欧州委員会、いよいよ使い捨てプラスチック包装5品目の禁止を提言

欧州委員会は5月28日、海洋や環境汚染の根源となるプラスチックのうち使い捨ての5品目を禁止する草案を提示した。
草案は、消費方法が変化することによって将来代替品の可能性があるかどうかでプラスチック製品を分類しており、まず5品目の禁止を提案し、他の品目については使用を削減して環境へのインパクトを軽減することを義務付ける方針だ。代替品としては植物性の生分解するプラスチックを提示している。

EU幹部は、海洋汚染の70%はプラスチックによるものであることを明示した上、「草案の対象は、浜辺や欧州の海域を汚す10品目のプラスチック(ペットボトル、お菓子の袋、バッグ、その他ファーストフードなどの包装)、及び、放棄されたり持ち主のわからなくなった狩漁器具(海岸のゴミの27%)」とすると説明している。

「ようやく初めて欧州議会がプラスチックゴミの根源を減らすことを目的にした法律を提案した」と非政府団体のゼロ・ウエィストは立法化を歓迎。「戦略変更は非常に有効です。というのも、プラスチックはリサイクルするだけでは処理できないところまで来ているからです」。

すでにこの法案は今年1月16日に提案されていたものだ。海洋の膨大なプラスチック汚染を大元から減らすことを目的に、欧州連合と欧州議会はようやく今日、立法化に向けて審議されることになった。

2021から禁止法施行か 

禁止は、プラスチック軸の綿棒(特定の医学的使用を除く)、使い捨て食器(フォーク、ナイフ、スプーン、箸および皿)、ストロー、風船に取り付ける棒や装置などが対象となる。法案が来年採択されれば2021年に効力を生じるので、これらの製品は、法令に即した環境保護に適合した代替品で置き換える必要がある。

欧州委員会はまた、ゆくゆくペット・ボトルや飲料水の容器に関しても処置を取りたい方針で、容器の栓やメーカーのカバーが本体と一体になった製品のみ市場に出回るよう草案に盛り込む予定だ。法案の採択後には欧州の基本を統一し3年後に全てが施行される。また、2025年をめどに、ペット・ボトルの90%の回収を目指すという。dispositif de consigne

サンドイッチやファーストフードなどのプラスチック包装は、律法により方向性が定まり次第6年をかけて利用そのものを大幅に削減していかなければならないが、例えば欧州議会は、包装の無償提供をやめる(有料化)などの方法を提案している。

製造者の責任範囲を拡大

製造者の責任を拡大し( responsabilité élargie du producteur REP)、製品によっては廃棄処理の仕方を消費者に明記する必要があるものを明らかにし、表示を一般化することなどを決め、欧州全体で基準を統一していく方針だ。

 

参考リンク:

https://www.actu-environnement.com/ae/news/projet-directive-interdiction-produits-plastique-usage-unique-31351.php4#xtor=AL-33