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Posts tagged "パリ銃撃テロ事件の明暗"

スパイ・リクルート作戦、テロ対策

オランド大統領、支持率急上昇 今年1月15日、16日世論調査でオランド大統領の支持率が21%近く急上昇し、国民の40%が大統領に満足していると答えた。昨年暮れ12月の世論調査では19%の支持率しかなく、歴代大統領のうち最低を記録していたが、シャルリ・エブド本社の銃撃テロ事件後の素早い対応と解決、ならびに1月11日のヨーロッパやアフリカの首脳を結局60人近く集め、市民400万人の大行進で「共和国の価値(自由、平等、友愛)」を見せつけ歴史を刻んだ手腕に国民が敬意を表したもの。 ル・モンド、1月19日付電子版はこちら 
パリ銃撃テロ事件、イスラム社会の抗議(3)

パリ銃撃テロ事件、イスラム社会の抗議(3)

 「I love Muhammad」 中央アフリカのニジェールで、預言者ムハンマドが「私はシャルリ」と書いた紙を持った風刺画を表紙にしたシャルリ・エブドの発行に激怒した暴徒が1月16日金曜日、ジンデーと翌日土曜は首都のニアミーで破壊的なデモを行い、45のキリスト教教会を焼き討ちした。警察当局によると、ホテル5軒、飲料水水源36箇所、孤児院一軒、キリスト教の学校一校が荒らされたという。また当局は、「ニアミーのアンチ・シャルリ・デモの際、フランスの国旗も焼かれた」と伝えた。 16日発刊のシャルリ・エブドに抗議しデモや焼き討ちなどの抗議行動を起こした国は、トルコ、チェチェン、イラン、アフガニスタン、パキスタン、アルジェリア、モーリタニア、ニジェール、ナイジェリア、セネガル、エジプト、マリ、スーダン、イエメン、カター、ヨルダン、バーレン、パレスチナ、フィリピン。オランド大統領の写真を焼いた国もある。
パリ銃撃テロ事件の明暗(2)

パリ銃撃テロ事件の明暗(2)

歴史の瞬間 1.11はヨーロッパやアフリカから約60人にも上る首脳や高官がパリの追悼平和デモ行進に参加するという、1944年パリ解放以来の歴史的な日となった。   外交プロトコルで並ぶ順番が決まっていたデモの列に、突然サルコジ前大統領が最前列へ。本当ならマニュエル・ヴァルスの後ろの列にいなければならなかったはず。 物議をかもし出したサルコジ前大統領の姿はあっという間にネット上で話題になり、Je suis Charlie(私はシャルリ)をもじっていつでもどこでもでてきてしまう(?)Je-suis-nico(私はニコ)というサイトまで出現した。 写真(下):女性雑誌マリー・クレールから イスラエルの新聞は! イスラエルの新聞写真(上)からは故意に女性が消されている。これに対抗するフェミニストの新聞が下。 一般のデモはレピュブリック広場からナシオン広場まで行進。ナシオンの銅像によじ登り、ダンボールで作った鉛筆をかかえる姿を撮った写真が世界を駆け巡ることに。
パリ、シャルリ・エブド銃撃テロ事件の明暗(1)

パリ、シャルリ・エブド銃撃テロ事件の明暗(1)

1月15日追記:この一週間の事態の展開はめまぐるしい。昨日14日オランド大統領は、南仏のトゥーロンに停泊しているフランス最大の空母シャルル・ド・ゴールに乗り込み、海軍に向けて年始の挨拶をした。空母シャルル・ド・ゴールはインド洋に向けて出発する予定だったが、イラク湾岸へ向かい、特別任務(戦闘)に加わることになるようだ。オランド社会党政権は2013年、緊縮経済政策のわくで軍事費の大幅削減と軍隊の3万4千人削減を2019年を目処に達成する法案を可決したが、この日トゥーロンでオランド大統領は、「特別の状況を鑑みて、先に決められた政策を見直し軍備縮小の度合いを緩めなければならない」と発言した。 同日14日、イエメンのアルカイダがパリ銃撃テロの命令を下したという犯行声明を出した。また14日は、25カ国で16カ国語に翻訳された300万部のシャルリ・エブドが事件後はじめて発売され、あちこち売り切れが続出するという異変の直後、先のビデオと同一人物と見られるアルカイダの犯行予告とも取れるシャルリ・エブド最新号の漫画化されたムハンマドへの批判がインターネットに流れた。「シャルリ・エブドが過激派に宣戦布告」というジョーク(?)がFBに載ったほどだ。テロに向き合う世界は、一体どこへ行こうとしているのか・・・。