フランスから―環境とアートのブログ

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Posts tagged "アンゲラ・メルケル"

気候変動対策、ドイツは6兆円

クライメート・アクティビストのグレタ・トゥーンベリがヨーロッパからヨットでアメリカに渡り、アメリカ議会で気候変動へのアクションを起こすよう発表したすぐ後、世界各国で何十万人もの若者たちが抗議の行進をした。その日の電光石火の対応… ドイツ、気候変動の危機と戦うために540億ユーロ(6兆円)を当てると発表

トランプ初のG7参加と気候変動

アメリカと気候変動 2015年暮のCOP21で、195カ国が賛同して成立した環境問題への取り組みであるパリ協定。今月29日のイタリアでのG7は、7カ国のうちアメリカ、イタリア、フランス、イギリスが新首脳を迎え、改めてパリ協定賛同の確認が行われたが、同意6対保留1で協定実行が足踏み状態に入ったとみられる。 同意の意思を示さなかったのはアメリカのトランプ大統領で、大統領選キャンペーン中から気候変動は嘘であると主張し、アメリカ市民の税金をNATOなどに使わず国内の雇用増大のために石炭採掘を拡大させる、などの公約をしてきたために、トランプ当選直後からパリ協定からのアメリカの脱退が懸念されていた。米大統領は、「パリ協定に対する態度は数日中に決める。Make America Great Again!」とツィートしており、「アメリカはそれでも我々の友達」というイギリスのメイ首相と、「予想していたより希望が持てる」と評価したフランスのマクロン新大統領を横目に、ドイツのメルケル首相は、「私たちがお互いを頼る時代は終わった、というのがこの数日の経験だ」と合意成立の失敗に大いに不満の意を表した。
雪崩

雪崩

L’Obs、「バイバイ、オバマ、カメロン、オランド、レンジ」 フランスの左派の大手週刊誌L’Obsが、12月上旬に上のような写真を公表した。昨年6月のG7時に撮影されたものをトリミングしたというタイムリーな画像は何をか言わんや。G7のうちG4が退陣する2016年年末の大きな転換は、不透明な近未来の危うさを示している。
トランプ公約に揺らぐ世界、パリ協定と核武装

トランプ公約に揺らぐ世界、パリ協定と核武装

反転か? 世界の方向 -「気候変動は、中国がデッチ上げた嘘だ」、「北朝鮮対策には、日本に核武装をさせればいい」- 11月8日のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプが当選したことによって、未来の何もかもが不確定の中に投げ込まれた感のある世界。世界がこれまで進めてきた様々な約束をことごとく否定し、前時代的な提案をし続けてきたトランプ選出で、例えばBBCの第一声は「アメリカは後退を選んだ」、オランド仏大統領は「不確実な時代が始まった」だった。
ベルリンの壁崩壊から25年

ベルリンの壁崩壊から25年

1989年11月9日、1393kmにもわたるドイツを東西に分断していたコンクリートの壁が、ベルリンのブランデンブルグ門に群がるように集まった市民にハンマーやつるはしで叩き壊され始めた。東西冷戦時代の鉄のカーテン崩壊を象徴するように、ブランデンブルグ門の前の壁を喜々として壊し、以前なら東側から西側へ壁を越えて逃走することさえかなわなかったこの壁の上によじ登り、笑顔で立ちならぶ人々の映像が世界中に報道されて今年で25年が経つ。 25年後の今日、統合後のドイツの発達と変容は目覚しく、ヨーロッパ一の経済大国を誇るまでになった(フランス2TV)。…

欧州議会2014、選挙結果の解析

[フランス2TVが、2014年ヨーロッパ議会選挙結果を解析] ・先週末行われた欧州28カ国、751議員を選出する欧州議会選挙の結果、大津波のようなフランスの極右政党国民戦線(Front National、略してFN)の台頭のニュースは世界各国を駆け巡った。つい最近まで政党とみなされていなかったFNは二代目のマリーヌ・ルペンがその概観を大きく塗り替えたらしい。イタリアの新聞という新聞にはマリーヌ・ルペンの写真が大々的に入り、アメリカでもCNNが「大地震」と形容するなど、ヨーロッパ建設の主役となったフランスとドイツの二人三脚が危ぶまれる結果をかんがみ、ドイツはフランスの極右政党の台頭に不安げだ。ドイツ市民は「ヨーロッパを支える力が削げるのが非常に心配だ」。またアンゲラ・メルケルは記者会見で、「欧州各地で右翼政党が優位に立ったが、有権者を親欧州派へ取り戻すために一層の努力をしなければならない。今後フランスにもその努力を期待する」と語った。FNやほかの国の極右政党は、反ヨーロッパ、ユーロ圏脱退、移民をシャットアウトするというほぼ同様のスローガンを持っており、ヨーロッパ建設の基礎を築いた延長線上で体制の維持へ尽力するフランスの現政府とまったく対立する立場にある。選挙明けの今週の月曜、早速FN党首、マリーヌ・ルペンは、フランス国民議会の解散と、選挙区改正を要求した。
ヨーロッパ議会選挙結果

ヨーロッパ議会選挙結果

[フランス、イギリス、極右政党の圧勝に震撼] 5月22日から25日のあいだに行われた2014年ヨーロッパ議会選挙の結果が昨夜出た。フランスはFN(Front National 国民戦線、極右政党)が8つの選挙区のうち5つまでトップに立って最高票を獲得し、首位に立った。野党保守UMPは20%、現政府の社会党は14%で3位に転落。社会党の歴史始まって以来の最低獲得票数となった。ヨーロッパ議会の議席数は751。フランスは74議席を持つ。これまで3議席を持っていた国民戦線FNは、22から25議席を獲得するフランスの第一党となる。ほかに極右政党が大躍進した国は、イギリスUKIP(20%)。デンマーク国民党(26.5%)、オーストリア、キリスト教民主党(27.3%)など。この結果フランスは、ユーロ圏脱退の意向を強く打ち出す「反ヨーロッパ」議員をヨーロッパ議会に送り込むことになる。