アクチュアリティ・フランスの年末
[年収百万ユーロ以上の所得者への重課税に、「待った!」] フランソワ・オーランドの大統領選挙の際、フランスの経済危機を救うために二年を期限に、年収百万ユーロ、およそ一億円以上の所得者を対象に、税金を75%増やすという公約をしたが、憲法評議会(Conseil consitututionnel)が年末の12月29日、待ったをかけた。理由は、課税はすべての人が公平にかけられるべきとした憲法に抵触するというもので、評議会がオーランド公約の特別課税法に対し検閲をかけたかたちだ。経済政策方針もあり、いまさら課税率をもとにもどすわけには行かず、エロー首相は直ちに会議を開いて対策を練るが、数ヶ月はかかる見込み。…
フランス、節約と増税
[緊縮政策、節約と増税] フランソワ・オーランド大統領はTF1TVの日曜夜8時のテレビ会見で、政府の緊縮政策について細部を公表。一斉に各方面のメディアから多角的な分析を集めた。 2013年度予算を成立させるためには300億ユーロをどこからか捻出しなければならない。うち200億ユーロを増税、100億ユーロを支出軽減で賄う予定だという。増税200億ユーロ分は二分し、100億ユーロは企業税、100億ユーロは所得税、財産税などの一般税の増税となり、とくに年収100万ユーロ以上の納税者には75%の増税となるのが大きな目玉だ。75%増税に関しオーランド大統領は「これから二年間だけの増税」と期限を決めた。その理由でオーランド大統領はこの増税策を「2014年アジャンダ」と呼ぶ。…
大統領決選投票 フランソワ・オーランド勝利!
5月6日(日)、フランスの大統領決選投票は、社会党フランソワ・オーランドが勝利。まだ現在開票中で、予想はフランソワ・オーランド51.7%、ニコラ・サルコジは48.3%(白紙投票は数えない)。先ほど現地時間21時30分、オーランドの勝利演説が地元チュル市で行われたばかり。1995年ミッテラン以来、17年ぶりの社会党政権樹立となる。 熱狂的なオーランドと社会党を支持する人々がバスティーユ広場に集まり、夕方からうごかずにオーランドの到着を待ち望んだ。アメリカのオバマ大統領から祝辞が到着。オーランド新大統領は、チュルから特別機でパリ近郊のブルジュ飛行場へ着き、60台ほどのジャーナリストのオートバイに囲まれながら乗用車で社会党の重要メンバーが揃ったバスティーユに向かい、零時半ごろ到着して埋め尽くす民衆の前で演説。左派政治の力量発揮に期待。