フランスの西部にある協会、放射能管理協会(ACRO)は水曜、家庭に配給されている水道水がトリチウムで汚染されていると発表した。
ACROの専門家によると、飲料水に含まれる放射性分子トリチウムの濃度が通常より高いと判断された地域は、オルレアン、ブロワ、トゥール、アンジェ、ナントの270の自治体とイルドフランスの122の自治体。 トリチウムで汚染された水が、合計640万人に配給されたという。
コート・ドールのヴァルデュック(Valduc)にある核開発施設が汚染源であることがわかった。
しかしながら汚染値は、1リットルあたり100ベクレルの閾値を超えていないとACRO。この閾値は、通常時の10倍で、世界保健機関(WHO)が危険と提示する値である10,000 Bq / Lで、1日当たり2リットル消費、という量には及ばない。
問題は、大規模な原子力事故によって水道網が汚染された場合に飲料水をどう配給するかという点だ。ACROは、 「セーヌ川、ヴィエンヌ川、ロワール川沿いのいずれかの原子力発電所で重大事故が発生した場合、何百万人もの人々が飲料水を奪われることになるでしょう。当局はこれらの人々の需要を確保するためにどのような方策があるのでしょうか? 現時点では全く方策が立てられていない」として重大課題に言及した。
汚染水道水が配給された地区: