アクチュアリティ、論争「国籍抹消」拡大法
テロリストと見なされるフランス人のフランス国籍抹消法を明文化して憲法改正へ、論争激化と政府回答 同時多発テロで130人が殺された3日後の11月16日、オランド大統領がベルサイユ会議で発表したテロ対策のうち、危険人物と見なされた人間のフランス国籍抹消の拡大案を新しく憲法に盛り込むことについて、各方面特に社会党内部から反発が寄せられている。 国籍没収の内容は「テロリストとみなされた人間のフランス国籍を抹消させる。たとえフランスで生まれたフランス人であっても、危険と特定した場合は、国はその人物のフランス国籍を取り上げることができる。二重国籍の場合も同様で、国外追放を義務とする」というもの。社会党や共闘左派のあいだからは、「フランス社会主義の人道的な人間の価値観をないがしろにした右よりの判断」という批判が上がっており、法務大臣のクリスチアンヌ・トビラが数日前訪問先のアルジェリアから、「フランス国籍抹消の拡大案は放棄される」と表明していた。しかし、オランド大統領は昨日、反対意見を退け、国籍抹消の拡大案をそのまま続行して憲法改正へ持ち込む方針を明らかにした。
ベルサイユで、オランド大統領テロへ宣戦布告
["Nous sommes en guerre" 私たちは戦争状態にある] 11月16日月曜日、フランスの服喪の第一日目、全国で1分間の黙祷が行なわれた。この日、オランド大統領はベルサイユの両院合同会議場で722人の議員を召集して、13日に起きたテロの犠牲者へ追悼を表明するとともに、テロ撲滅へ向けて国の方針を発表した。パリ中心に位置する国民議会ではなく、ベルサイユ会議場を表明の場所に選んだオランド大統領の決意の程はなみなみならない。1月のシャルリー・エブドテロ事件時にテロリスト・ネットワークに関する捜査方法が明らかにされたが、国内で監視すべきとみなされる人間が約4000人おり、188もの調査書類が作成中であるという。こうした捜査の下地の上に、13日にパリを襲ったテロリストたちの調査はパリからベルギー、シリアへと点と点を結ぶ作業が迅速に行なわれている。…
アクチュアリティ・日本、マイナンバー制 etc.
NB:2013年6月1日、ニュース追加(下方) マイナンバー制、5月24日参院可決。2016年から施行へ。 昔、「国民総背番号制」と呼んだ法案が「マイナンバー制」と名称を変えて、今の政権下で立法化されようとしている。総背番号制が国民に嫌われたのは、人間を画一化してしまい、情報を一箇所に集めることによって、国が国民を統制しやすくする、いわば国側の利益のためのシステムであることを国民が把握しその将来を懸念したからだ。名称が「マイナンバー」になってもその危険性には変わりがないはず。ことに現在、IT化される個人情報は、ハッキングされ悪用される可能性があり、個人財産も危険に晒される可能性が非常に高い。こうした個人情報の漏出が心配されるシステムの立法化を、国に敢行させてしまっていいのだろうか。保険番号がマイナンバーのような役目をするアメリカでは、個人情報の盗用や悪用で年間数兆円の被害があるという。そのはなしを聞く。(S.H.)