フェイスブック、再び個人情報の管理問題
・ニューヨークタイムズによれば、2018年12月5日にイギリス議会が公開した数百ページにわたるFacebookの内部文書から、フェイスブックがAppleやMicrosoft、Amazon、Netflixなど150社以上の企業にFBユーザーの個人情報へのアクセス権限を特別に与えていた事実が発覚したという。 FBはユーザーの個人情報へのアクセス権限を与える「データ共有パートナーシップ」を複数の企業と結んでおり、この契約は大半が2017年まで有効で一部は2018年夏時点まで有効だったという。契約を結んだ企業はオンラインショップやエンターテインメントサイトを含むテクノロジー企業が大半で、自動車メーカーやメディア企業など合計150社以上にのぼる。
クリスのフランケンシュタインとその告発
【ケンブリッジ・アナリティカ、アメリカのフェイスブック利用の有権者5千万人の個人情報を無断利用、大統領選挙で心理誘導を行う】 2016年トランプ陣営が大統領選のキャンペーン活動に利用したケンブリッジ・アナリティカ(トランプは600万ドルを費やしたという)が内部告発され、一気にその中身が暴露されはじめている。 告発したのはケンブリッジ・アナリティカ(以後CA)で現場の仕事をしていたクリストファー・ワイリー。「FBで一人の人を拾えばその人の数百人の友達の情報へも一挙に到達できる。そうして手っ取り早く何百万人もの個人情報が入手できる。一人一人の個人情報を分析して好き嫌いなどの傾向を見分け、こちらから異なる情報を作ってあちこちにばらまくと、その人たちがどういう風に反応するか行動様式がつかめる。FB上では一つの情報が見える人と見えない人がいるから、ありえないニュースを作って適宜な方向へ流せばいい…。
成るか、フェイク・ニュース対策
2018年のフランス文化省の目標の一つ、フェイク・ニュース対策立案に向けての動き 2016年アメリカ大統領選挙以来浮上したロシアのハッキングは、未だに活発に続いているという。虚偽のニュースを充満させて真実を撹乱させ、人心を扇動する「フェイク・ニュース」。その実態を見極めるため昨年10月アメリカ議会は、 Facebook、Twitter、Googleに要請して同企業のアカウントやコマーシャルの利用数を調査した。結果、Facebookのリサーチセンターが、ロシアのリンクページに約1億2600万人のアメリカ人が接触していることを突き止め報告するに至った。この数はアメリカ人有権者の半数に匹敵するという。(CNN、2017年10月31日付ニュース) こうした事実を受けてヨーロッパでも特に選挙時におけるフェイク・ニュースによる候補者に対する汚名行為や事実の歪曲が、過去行われ現在も行われつつあることに注目し、年頭の挨拶にあたってマクロン仏大統領はフェイク・ニュースの統制にのりだす方針を打ち出した。