中国の「ゴミ輸入停止」、欧米へ衝撃波
欧米の大消費社会は、そのゴミ処理の大半を長いあいだ中国に頼ってきた。しかし、2018年1月1日、中国は外国のゴミ輸入を停止。ヨーロッパは早急に対策に向かって稼働 中国は西側諸国から毎年数百万トンの廃棄物を輸入し、主に低階層の小企業が回収物を引き受けて仕分けし、リサイクルできないものは焼却するなどしていたが、そうした構造が巨大な大気汚染の根源となり、地域社会に深刻な健康問題を引き起こしていた。しかし近年、中国が裕福になり、かつ、2015年12月にパリで開催されたCOP 21の参加、および、第3次5カ年計画(2016-2020年)推進の双方で国際的にも国内政治においても「緑化」を目指すことを主眼にしたことで、外国から輸入するゴミ処理産業を放棄し、国内の環境規制整備を強化することになった。
EU、使い捨てプラスチック殲滅への挑戦
EU/ 欧州連合、プラスチック廃棄物へ宣戦布告 Daniel Boffey in Brussels Tue 16 Jan 2018 15.50 GMTFirst published on Tue 16 Jan 2018 14.32 GMT 欧州連合(EU)は、欧州清浄化の緊急計画の一環で、プラスチック廃棄物との戦いに拍車をかけ、2030年までにあらゆる梱包材を再利用可能なものかリサイクル可能なものだけにすることを目標に置くことを決めた。これまで外国のプラスチック廃棄物を輸入してリサイクルしていた中国が廃棄物の輸入を禁止したことをきっかけに、欧州各国が協議。プラスチックの生産と回収の近代化を進めることを目的に、研究費として3億5千万ユーロを投資することになった。
走るチェルノブイリィ
フランスのバース・ノルマンディー地域に位置するラ・アーグ(La Hague)市の放射性物質再処理場で処理不可能の放射性廃棄物154トンが、11月5日、特別編成の貨物車でドイツのゴルレーベン(Gorleben)にある放射性物質貯蔵庫に向けて出発した。特別編成の貨物車のうち3台のワゴンは軍隊が占め、路程はフランスおよびドイツ側で約3万人の警察や軍隊に厳重に見守られている。出発直後にカンで抗議団体に阻まれ、貨物車は一時ストップ。ドイツに向けて再出発した貨物車で運ばれている廃棄物は、チェルノブリィの原子炉事故でばら撒かれた放射性物質の2倍に近い量といわれており、「貨物車で運ぶ史上最大の放射性物質」とみなされ*、2万人近いドイツのエコロジストやグリン・ピースが8日まで抗議運動を展開する予定だ。フランスでは、バローニュ、カン、ルーアン、アミアン、ナンシー、ストラスブールで抗議集会。グリン・ピースは、危険なため列車の運行を妨げないよう呼びかけている。 フランスTF1 TV ウエブページ *2008年にも同じようにラ・アーグからドイツまで放射性廃棄物を積載した貨物列車が走ったが、このときの廃棄物のほうが放射性は高かったという。 貨物列車が積んでいるのはドイツの原子力発電所が出した廃棄物をフランスの再処理工場が再利用できるプルトニウムとウラニウムを抽出し、最終的にのこった残留物を厳重にコンテナに包んだもので、ドイツの廃棄物はドイツへ戻るという契約の一環となっている。この最終残留物は放射性が高く、貨物車をサーモ・スキャナーでスキャンしたグリン・ピースの一員はPCをみながら、「ワゴンの外側がすでに32度という温度を指していることから、コンテナ内部の温度は相当に高いことが推測されます」。 ノルマンディーのラ・アーグの再処理工場は、主にドイツ、オランダ、イタリア の廃棄物を処理している。最終残留物は数万年放射能を出し続けるというが、ちなみに、ヨーロッパにある148基の原子炉が出す最終残留物の量は、年間約7000立方メートルといわれている。(フランスTV)