民がNATOの巡視船に見つかった。イタリア領のランペドゥーザ(Lampedusa)島は、地中海のアフリカとヨーロッパ大陸のあいだにあり、アフリカから命からがら出港した難民はひとまずここにたどり着く。今回見つかったリビアからの難民は、寒さと飢えで90人近くが船上で死亡し、生存者が死体を海に投げ込んだもよう。この20年で約2万人がアフリカからランペドゥーザ島を目指してやってきており、難民の救済と同時に移民の受け入れ処理にイタリア政府は頭を悩ましている。アフリカの「アラブの春」闘争と戦争によるヨーロッパ方面への難民は激増の一途を辿っており、こうしてヨーロッパにたどり着く難民はイタリアのみに留まらず、フランス、スペイン、ドイツなどへ広がっていく。 (フランス2TV、BFMTV、8月4日から7日まで)

サステイナブル・ディブロプメント、理想の一つとの出会い

サステイナブル・ディブロプメントの理想型: 突如として地面にたたきつけるような雨が降る。フランスにもモンスーンがあるのかといって最初は笑ったが、野外の仕事が多くなってからは真剣な問題のひとつとなった。傘をさしてはいられないから合羽を着て作業をする。雨が上がるのを待っているほどいつも時間の余裕はない。 ボルドーから120キロほど南に下ったところにあるモン・ド・マルサンという町との出会いは、1997年に遡る。モン・ド・マルサンはランド県の県庁所在地で人口3万人ほどの小都市である。松ノ木がテーマになるという展覧会のため現地の下見に招聘されたとき、ボルドーから車で走ったモン・ド・マルサンまでのアスファルトの長い道はびっしりと生えた人工植林の松林を掻き分けてまっすぐ敷かれていた。延々と切れ目もなく続く松林はもともと、森林産業のために植えられたものではなかった。中世は、膝まで埋まる泥の湿地帯で時折巡礼者が通るだけの無人の土地であったらしい。この荒れた自然を人間の知恵(後にそれがナポレオンであったことを知ることになるのだが)が大きく変えた。海岸松を植えることで松ノ木が地中のおびただしい水をポンプのように吸い上げ、結果この広大な地面を乾かすことに成功したのである。…

アクチュアリティ、ギリシャで暴動

アテネ、ヨーロッパの首脳を威嚇する小包爆弾テロ - 11月1日に、イエメンでアメリカに向けて発送されたプリンターに爆弾が仕掛けられていた事件はアルカイダによるものと推測されているが、ヨーロッパではこの事件に呼応するように、ギリシャのアテネを中心に、11月1日から3日のあいだに14個の小包爆弾が発見された。アテネ駐在のチリ、ロシア、ドイツ、スイス大使館など7つの大使館宛に爆弾入りの小包が送られており、うち二つが爆発した。小包を受け取ったスイス大使館員は即座に怪しいと判断し館の外へ投げ出したところ、小包は路上で爆発したという。小包爆弾は、フランス大使館に届いたニコラ・サルコジ大統領宛のものが皮切りで、3日には、ボローニャでシルヴィオ・ベルルスコーニ宛、またベルリンで、アンゲラ・メルケル宛の小包が見つかっている。いづれも小規模の爆発を予定した小包だが、これだけの数の小包が当局の目を逃れられたのは、私営の運送業者を利用したためで、小包検査などがほとんどなされないFedex、DHL、 TNTなどの警戒の盲点をついたものとして問題視されている。私営運送業者が一日に処理する小包は1500万個。国際路線を敷く私企業に対し、どういったテロ対策がなされるべきか。アテネからのカーゴは運行休止。 3日、一連の小包爆弾は、ギリシャの極左翼グループの仕業と見られ、早速5人の青年が逮捕された。 フランス、非行と暴力の低年齢化 - フランスの子供の非行が低年齢化するとともに、20年前に比べて2倍に増え、なかでも女子の非行増加が目立っている。 11月3日、2007年11月に数百台の車を焼くなどの大きな暴動を起こしたビリエ・ル・ルベル市の子供を持つ親たちが集会を開き、子供を非行と暴力から守るよう訴えた。暴動以来、子供が暴力集団に加担する危険性が日常増大しており、学校や親たちの団結を求めたもの。 また、一方で、フランスの子供の非行の低年齢化と暴力事件の増大は国全体の問題と化しており、2、3歳児からの子供の教育、両親の意識を感化する「親の学校」を設けたり、非行に走る子供を預かって日常生活を根本から教えるシステムなどの対策が考案され始めている。(フランスTV) My opinion: ちなみに先月の年金法改革反対デモに便乗した「壊し屋」のうち、捕まった子供の最低年齢は10歳だったという。たとえば公園などで、よく子供連れの家族を観測することがあるが、歩き始めたばかりの子供が「新しいもの」を見つけたときに真っ先にすることは、足で蹴る、殴る、乗る、などの全身の力をぶつけたものが多く、またこれに対しての親の反応を見ると、見ていて何も言わない、ほったらかし(無視)、けしかける、といった態度が大半を占めるようだ。止めなさい、と制止する、あるいは、なぜやってはいけないのかを説明する親は10人に1人もいればいい、というのがフランスの今日だ。はじめの一歩はまず親から。両親の意識を感化する 「親の学校」大賛成。(S.H.)

文化省支援現代アートセンター紹介 2 

文化省提携現代アートセンター、<トゥール市、Le CCC>: 1985年に設立した古参の現代アートセンター。2007年にアーティストPHILIPPE CHIAMBARETTAの設計した光の入り口ができた。600平米のスペースは著名なアーティストから若いアーティストまで毎回の企画展で大きく変化をみせる。 Centre de Création Contemporaine C.C.C 53 Rue Marcel Tribut 37000 Tours +33(0)2 47 66 50 00

現代アート・センター

パリ近郊: Parc culturel de Rentilly – ランティイ文化公園。マルヌとゴンドワール都市共同体、ビュシー・サン・マルタン市(パリの東)、RER郊外線Aラインでトルシー下車、徒歩20分。シャトー、公園、アトリエ、現代アートセンター、展覧会、アーティスト・イン・レジデンス(ヴィジュアルアート、文学、音楽)があり、イベント豊富。 RER A, sortie Torcy, puis à pied (20 minutes) Communauté d’agglomération de Marne et Gondoire Parc culturel de Rentilly Domaine de Rentilly, 1 rue de l’étang 77600 Bussy-Saint-Martin http://www.parcculturelrentilly.fr