フランスから―環境とアートのブログ

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Le Zap、文化支援カット、冷夏、牛の憂鬱、テロetc.

Le Zap、文化支援カット、冷夏、牛の憂鬱、テロetc.

「Le Quartier」現代アートセンター、閉鎖へ? 1990年に開館したブルターニュのカンペール市所在、現代アートセンター「Le Quartier、ル・カルチエ」は、バジェットの60%をカンペール市の援助金に頼っていたが、市長のリュドヴィック・ジョリヴェ(Ludovic Jolivet、右派共和党、2014年当選)が援助を全面停止すると発表した。援助が停止されれば、運営はたちまち成り行かなくなる。すでに市の援助停止への抗議行動が数週間行われ、文化大臣が応援に乗り出したりしたが、市はこれらを受け付けず。閉鎖は確実になる見込み。6月30日、最終の抗議行動へ。
今日のPHOTO、雨の日曜日

今日のPHOTO、雨の日曜日

今日のPHOTO: 2013年6月23日、日曜撮影 Photography by Shigeko Hirakawa 雨の日曜は、外に出るでもなく、明日の運送屋が来るのを待って作品の荷造り。周辺は木々がうっそうとしてきた割に温度は低く、アトリエは冷え冷え。

アクチュアリティ・悪天候、大統領選直線コース

・悪天候、竜巻編: アメリカ並み? TF1TVから竜巻ニュース抜粋(ビデオ) きのうトゥールーズ南部で、フランスには大変珍しい竜巻が出現し住民を驚かせた。竜巻は直径約50m、風速毎時130kmから180kmはあったと推定されている。農家の納屋の屋根を吹き飛ばすなどの被害をだして、竜巻は5分ほどで消滅した。 大きな低気圧が大西洋からたすきがけにヨーロッパを覆い、フランスはこの一ヶ月近く雨、雹、突風などの悪天候に見舞われている。昨夜の暴風雨でフランス東部が被害を出して2万世帯が停電したほか、シャラント地方では80cm水位が上がって家屋が浸水するなどの被害を出した。 雨が降り続いて寒いフランスとはうらはらに、ベラロシアやモスクワからオーストリア、ドイツのベルリンあたりまで、中央ヨーロッパではすでに夏の暑さが居座り、ベラロシアで31℃という真夏日。オーストリアでは乾きすぎで森林火災が発生し、モスクワでは光化学スモッグが発生するなどしている。…

アクチュアリティ

冷夏 - バカンスに入ったとたん、フランス全土を冷気が包んだ。あちこち雨、アルプスでは標高2600メーターで雹、続いて降雪。アルプス山岳地帯で転車競技を楽しんでいた約200人が、冷気を超えた寒気に襲われ消防隊に救助された。自転車競技参加者はショートパンツに半袖の軽装。大雨のあと気温が急降下して3度まで下がり、雪に見舞われるなどして、寒さで体が硬直し動けなくなったため。 ブルターニュ、太平洋岸はスペイン国境近くまで平年より7度から5度低い気温に、海水浴をする人はほとんどいない。ドイツやイギリスからの旅行者も、悪天のフランスに飽き飽き。海岸近辺の商売は上がったりだ。冷夏は7月下旬まで続くもよう。 マルチーヌ・オーブリィ、文化予算倍増を提言 - 雨のアヴィニョン・フェスティヴァルを訪れた社会党のマルチーヌ・オーブリィは、5年をかけて文化予算を30%から50%増加することを提言した。フランスは「文化の多様性」に立ち返り、文化を活発化しなければならないとし、現政府、ことにサルコジ大統領の文化離れを批判した。 ちなみにフランスの文化予算は減るどころか増える一方だという。2011年の文化予算は、75億ユーロ。うち、3億7500万ユーロは、歴史建造物へ、6億6300万ユーロが舞台芸術に、4億2000万ユーロが(困窮状態の)報道関係へ費やされている。(フランス2TV) My opinion: マルチーヌ・オーブリィのみならず社会党議員たちのなかには、現代芸術へ思いを寄せ、地方レベルで支援増大を実行している議員が大勢いる。昨年私が参加したルーアン・アンプレッショネ展も、今年のメル現代アート・ビエンナーレも、そうしたかれらの予算増大の賜物の展覧会なのである。シラク以前の革新政府時代は、文化予算といえば現代芸術の「創造にたいする支援(Soutien à la création)」が必ず大きな位置を占めていた。時代が変わったサルコジ政権下のきょう、フランス2TVが引用した文化予算の内訳に、そうした創造のための予算が言及されなかったこと自体がすでにおかしい。その上、4億2000万ユーロが報道関係の救済(Aide à la presse en difficulté)というから、文化のなかでもどういう形態のものに多額な予算が利用されているか、推して知るべしである。サルコジ政治で2007年を境に、めっきり文化の話が減少した。そう、多くの人が感じている。少しのあいだにズレてしまった文化の真意を取り戻し、文化予算も内容をうんぬんすべきときにきているのではないか。(S.H.)