今年は気象観測史上始まって以来の酷暑である。

アメリカでは2020年の大統領選に向けた民主党候補らのディベートが行われているが、7月末のCBSテレビの世論調査によると、アメリカの有権者の最大の関心事はハウス・ケア、社会保険・保障を今後どう再編成(88%)するか、第二に気候変動への対策(78%)、第三に給料(71%)なのだそうだ。

トランプ大統領はパリ条約を脱退し、オバマ大統領が腐心して成立させた国内の環境規制をほとんど潰してしまった。環境規制に使う金は企業にとってはいわば「無駄金」である。前世代のより良き環境を目指した努力は水泡と帰し、再び汚れた空気や汚れた水が戻ってきた。

ここ数日も、北極圏のロシアやグリンランドで広範囲に及ぶ火災が発生し、また今夏30度を超える気温でアラスカのほとんどの万年雪が消えるなどして、気候変動へのさらなる危惧が募っている。アメリカ国民はすで近年、自然災害の激化で多大な犠牲を出してた。次の政権へ、環境対策が最大の関心事に挙げられていることに注目しなければならない。

CBS TV