2014年3月18日更新:17日、朝5時半から、パリおよびパリ周辺の23市で、交通規制が始まる。先週から首都圏に光化学スモッグが発生し、茶色くにごった空気がエッフェル塔をベールをかけたように隠すまでになった。充満する大気汚染を軽減するための緊急の対策に、1995年に施行された方策を応用して、奇数の日は奇数のナンバープレートをつけている車だけがパリおよび近郊都市を往来できることになる。例外は、消防車、救急車、警察や憲兵隊の車などだ。奇数日に偶数で終わるナンバープレート使用の車を走らせた場合は22ユーロの罰金。17日は朝から、首都圏には500箇所の検問が設けられ、700人の警官がパリに入る車を監視することになっている。

環境団体は「決して、無駄な方策ではありません。1995年に初めて実施されたときは、約20%の大気汚染を減らすという大きな効果がありました」という。一方、17日に偶数で終わるナンバープレートを持つ車の保有者は大変だ。「普段は15分で職場にたどり着くんだけど、バスを利用するしかないので、どうやって職場に行くか、インターネットで検討中です」。また、どうしても車で出勤しなければならない人もいて、偶数番号だからといって一日おきに休むわけにはいかない。「電車を使うと、職場まで1時間半かかってしまうので、同僚を集めて一台の車で移動します」という人も。奇数日に偶数ナンバーでも、3人以上の同乗者がいれば運転を許される。また排気ガスを出さない電気で走る車はOKだ。(フランス2TV)

http://www.francetvinfo.fr/meteo/particules-fines/video-circulation-alternee-mode-d-emploi_554025.html

国会に自転車で通勤する大臣もいる。法務大臣のクリスチアンヌ・トビラがそうだ。ヘルメットを着用し、二人のガードマンが前と後ろについてこれまた自転車で護衛を続ける。
さて明日は、パリに出かける用事があるが、明日は18日。私の車は偶数プレートで助かった。(S.H.)

[3月18日付けフランス2TVニュース:いくらかかった? 交通規制]

4日間の予定の交通規制は結局、17日のみの施行に終わり、18日から通常通り車の往来が許されることになった。この大気汚染対策のための交通規制で、誰がいくら損をしたか。まずは交通規制を守らなかった偶数プレートナンバーをつけた車がパリの70地点で検挙され22ユーロの罰金を徴収されたのはもちろん、それ以外に、パリ市は駐車場を無料にしたため、通常一日の収入となる5万ユーロの損。メトロも大気汚染対策促進のために4日間、無料運行を決めたため、切符を一切販売せず、4日分の千6百万ユーロの損。また、17日にどうしても車の利用をしなければならなかった人のために特例許可の発行を申請することも可能だったが、特例許可の存在を知らない人も沢山いたことと、乗り合い運転が大幅に増えたことがこの日の決算となった。

Christiane Taubira en sortant de l'Elysée à vélo クリスチアンヌ・トビラ法務大臣 © E-PRESSPHOTO.COM