ベルリンの壁崩壊から25年
1989年11月9日、1393kmにもわたるドイツを東西に分断していたコンクリートの壁が、ベルリンのブランデンブルグ門に群がるように集まった市民にハンマーやつるはしで叩き壊され始めた。東西冷戦時代の鉄のカーテン崩壊を象徴するように、ブランデンブルグ門の前の壁を喜々として壊し、以前なら東側から西側へ壁を越えて逃走することさえかなわなかったこの壁の上によじ登り、笑顔で立ちならぶ人々の映像が世界中に報道されて今年で25年が経つ。 25年後の今日、統合後のドイツの発達と変容は目覚しく、ヨーロッパ一の経済大国を誇るまでになった(フランス2TV)。…
La bataille de tchernobyl チェルノブイリの戦い(福島に捧げる)
La bataille de tchernobyl: Un documentaire réalisé par Thomas Johnson (94’) – Année : 2006 「ラ・バタイユ・ド・チェルノビル…チェルノブイリの戦い」 - 1時間34分ドキュメンタリー・TVフィルム、トーマス・ジョンソン監修、2006年。 注記: 以下の文章は、数分前に見た「チェルノブイリの戦い」のなかで気にかかる点をいくつか抜粋したものである。2011年は、チェルノブイリ原発事故から25周年。またこのフィルムの制作された2006年は事故から20年の区切りとなる年で、メルトアウトの危機にたいするゴルバチョフの戦いも含め、当時を振り返りまた現在を検証するフィルムとして出来上がっている。福島第一原発事故のあと、このルポルタージュはフランスで何度か再放送され、われわれの将来に向かって重要な示唆を提供し続けている。…
アクチュアリティ
国外: リビアの政情ますます悪化 - カダフィーはリビアから退く意向が一切ないことを表明。リビアの運動家の国際援助の呼びかけに応え、800人の海軍兵を乗せたアメリカの軍艦および空母がスエズ運河を通過してリビアに向かったが、カダフィーは抗戦するかまえを見せ、「何千人もの死者を出す現代のベトナムになるだろう」と発言した。リビアではすでに6000人の死者が出ているという一部の報道がある。イギリスはアメリカに追随して戦闘準備。フランスは医療物資を空輸するにとどまっている。 クレムリンのゴルバチョフ - 今年80歳になるミカエル・ゴルバチョフの生涯を語る展覧会が開かれている。300枚の写真は、青少年のころのゴルバチョフや冷戦時代からグラスノスチ、ペレストロイカなど、鉄のカーテンが崩壊する時代が紹介されている。若い参観者は、「ゴルバチョフが何をやった人なのか、あまり良く知らないので勉強になりました」。いまの教育の現場では。現代史を教えないという。東の壁が崩れて20年経ち新世代に半分忘れられたゴルバチョフではあるが、一昨日ロシア政府から最高の勲章を受章している。 フランス国内: 物価高騰 - 中近東の政府転覆による政情不安と最大の原油輸出国リビアの一触即発の緊張した状況で、ガソリンが高騰。2008年以来のオイル・ショックと呼ばれ始めた。また、インフレがひどくなり、第一次産業の原材料の物価も上昇。ちなみに小麦粉は15%、食用油6%、コーヒー15%から20%の値上げ。 回転寿司、ファーストフード並みに - フランス人の生活習慣が激変し、昼の休み時間が少なくなったことから、手っ取り早く食べられるファーストフードやスナックがこのまれるようになった。なかでも寿司バーが大人気となり、マクドナルドなどのファーストフードは全国1700軒あるのにたいし、回転寿司や寿司バーは1580軒と、急激に軒数が飛躍。あちこちの回転寿司は、昼休みは満員だ。ちなみにその秘密は、ノルウエーからの養殖鮭が安く大量に輸入されているのと、米の値段が小麦粉よりかなり安価で、寿司一個あたりの利益が大きいのが一つと見られている。(フランスTV)