大晦日、大都市の行事は簡略化
大晦日、テロの脅威に大警戒 12月31日の大晦日の今日は、各国の都市でテロへの警戒が強化され、パリでは、1万1千人の軍隊、警察、消防が出回り要所要所の警戒に当たっている。恒例の年末大行事であるパリの花火は中止となり、いつもは零時のカウントダウンを楽しむシャンゼリゼ大通は厳しい交通規制が敷かれて、大通りに入る人たちの身の回り品の検査が行なわれるほか、夜21時から明け方6時まで道路が閉鎖される運び。
フランス、シリアのイスラム国訓練キャンプを爆撃
テロを断ち切る? 2015年9月27日、フランスはシリア北東部に位置する町デリゾールを爆撃。同日午前中に仏当局は、イスラム国兵士たちの訓練キャンプを全滅させたと発表した。(フランス2TV、27日夜のニュース) 早朝6時30分、ヨルダンからフランス戦闘機ミラージュ6機、またアラブ・エミレイツから爆撃機ラファル6機が発進。各ラファルは4発のレーザー誘導ミサイルを搭載しており、うち5機がシリア北東部のデリゾールにあるイスラム国兵士ジハディストの訓練キャンプを爆撃し、これを全滅させたもよう。午前中に、マニュエル・ヴァルス首相が記者会見し、攻撃が成功したことをメディアに通達。ヴァルス首相は、「昨年から、フランスはイスラム国のテロ攻撃の脅威に晒され続けており、今回はフランスの防御のための軍事行動」と位置づけ、爆撃を正当化した。…
オランド大統領、不人気に揺れる-2017大統領選挙・世論調査
ル・フィガロが行った2017年大統領選挙にむけての世論調査結果で、フランス人の78%が現職のオランド大統領は次期大統領候補者にふさわしくないと考えているという結果が出た。今日発表された世論調査は、今現在の人々の意識が反映していると考えるべきであるが、一位は極右政党FNのマリーヌ・ルペン氏で27から29%の支持率。二位は旧UMP右派政党のサルコジ氏かジュッペ氏で、25%の支持率。三位にオランド大統領が19%で着け、二位とすでに6ポイント離されており、現政権へショックとして跳ね返っている。(フランス2TV朝のニュース) My opinion : 一番の問題は公約の失業対策が、今のところまったく功を奏さず、深刻化していることが挙げられる。また、80万人の難民受け入れを公表して即座に実行しつつあるドイツとは裏腹に、シリアからの難民問題へ政府姿勢を決定できずにおり、2011年にサルコジ大統領がシリア爆撃を率先した後、シリアとの関係を調整できないでいるすがたを浮き彫りにしているかたちだ。「2017年には、何が起ころうと絶対、税金を下げる」と公言したばかりのオランド大統領。この公約もあまり効き目がなかったということらしい。
アクチュアリティ 古代の美術作品本国返還
2010年に通過した美術作品の返還にかんする法律により、きょう、パリの歴史自然博物館に収蔵されていたマオリ族のミイラ化した頭部20体がニュージーランドに返却されることになった。頭部のミイラはマオリ族特有の刺青を奇麗に残しており、民族研究の対象としても利用されていたもの。このたびは18000kmの距離を越えてニュージーランドからマオリ族が、自らの祖先でもありまた歴史的遺産でもあるこれらの頭部を受け取りにパリに訪れた。 こうした美術作品返却にかかわるフランスの弁護士によれば、「ミイラは人間の死体であって、はたして美術作品として考えられるかどうか大いに疑問のあるところです」という。つまり死体の返還として扱うか、美術作品を返却すると考えるかによって大きな違いが出てくる。「ユダヤ・キリスト教的な立場から見れば、死体は死体」で、返却は当然と見る。…