フランスから―環境とアートのブログ

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Posts tagged "人種差別"
極右勢力の進出

極右勢力の進出

【イタリア総選挙にふたたび震撼、極右の進出に染まるヨーロッパ】 一昨年のフランスの大統領選挙で極右候補が決戦に残り、数ヶ月前のオーストリア選挙で三主権府を極右政治家が牛耳ったのを覚えておいでだろうか。この週末のイタリア総選挙でこの国においても強い極右の姿が顕になった。ル・モンドが地図を塗り分け、ヨーロッパにおける極右政治の動向を明らかにした。白から黒へ。色の濃い国は右翼の支持が強い国である。 ハンガリーとスロバキアに支えられて、ヨーロッパで一番極右政党が勢威を振るう国はオーストリアとイタリア(下の地図の黒色で塗られた国)。ドイツにおいても政治勢力として大きくなりつつある。一方、リュクサンブールとアイルランドは極右の動きは全く国政に反映していない。

続く墓荒らし

2月19日更新:ユダヤ人墓地を荒らした容疑で昨日拘束された15歳から17歳の5人の高校生は、ユダヤ人冒涜を目的としたものと検察官が判断を下し、正式に拘留へ。最大で懲役7年が課される可能性。 *** 「なぜ続くのか、フランスの墓荒らし」- 2月18日、フランス2TV 夜のニュースから。先日のアルザス地方でのユダヤ人墓地が250以上破壊された事件で、高校生が5人逮捕され、司法拘留されることになった。高校生たちはネオナチを称しており、単なるいたずらというよりはユダヤ人に対する攻撃目的で墓を破壊したと判断されている。当該高校では、先生や同級生が「想像を絶する」とことばをなくした。 また今日は、ユダヤ人の墓地ではなく、キリスト教の墓地が攻撃目的となり、フランス北部のカルバドスの小村の墓地で、十字架が折られて地面に転がっていたり、キリストの像が頭から地面に突き刺されていたり、沢山の墓が惨たらしく破壊されているのが発見された。「信じられない。死んだ人の眠りをどうして妨げなくっちゃあならないんですか」、「こんな酷いのは初めて見た」と村人たちは涙ぐむ。
ネルソン・マンデラの死とアメリカの大統領

ネルソン・マンデラの死とアメリカの大統領

南アフリカのヨハネスブルグ郊外の自宅で療養をしていたネルソン・マンデラが12月5日、95歳でこの世を去った。奇しくも、9000kmはなれたイギリスのロンドンで、ネルソン・マンデラの生涯を描いた映画の上映試写会が行われており、マンデラの二人の娘が試写会に招かれてこの映画を見ていたときだった。ジャーナリストのインタビューに、「父は元気です、静養しています」と答えて試写会に臨んだ娘たちは、映画の途中で父親の急逝を係員から耳元で知らされることになった。…
アクチュアリティ

アクチュアリティ

[更新:2013年8月29日、フランス2TVのニュース、ルモンド記事追加] [マーチン=・ルーサー・キング、ワシントンDCの演説からきょうで50年] http://tv.msnbc.com/2013/08/28/civil-rights-photographer-the-march-on-washington-was-only-a-beginning/ マーチン=ルーサー・キングの有名な演説から50年目の今日、アメリカの大統領に黒人オバマ大統領が就任していることに感慨を覚えるかのように、フランスTVでは昨日から記念日に触れている。1963年8月28日、ワシントンDCで行われた彼の演説にはアメリカ各地から黒人が、そして黒人のみならず白人も地面が見えなくなるほど詰め掛けた。白人と同じバスにも乗れず、レストランにも入れず、トイレまで別々の差別以上のセグレゲーションを黒人が受けていた時代に、人種差別を超える時代が来ることを願ってMLキングがここで5回繰り返した「I have a dream」は今もなお深く人々の心に刻み込まれている。

アクチュアリティ、国外追放

ロム(ロマ)国外追放と人権侵害 - きょうのTVニュース。この夏8月5日付でフランス内務省が、全国の警察署長宛、違法野営者たちの処置にかんする通達を発行していたことがわかった。通達は一週間に一度、違法野営を強制撤去し追放することとし、「特にロムを」という但し書きで締めくくられている。この通達は、ロムという一つの民族を集中的に差別しており、フランス憲法ならびに人権憲章に謳われる人間の平等に抵触するものとして、早速問題視されている。 移民大臣エリック・ベソンは、「通達はまったく知らなかった。内務省がだした通達は内務省の問題だ」と発言。人権同盟の代表者は、「欧州議会が先週指摘したように、明らかに人種差別をかかげる政府通達です。この通達にしたがってロムを強制追放した地方警察は、人権侵害をしたことになります。国務院にかけて通達は無効にしなくてはなりません」。 エリック・ベソンの言を受けて、社会党議員は、「移民大臣がこの通達を知らないわけはない。政府の人種差別は言語道断」。 サルコジ政府の外国人嫌いと外国人政策への国民の批判はまだまだ続きそうだ。 無国境教育協会サイトに載せられた8月5日付の内務省通達: http://www.educationsansfrontieres.org/article31525.html