[フランソワ・オーランド大統領は2月21日、パンテオンに4人のフランスの功労者を埋葬することを発表した。4人は、第二次世界大戦時に活躍したレジスタントで、女性二人、男性二人と、ここにもパリテが尊重されている(フランス2TV談話)]:

2014年5月にパンテオンへ遺骨が移される4人は、ジェルメーヌ・ティヨン(Germaine Tillion)、ジュヌヴィエーヴ・ドゴール=アントニオズ(Geneviève de Gaulle-Anthonioz)、ピエール・ブロソレット(Pierre Brossolette)、ジャン・ゼイ(Jean Zay)だ。

女性二人について、ジュヌヴィエーヴ・ドゴール=アントニオズ(1920-2002)は、ドゴール大統領の姪にあたり、民俗学者ジェルメーヌ・ティヨン(1907-2008)のようにラーヴェンズブルグに強制連行されたが、ナチに反抗してレジスタンスとなり、後にアルジェリアのために立ち上がり政治活動を行った。

政治家でジャーナリストだったピエール・ブロソレット (1903-1944)はレジスタントを率いた重要人物の一人で、ゲジュタポに拷問を受け、民族最前線の教育大臣であったジャン・ゼイ (1904-1944)は、フランス民兵団に惨殺されている。

オーランド大統領の人選は、名を馳せた偉人の中から特別に選出したものではない。第二次戦時中、民族迫害や強制連行のみならず集団殺傷はいたるところで行われており、選ばれた4人のうちとくに女性二人はフランスでは知る人も少ないのであるが、こうした民間一人ひとりの抵抗運動が国をあるべき道へ導いたことの証として、今回一般の人々へ光を当てたものといえる。また、これまでのパンテオンの埋葬人口は男性がほとんどであったため、女性が選ばれることがあちこちから望まれていた。

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オーランド大統領の人選発表の4日後、国立モニュメントセンターCMNが、この偉人の祭られるパンテオンに、「一時的に」ストリート・アートなどの無名(?)のアーティストを祭る、という発表をした。国立モニュメントセンターCMNの会長フィリップ・ベラバルは、「この機会に、アーティストへ作品を作らせ、式典時に展示をするのが目的です」という。アーティストの名前の公表はおって行われるが、作品発注にかかる費用は、メセナが供出するという。(ル・モンド、文化E service