市立の現代アートセンター紹介、パリ近郊編 その1
[1. Maison des arts de Malakoff – マラコフ市メゾン・デ・ザール、現代アートセンター]
パリの南に隣接するマラコフ市の管轄にあるメゾン・デ・ザール、現代アートセンター。
Maison des Arts de Malakoff マラコフ市メゾン・デ・ザール
105, avenue du 12 février 1934
92240 Malakoff
+33 (0)1 47 35 96 94
パリ近郊都市の中には、メゾン・デ・ザール(芸術の家)という名前の文化センター、あるいは現代アートセンターを持つ町が少なくない。マラコフ市メゾン・デ・ザールは数あるメゾン・デ・ザールの中でも特に著名なセンターのひとつだ。今年、メゾン・デ・ザールは15周年を迎えた。
メゾン・デ・ザールのディレクターは、オード・カルチエ(Aude Cartier)。
もともとは、使われもせず打ち捨てられていた建物だったそうだが、ある日この建物の脇を通りがかったアンドレ・マルローが、普通の建物ではないと直感して調べらべさせたところ、パリの城壁沿いに作られたフランス国王の守衛の家のひとつと判明し、県が修復を引き受けた。それを、1990年代後半にマラコフ市が買い受けて、現代アートセンターとして開館したものだ。
マラコフ市にはたくさんのアーティストが在住しており、なかでもクリスチャン・ボルタンスキーやアネット・メサジェ、ソフィー・カルなどのアトリエがあることでも知られている。ちなみに、マラコフ市メゾン・デ・ザール友の会の会長に最近、クリスチャン・ボルタンスキーが就任した。
メゾン・デ・ザールを支えるマラコフ市の市長は、カトリーヌ・マルガテ市長(共産党)。
年間5本程度の展覧会企画を行い、そのほかにも市民を対象にビデオプロジェクション企画、市内の学校に呼びかけて展覧会を見学させ、作品の中で子供にワークショップをさせるなどの若年齢層への働きかけ、またアーティストインレジデンスも行っている。