今日もフランス全国190箇所以上で、労働法改革法案に反対する集会が行われるという。集まる若者が、Nuit debout(立ちあがる夜)と呼ぶ集会はパリではレピュブリック広場で行われ、昨夜で7日目の夜を迎えた。労働大臣ミリアム・エル=コムリ(Myriam El Khomri)がマニュエル・ヴァルス首相の支持を得て提出した労働法改革案は、労働者の権利を著しく損ない、一方で、雇用率を高める効力はほとんどない、という世論調査の結果が出ている。

2016年3月下旬の各地での集会の模様

過剰武装した警察の介入が、ソイシャルインターネットでも爆発。無防備の15歳の高校生を殴った警察官は身柄を拘束された。

労働者の心配

改革法案の内容を大雑把に挙げれば次のとおりである。

  • これまでの労働者の意見を代表して雇用者と話し合いをする労働組合の基本的なかたちに対し、新たに、企業側に有利な意見を持つマイノリティの労働者の集まりも労働者数の30%を占めれば労働組合として認可してしまい、その意見を全体で投票決議ができることにする。
  • 時間外労働の給与アップ率を、これまで25%から50%と決まっていたが、一律10%にする。
  • 使用者と労働者の雇用契約は、まず、労働基本法があり、それにのっとった同種分野内の労働協約があって、それらを遵守したかたちで行われてきたが、新しい改革法案では、労働基本法からのヒエラルキーは守らずとも良くなり、その分、使用者は労働者と直接かつ自由な契約を取り交わすことが可能になる。
  • 経済的に安定した企業でも、過去1年間、減産(注文が減少傾向で)を余儀なくされた企業は、経済を理由に従業員の解雇をすることができる。Etc.

フランス労働法、改革案の説明ビデオ


Ajoutée le 1 avr. 2016
Le projet de loi travail porté par Myriam El Khomri suscite de vifs débats et d’importantes manifestations. Malgré les ajustements apportés en cours de route par le gouvernement, les tensions se poursuivent.
Mais que contient au juste ce projet de réforme ? Quelles sont les mesures qui font polémique ? Explications en patates.

http://www.20minutes.fr/dossier/manifestation

左派は反対、右派は慎重

社会党マルチーヌ・オーブリィやダニエル・カン=ベンディットはこの法案に大反対。世論調査の対象となった人々の70%は労働者の権利を危険に晒すものと答え、特に極左フロン・ゴーシュ、エコロジストは81%、また一般ではブルーカラー層が86%と反対率が高い。

 

http://lci.tf1.fr/economie/social/loi-travail-jets-de-projectiles-et-incidents-a-paris-en-marge-8730527.html