活動開始時期の作品

アーティストとして発表し始めたのは1980年のことである。東京の画廊で、3週間にわたるグループ展「隣接性」展に参加した。現代アートの時勢は、アメリカを中心にミニマルアートが席巻しニューペインティングがようやく頭角を現したころで、日本はミニマルアートを跳躍台にもの派の隆盛をみていたが、大学教育の中ではそうした現実へ何の足掛かりも得られず、やむなく、具象から抽象への移行にむけて近代絵画の一つ見知ったシステムを選んでどうにか現代の意識へ追いつこうと独学で小さい墨のデッサンを描きためた。その後できた黄色いカードボードの作品(1980)は、つづく平面作品の端緒となっている。

隣接性展出品作品 1980 黄色カードボード、ボンド、油彩 120x100㎝ 平川滋子

1980 黄色カードボード、ボンド、油彩 80x110㎝ 平川滋子

1981年あたりからキャンバスを使った平面作品の制作を始める。キャンバスは麻布に膠を引いただけのものを作り、カードボードと同じ材料のボンドと油彩を利用。色彩は極力制限してバーントシェンナとウルトラマリンブルーのみを使用した。濡れているとき白いボンドは乾くと半透明になり麻布の目が透けて見える。平面への模索は、こうして選んだ材料の特性の発見を導いた。

1982 麻布キャンバス、ボンド、油彩 100号x2枚 平川滋子

1982 個展 194x130㎝ キャンバス、ボンド、油彩 平川滋子

 毎日現代日本美術展入選作 1983 麻布キャンバス、ボンド、油彩 120号p(194x112㎝)x2枚 平川滋子

1983 作品ディテール 麻布キャンバス、ボンド、油彩 平川滋子

 

1982年 平川滋子展 東京