新型肺炎コロナウイルスによる人間生活の活動休止で、世界的に一時的な炭素排出量の減少を見たにもかかわらず、シベリアは2020年、記録的な暑さに見舞われている。海流が北極に熱を送り込んでいるためで、北極圏のロシアの都市は異常な温度を記録した。ニズニャヤペシャ(Nizhnyaya Pesha)は6月9日、30°Cに達し、ハタンガ(Khatanga)は平年0°Cの今の時期に、25°Cを記録。同地はすでに5月には12℃になっていた。

letemps.ch

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「地球は全体的に温暖化しているが、あちこち一様ではありません。西シベリアは、気温変化の大きい温暖化傾向を示す地域として際立っており、ある程度、大きな温度異常を予期できないことはありません。しかし、異常なのは、平均以上の異常な期間が長く続くことです」。と、ロシア気象局のロスギドロメット主任気象学者であるマリーナ・マカロワ氏が述べた。

「130年前に調査が始まって以来、この冬はシベリアは最も気温が高かった。平均気温が、標準より6°Cも高かったのです。」

バークレーアースプロジェクトの主任科学者であるロバート・ローデ氏は、ロシア全体が温度の上昇をしており、2020年は、1951から1980年までの1月から5月までの平均気温を5.3°Cも上回った、と述べている。(issues.fr)、

 

シベリア、永久凍土の消滅

ヤクートでは、地球温暖化がこれまで一年中凍結していた土、「永久凍土」を解かしている。 北方の村は黒い洪水の脅威の真っ只中だ。

ロシアでは「永遠の凍結」と呼ばれていた永久凍土。シベリアのヤクートはスイスの72倍の大きさで、1000mの深さに及ぶ凍土層である永久凍土層(または永久凍土)に支えられている。 気温が40°Cに達する夏でも掘削すると、すぐにコンクリートのようなに固い凍土にぶつかった。 それが気候変動前だった。 しかし今日、解凍してしまった層(科学用語では「アクティブレイヤー」)は3メートルに及ぶようになった。

「ヤクートの人々はこの現象に気づいています」と地元の自然保護協会、エイジの会長ヴァレンティーナ・ドミトリエワは言った。 「私たちは伝統的に、夏に2メートル地下に死者を葬りました。 以前は、最後の50 cmを解凍するために熱湯を注ぐ必要がありました。 今日、土はもうやわらかい」。

この加速する解凍は、黙示録の7つの悪を思い起こさせる。土壌の変形、北極海の海岸の超急速な浸食、黒い水の洪水、牧草地を巻き込む沼地と湖、木が無秩序に傾く「酔った森」、伝染病を引き起こす可能性のある微生物やバクテリアの目覚め…

都市部でさえ、この現象は明白だ。首都ヤクーツクはこれまで、永久凍土層が建物に比類のない硬度の土台を提供してきたのである。「世界で最も寒い」都市の40万人の住民が土台の土の軟化で、脅威にさらされることになった。打ち込められたコンクリートの柱の上に建てられた住居は、凍土の解凍でヒビが入り、崩壊し始めたのだ。331の建造物が使用不可能と判断され、すでにそのうち165が取り壊された・・・。(letemps.ch)

 

 

Le Point: ロシア、シベリアでデーゼルオイルタンクが崩壊。2万トンのオイル流出で緊急事態宣言。事故発生は、タンクの地盤である永久凍土が解凍したためとみられている。

 

参考:

https://issues.fr/vague-chaleur-siberie/?fbclid=IwAR03-vPCoWeLKqS5rQa2Zdsi7oVAIemb8ujxpQmJoyj1aoFFkWm4dMgPNqM

https://fr.euronews.com/2020/06/09/pollution-au-diesel-en-siberie-les-barrages-flottants-n-ont-pas-resiste

https://www.letemps.ch/monde/siberie-fin-permafrost?utm_source=facebook&utm_medium=share&utm_campaign=article&fbclid=IwAR2Dpf4VAOfdvAZ4o5MgeCKOKk30B3hTZQsZ8q_nRTtCWvhyg7QDJs99RHE