フランスから―環境とアートのブログ

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・インスティテュート

閉鎖に追い込まれる現代アートセンター

フランス各地で、現代アートセンターが6箇所ほど閉鎖に追い込まれつつある。主に、経済的な理由からで、支援する公共団体、市町村県などの経済粛清、右傾化(極右政党の市長*が文化予算カット)による政策の方向転換が大本にある。パリ近郊では、ブランメニルとブレティニィ・シュル・オルジュの現代アートセンター(Centre d’art contemporain CAC)が危機状態。 ほかにパリのマイヨール美術館が閉鎖を決定。またペルピニャンでは美術学校の閉鎖が懸念されている。

ヨーロッパ文化遺産の日、今日明日

2013年9月14日、15日、9月の第三ウィークエンドは、ヨーロッパ文化遺産の日:Journées européennes du patrimoine。 フランスでは約3万の文化遺産が一般公開される。今年はフランスが1913年12月31日に制定した文化財保護法成立100年目。またフランスが、「文化遺産の日」と銘打って、日ごろ一般公開していない文化の地を公開することを決めて、今年30年目を迎える記念の年となっている。文化遺産の日がヨーロッパ議会に取り上げられてあっという間にヨーロッパ中の国が賛同し、自分らも文化遺産の公開を始めて今日に至っている。 ヨーロッパ文化遺産の日に賛同し参加する国は50カ国。各国テーマを持ち、それぞれ文化遺産を一般に公開しているが、例えばドイツは、国の「負の遺産」である戦争のときの強制収容所等も今後の教育のために文化遺産として公開することを決めた。遺産の概念を広げる意味を持つものとなっている。またスイスではエネルギーを象徴する「火、光」などがテーマ。ハンガリーは近未来、管理が厳しくなる「水」をテーマに問題を投げかける。(以下、フランス文化省へリンク)
MuCEM 欧州と地中海文明博物館、大人気

MuCEM 欧州と地中海文明博物館、大人気

今年、欧州文化都市の名前を掲げて過去から現代にかけて文化を集約するセンターや博物館が次々と開館するマルセイユで、2013年6月4日に開館したle Musée des civilisations de l’Europe et de la Méditerranée (MuCEM ヨーロッパと地中海文明博物館)は最初のウィークエンドだけで、 63,910人の入場者数を記録する大人気を博している。
現代文化のインフラストラクチャー、FRAC・現代アート地域基金機構

現代文化のインフラストラクチャー、FRAC・現代アート地域基金機構

[現代文化のインフラストラクチャー紹介第二弾、FRAC] フランスの文化省支援現代アートセンター紹介に引き続き、Les Fonds régionaux régionaux d’art contemporain、通称FRAC-フラック(現代アート地域基金機構):
FRAC - PACA マルセイユ・フラック開館

FRAC – PACA マルセイユ・フラック開館

・FRAC – PACA (Provence-alpes-côte d’azur)、マルセイユ、ヨーロッパ文化首都の今年、フラック(現代アート地域基金機構)の 新スペース<La Pixellerie>誕生:  国から地域へ向かって広げた基金機構FRACは、現代アートを推進する目的で、地域ごとに芸術作品の発注制作や買い上げを定期的に行いながら、現代アートの資産(注:収蔵品の形成を資産の形成として考え、市民へ芸術教育の資源として還元し続ける)を形成していくことを大きな役割として担っている。*関連説明ページ:FRAC(現代アート地域基金機構) 2013年ヨーロッパ文化首都開催都市として選出されたマルセイユは、次々に新しい文化施設を開館しており、今までのFRACの収蔵品をもとに、所蔵作品や新しいアーティストの仕事を広める役割をもって、所蔵庫ならびびに展覧会を行う新施設、La Pixellerieを、日本人建築家隈研吾氏のデザインで竣工、開館した。…
L'Onde ロンド劇場・現代アートセンター

L’Onde ロンド劇場・現代アートセンター

市立の現代アートセンター紹介、パリ近郊編 その2 [2 L’Onde ロンド劇場・現代アートセンター、ヴェリズィ市] L’Onde 8 Avenue Louis Breguet, 78140 Vélizy-Villacoublay +33(0)1 34 58 03 35 http://www.londe.fr/ パリから車で約30分、ベルサイユから5分ほどのところに600席を持つ劇場L’Ondeが誕生して10年目となる。…
フランス文化省が後援する現代アートセンター、5.南東フランス編

フランス文化省が後援する現代アートセンター、5.南東フランス編

[フランス文化省が後援する現代アートセンター] ・第5弾、南東フランス編 - LISTE DES CENTRES D’ART (リンク:フランス文化省サイト)…
フランス文化省が後援する現代アートセンター、4.南西フランス編

フランス文化省が後援する現代アートセンター、4.南西フランス編

[フランス文化省が後援する現代アートセンター] ・第4弾、南西フランス編 - LISTE DES CENTRES D’ART (リンク:フランス文化省サイト)
フランス文化省が後援する現代アートセンター、3.北東フランス編

フランス文化省が後援する現代アートセンター、3.北東フランス編

フランス文化省が後援する現代アートセンター(フランス文化省サイトへリンク): ・文化省サイトからの引用: 「作品のプレゼンテーションに斬新な実践を施し、できるだけ広範な一般市民の現代芸術へのアクセスを容易にする媒介の役割をもって、芸術振興を推進していくのが現代アートセンターである。フランス全土に敷設された現代アートセンターは、新しい市民が〈今〉の芸術と出会う契機を作りだしており、毎年、総計百万人以上の入場者を数えている。…」  
フランス文化省が後援する現代アートセンター、2.北西フランス編

フランス文化省が後援する現代アートセンター、2.北西フランス編

フランス文化省が後援する現代アートセンター(フランス文化省サイトへリンク): フランス文化省は、2012年の段階でパリのFRAC(作品買い上げ基金)であるル・プラトー(le Plateau)とリヨン近郊都市ヴィラーバンヌの現代アートインスティテュートを加え、全国で48の現代アートセンターを後援している。…
フランス文化省が後援する現代アートセンター、1.イル・ド・フランス編

フランス文化省が後援する現代アートセンター、1.イル・ド・フランス編

「現代アートセンターとは?」 Les Centres d’art アートセンターは、現代アートの制作、実験、敷衍の場である。アートセンターは例えばFRACや美術館のような作品収蔵の機能は持たないが、芸術家のプロジェクトを一般へ広める役割を持っている。… 
10月、展覧会アジャンダ

10月、展覧会アジャンダ

フランス文化省、2013年度文化予算の内容、Culture - act2

フランス文化省、2013年度文化予算の内容、Culture – act2

2013年度のフランス文化・コミュニケーション省の年度予算は74億ユーロ(約7400億円)。うち、35.5億ユーロを文化、研究、メディアへ、また、38.3億ユーロを公共のオーディオヴィジュエルへ充てることが決定した。 2013年度予算は、2012年歳出に比べ2%減となり、文化省も国の緊縮政策へ寄与する姿勢を見せる形となっているが、一方で、これからも基本的な使命を保持し、歴史建造物へのてこ入れ、地域への介入(特に、舞台芸術や造形芸術方面)、芸術文化教育および高等教育をを発展させる方向で、明解に文化政策を推進していくことを確証するものとなっている。

「モニュメンタ」がフランスの経済危機で縮小か?

現代アートのアニュアル・大イベント、「モニュメンタ」がフランスの経済危機で縮小か? (フランスTVブログ、カルチャーボックスから) フランスの現代アートにおける国際的な地位を強化し、できるだけ大多数の人々にさらなる現代アートへの門戸を開くために、フランス文化省の肝いりで、パリ、グランパレを舞台に世界に名だたるアーティストを招聘して個展を開催し始めてから、今年で5年目。2007年アンゼルム・キーファー、2008年リチャード・セラ、2010年クリスチャン・ボルタンスキー、2011年アニッシュ・カプーア、そして今年2012年はダニエル・ビュレンを迎えて行われた「モニュメンタ」。ダニエル・ビュレンの展覧会は入場者数26万人を数え大成功を博した。しかしこのモニュメンタ、どうやら政府の緊縮財政のあおりを食らって縮小の危機に瀕しているもようだ。…