2月19日更新:ユダヤ人墓地を荒らした容疑で昨日拘束された15歳から17歳の5人の高校生は、ユダヤ人冒涜を目的としたものと検察官が判断を下し、正式に拘留へ。最大で懲役7年が課される可能性。

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「なぜ続くのか、フランスの墓荒らし」- 2月18日、フランス2TV 夜のニュースから。先日のアルザス地方でのユダヤ人墓地が250以上破壊された事件で、高校生が5人逮捕され、司法拘留されることになった。高校生たちはネオナチを称しており、単なるいたずらというよりはユダヤ人に対する攻撃目的で墓を破壊したと判断されている。当該高校では、先生や同級生が「想像を絶する」とことばをなくした。

また今日は、ユダヤ人の墓地ではなく、キリスト教の墓地が攻撃目的となり、フランス北部のカルバドスの小村の墓地で、十字架が折られて地面に転がっていたり、キリストの像が頭から地面に突き刺されていたり、沢山の墓が惨たらしく破壊されているのが発見された。「信じられない。死んだ人の眠りをどうして妨げなくっちゃあならないんですか」、「こんな酷いのは初めて見た」と村人たちは涙ぐむ。
一方、南仏のスペイン国境に近いサン・ベアール村でも墓地が破壊されたが、市長は「どうも、酒を飲んで壊したというような感じにみえ、特別に誰かを標的にして墓荒らしをしたという様子はうかがえない」と述べた。「器物損害」か「冒涜か」。その分かれ目は犯罪を犯した人間の思想がどういうものかによるとかんがえられるが、事件を受けてマニュエル・ヴァルス首相は、「胸が悪くなるほどの行為」とし、いずれも犯人をつきとめる意向だ。

2014年はキリスト教の墓が206、ユダヤ教徒の墓が6件、イスラム教徒の墓が4件荒らされた。また、フランス各地で極右やネオナチのマークを入れた落書きがあちこちで見られ、オランド大統領は、こうした行為を犯したものたちは追求され処罰されるべきとしている。(フランス2TV)

人種差別、ネオナチ、極右のロゴ(上)