展覧会『二大戦のあいだ−ノール・パ・ド・カレ炭鉱地域への移民、1919−1939』

 

2019年9月2日から12月31日まで

1919-1939、二つの大戦のはざま、ノール・パ・ド・カレの炭鉱地域に、石炭採掘によるフランス復興に参加をするために、20万人の移民が集まった。

第一次世界大戦後の炭鉱地域は、被災して設備が破壊され人手も足りなかった。そこでフランスは欧州の他の国へ方策を求め、移民受け入れの条約を結んだ。ポーランドとの1919年9月3日の協約で、20万人のポーランド人が仕事のためにこの地に移り住んだ。9月30日にはイタリアと、また翌年1920年3月20日にはチェコスロバキアと調印し、労働移民が続々と入国した。国が指導していた移民策は、その後いち早く炭鉱組織と移民会社が雇用を請け負うことになり、ムート・エ・モーゼルのトゥルへ到着した移民たちはあちこちの炭鉱へ配置されていった。ノール・パ・ド・カレでは諸処の炭鉱で労働者の半分を移民が占めるほどであった。大半のこうした移民の家族はいつの日か祖国へ戻れることを祈って、彼らの文化を保全すべくそれぞれのコミュニティを作り自国語を話し、例えばポーランド流の教会を建てたりした。そうした彼ら移民の文化が音楽やダンスや料理などを通して地元の住民へ少しずつ広まっていったのだ。

1930年恐慌によるストライキで、これらのポーランド人労働者たちが放逐され、自国へ戻されるという事件も起きた。

展覧会『二大戦のあいだ』は、歴史炭鉱センターが所蔵するおびただしい古文書や写真、オブジェや証言などを通して、フランスの再興のために自国を離れフランスへ到来してその文化や伝統を残した外国人労働者の歴史を掘り起こすものである。

料金:6,70€

ガイド付き入館料 : 14,30€ – 8,50€.

https://www.chm-lewarde.com/fr/

住所:炭鉱博物館、歴史地質センター Centre historiaue minier

Fosse Delloye, Rue d’Erchin, 59287 Lewarde