摂氏40度を越す酷暑と乾燥が煽る前代未聞のオーストラリア火災は、今やデンマークと同じ領土を焼き尽くし、全土に広がり続けている。
2019年9月から始まった火災は、わかっているだけでも数名のボランティア消防士を含む17人が死亡し、サウス・ウエールズだけで900軒が消失。全土にわたって5百90万ヘクタールが灰燼に来した。先のブラジルのアマゾンやカリフォルニアの大火災を大きく上回る被害はさらに拡大し続けている。
野生生物と生態系の被害は甚大(数億にのぼる動物が死の危機に瀕していると推測されている)で、NSW州のコアラはそのほぼ3分の1が火災で死亡し、生息地の3分の1が破壊されたと推測される。火に包まれた地域から脱出する住民は数千人に上り、オーストラリアの大気は火災によるスモッグで汚染されている。
オーストラリアの首相スコット・モリソンは気象変動を信じず、曰く「伝統」の石炭採掘と輸出に力を入れており環境問題に背を向けている。これら大火災の鎮火にも年末まで国レベルの援助を出さず、焼け跡を見舞った首相は住民やボランティア消防士たちのそしりを受けた。
https://edition.cnn.com/2020/01/01/australia/australia-fires-explainer-intl-hnk-scli/index.html
BBC 2020年1月2日