海面上昇
カナダやアラスカでの火災の自然発生は毎年のことだそうだが、今年は北極圏のロシアやグリンランドでも、激しい火災が発生している。ロシアでは、北アメリカに匹敵するほどの広さの山野を焼き続け、100を超える火災は、6月だけで5000万トンのCO2を大気中に放出したことになるという。
ヨーロッパを襲ったヒートウエーブは北上し、グリンランドでは7月だけで1億9700万トンもの氷が溶けた。これは、例年の6000万トンをはるかに超えるかつてない量である。この7月の氷解による水は、海面を0.5mmも上昇させたのだそうだ。
年々酷くなる気候変動のよる被害が、地球環境をさらに悪化させている。
The Arctic is on fire
ロシアは非常事態を宣言。ロシアの火災の煙はアメリカのイーストコートにまで及んでいるという。
火災の被害に加え、気温の異常な上昇を記録するロシアのイルクーツクでは、パーマフロスト(永久凍土)が溶け始め、野原に巨大なシンクホールが形成されつつある。これまで地面を支えてきたコンクリートのように堅固な地中の氷が溶けて、土は砂状になり、巨大化するシンク・ホールはそのうち町を飲み込むだろうと言われている。