アクチュアリティ、ネルソン・マンデラ
更新:2013年6月28日:アメリカ、オバマ大統領、ネルソン・マンデラのもとへ? - 報道、外国: 南アフリカのアパルトヘイトの解消へ大きな寄与をしたネルソン・マンデラ(94歳)が入院して以来、フランスTVは毎日、毎回のニュースでその病状について報道を続けている。
アクチュアリティ・日本
福島原発事故、フランス2TV、フランスBFMTV、iTele、TF1TVの総合要約 - 3月23日、福島原発の放射能を含んだ大気がフランスへ回ってくるため、フランス国民がだいぶ神経を立てていたが、今のところまったく放射能は検出されておらず、一安心。大量の大気に薄められて、放射能の塵は効力を失ったものとみられる。きょう採取した雑草などの精密検査の結果は、三日後に発表される。今後も、地域の科学者やフランス放射能安全対策インスティテュートIRSNが全国100箇所以上で大気や雑草などを採取し放射能検査を続けていくことになっている。 福島原発の事故はチェルノブイリ惨事とはまったく異なる。チェルノブイリの場合、核燃料自体が爆発して核の粉塵が高い大気中にばら撒かれて、ヨーロッパ大陸を覆うという惨事を招いた。福島原発の場合、メルトダウンをしているものの核燃料の爆発にはいたっておらず、破壊された炉心から原発の外に放出される放射能は低空にとどまり、むしろ原発の周辺地域を中心に汚染しているものと見られる。 先週金曜からの努力が実り、電気回路が復活して核を制御する希望が持てる段階に入ったものの、第3号機からの灰色の煙は上がり続け、それに伴い高い放射能が外部に拡散しているもよう。原発で仕事をしていた職員は放射能を避けて退避した。まだ油断はならない。 東京では放射能による水道汚染を確認。乳幼児の許容限界を超えたという。東京都は瓶詰めの水を配給。そのほか、福島産の生鮮食品、特にカリフラワー、ほうれん草などの野菜11種が汚染されていると見られている。 フランスへの影響: プジョー・シトロエンの自動車産業に大幅な影響。日立が日本で生産していた車の部品供給がストップし、プジョーの車、207、308、またシトロエンのC3が生産休止。全体で25%の減産となった。また、昨年からバクテリアの増大で大きな被害を出しているフランスの牡蠣の養殖業を救うため、バクテリアに強い仙台産の養殖牡蠣を導入しようとしていた矢先の東北大震災と津波で、フランス養殖業が希望を失った。海のバクテリアの突然の増加で、太平洋側のフランスの養殖牡蠣が60から70%死滅するという大被害がでていたため、昨年仙台へ出向して買い付けを決めていたもの。牡蠣産業はほかの活路を見つけなければならない。一方、日本の食料品の放射能汚染にともない、日本から輸入される食品で特に生鮮食品は厳重に放射能の値を検査することになった。 IRSNの科学者はきょう「これからも日本から放射能の塵を含んだ大気が回ってくるが、現在のような放射能の放出の仕方だとフランスへはほとんど実害はない」と発表した。 ヨーロッパへの心理的かつ政治的影響: ドイツでは原発を3ヶ月停止。イタリアは原発開発への討議を12ヶ月見合わせることにした。イスラエルも同様。フランスではエコロジストが論争を活発化させるなどし、また、昨年政府が後退させていた太陽エネルギー開発に再びてこ入れをする方向へ動きはじめている。
アクチュアリティ、高校生が年金制度改革反対デモ
フランスの年金制度改革に反対する全国デモ・全国ストライキ再開、デモ参加の高校生怪我 - 9月後半のストライキに引き続き、企業や組合の呼びかけによる「無制限」ストライキがこの12日に行われ、約3百万人が年金制度改悪に反対して、トゥールーズ、リヨン、パリ、マルセイユなどの都市で集い、デモが繰り広げられた。当初、無期限ストが組合側から提案されていたが、ストの長続きで最悪の事態に陥るのを避け、今回は断続的にストライキが継続されていくことになった。パリのメトロや郊外線、フランス鉄道は全国ストライキ。また、企業、組合、大学生に加え、年金制度改悪が及ぼす将来の就職難に大きな危惧をいだいて全国の高校生が総会を開き、デモに参加した。あちこちで高等学校の校舎がバリケードで授業中断、また高校生の大集団がマティニョンの大統領官邸前で大声で年金制度改革反対を連呼するなどしている。きのうはパリ近郊都市のモントルイユ市で、警察官が撃ったフラッシュ・ボールが集会中の16歳の男子高校生の目に命中して大怪我をするなどの事故が発生した。 10月16日土曜に再び大きなストライキが予定されているが、これに呼応して総計316の高校が参加することになっており、この数字は全国の高等学校数の7.1%を占めるという。 フランスの失業率は平均10%といわれているが、殊に25歳以下の若者の失業率が26%という高い失業率を示して問題となっている。2008年の経済恐慌以来18歳から22歳の新卒者の採用が最低となり、ここ数ヶ月若者のテンションが高まっているが、そうした雰囲気がもっと下の年齢層の高校生に影響を及ぼしているという見方が強い。 高校生は自分たちを「不安定世代」と呼んでおり、 政府の年金制度改革に反対する大人たちに混じって相当数の高校生が学校ごとに総会を開いて参加する風潮は、年金制度の改革以上に国と社会に対する大きな不安を反映しているものといえるだろう。 これからの全国ストライキ及びデモの日程は、10月16日土曜、10月19日火曜。フランス鉄道SNCFは、19日の南仏方面への鉄道移動を見送るよう市民に呼びかけている。(フランスTV) ちなみに政府の反応。反対デモ執行部の3百万人に対し、警察当局は12日のデモに参加した人数を89万人と発表した。デモ執行部と当局の発表の差はなんと2百万人以上という計算になり、計算の目安や方法が問題視されている。また警察側の過小評価ともいえる数字は政府の態度を反映するもので、国民の動きに対しむしろ無頓着。「それでも、89万人デモは大きな都市の人口に匹敵する」とフランス・アンフォ(ラジオ、情報キャナル)。 ・・・つづき・・・ 年金法改革に反対する第五回目の集会は、10月16日、各地の都市で開かれ大勢の組合員がメインストリートを練り歩いた。「政府が法案を破棄するまで止めません」とはデモの一員の固い決意を物語る発言。推定は前回より若干少なめの2百50万人(政府発表では85万人)が同じ目的のために集結している。南仏のガソリン給油システムがストライキに入ったのを皮切りに、各地でガソリンスタンドが空になり始めている。コルシカ島やマルセイユではガソリン不足で、消防や警察、救急車優先の給油体勢に入ってすでに一週間以上が経過した。政府は「ガソリンがなくなる心配はまったくない」と公表しているが、「スーパーのスタンドは閉まっているし、高速のスタンドも閉鎖されていて、ようやくここまで来て給油しました」という若者や、「現実と政府の言うことは食い違いが多すぎて信用しない」というドライバーが、開店中のガソリンスタンドに長い車の列を作っている。ロワシーなどの空の足にも影響が出る気配だ。 10月20日に法案が国会にかけられるため、前日19日は再び大きなストライキが予定されている。
アクチュアリティ、フランス国籍
フランス国籍剥奪に関する法律、批准 - 7月のグルノーブルでの大統領演説が発端の、外国人のフランス国籍剥奪案に政府結論。 外国人でフランス国籍を取得しているものがある種の犯罪を犯した場合にフランス国籍を剥奪するという提案をした大統領の演説から2ヵ月半経った今日、細則を決めた国籍抹消法案が過半数可決で国会を通過した。「与党議員が100%国籍抹消法案に賛成投票しなかったのは多少心外だが、法案は多数決で通った。当たり前だ」と移民大臣のエリック・ベソンの言。一方、これに対立する野党側は早速、国務院に再審を求める方針を決めた。 またフランスは、外国人、ヨーロッパ人に限らず、フランス滞在が違法か否かはフランス当局が判断することであり、他国の関与は認められないとし、現在の強制国外追放政策は緩めず続ける態度を明らかにしたという。 ブラッセルのヨーロッパ議会は、ヨーロッパ連合の規約で自由通行が許されるヨーロッパ人がフランスで国外強制追放になること(ここではロムの問題)に遺憾の意を強め、フランスを攻撃する姿勢をみせている。こうしたヨーロッパとフランスとの溝が深まる中で、「こんな国にいるのが恥ずかしい」と発言したのはフランス系ヨーロッパ議員。 国籍剥奪に関する法律の批准、国外追放の強化によって、フランスはヨーロッパの中でも外国人政策が一番厳しい国の一つとなった。 (フランスTV、アルジャズィラTV、スカイ・ニューズ)