原発事故被害者の人権を守る、署名運動
【国連人権理事会は2017年11月、特に原発事故の被害者に対する日本政府の人権侵害に言及し、政府に現状の是正を勧告した。】
日本グリーンピースの公式サイトから引用:
「東京電力福島原発事故から7年、日本政府は、被害を受けた人々の暮らしをまもるどころか、人権を侵害しています。被害者の声が反映されないまま、避難指示が解除され、賠償や住宅支援の打ち切りが強行されています。
しかし、被害を受けた人々が直面している状況を改善できる希望が見えてきました。この11月、国連人権理事会による日本の人権審査で、国連加盟国4カ国が、原発事故被害者の人権状況を是正するように、日本政府に以下のように勧告したのです。*1
・避難者が帰還に関する意思決定に参加できるようにする、そのために「国内避難民に関する指導原則*2」を適用すること
・妊婦および子どもの権利を尊重し、放射線の許容量を年間1ミリシーベルトに戻すこと
・いわゆる自主避難者の住宅面・経済面の支援、健康モニタリングなどを継続すること
・福島原発事故の被災者や、原爆の被ばく者が保健サービスを利用できるようにすること
日本政府がこれらの勧告を受け入れれば、状況の改善について措置を講じることにつながります。日本政府が勧告を受け入れるよう、あなたも署名してください。 通常国会が始まる1月に外務省に提出します。たくさんの署名を集めて、国会で議論してもらい、日本政府に勧告を受け入れてもらいましょう。
*1 日本政府は勧告の受け入れの可否について態度表明し、その上で国連からの最終的な勧告は来年2~3月に採択される
*2「世界各地に存在する国内避難民の具体的な必要に対処する」ことを目的に、国内避難民の権利、国の責任を述べた国連の文書」
以上、引用文。
日本グリーンピース「政府が独断で決めた20ミリシーベルトから世界基準の1ミリシーベルトへ戻す」:署名ページへ
http://www.greenpeace.org/japan/ja/#tab=0&gvs=false&page=3
国際環境保護・自然保護団体グリーンピース https://en.wikipedia.org/wiki/Greenpeace
中国が禁止する日本の食品輸入
中国が、放射性物質を含んだ食品の輸入規制を強めている。
中国のみならず世界の国がシャットアウトする日本の産物について、日本国内で消費される食品に含まれる放射性物質含有量は、世界基準と比べてどの程度緩めにされているのか。(日本農林水産省の資料には、一番拠りどころとなる値さえ記入されておらず、不透明で理解ができない。)
日本の農林水産省公式サイトから、「中国の輸入規制措置の概要(平成25年)」:
http://www.maff.go.jp/j/export/e_shoumei/pdf/1_china_kisei_130301.pdf
- 10都県 (福島、宮城、 茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、新潟、長野)からの全ての食品、飼料を輸入停止。
- 10都県以外は、野菜及びその製品、 乳及び乳製品、茶葉 及びその製品、果実 及びその製品、薬用 植物産品について、<放射性物質検査証明>(中国 の放射性物質基準に適合す ることの証明)、 <産地証明>(10 都県以外で生 産されたことの証明)が必要。
- 水産物は、上記に加え、産地・輸送経路 を記した検疫許可申請書。
- その他の食品・飼料は、産地証明。
中国の輸入規制の厳格化で、 昨年7月から青森リンゴの輸入がすっかり停止したという。
https://mainichi.jp/articles/20180120/k00/00e/040/281000c
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My opinion: 政治と政策が我々の命の大元を握っている。規制がとんでもないものであれば日本人全体の命が危うい。原発犠牲者の生活のみならず、日本人の問題なのである。国連人権理事会が日本の原発事故以来、日本の政府の政策の暴走と暴走による基本的人権の侵害に何度もクレームをつけていた。一人一人の命に関わるこうした大きな問題には目を向けなければならない。
青森リンゴの輸入を中国が昨年7月から停止したという。リンゴ農家の痛手、とあちこちの電子版が報道している。が、10都県以外の県からの輸入停止について、肝心の数値に関しての報告や情報は見当たらない。また、中国側の証明書の厳格化、というだけでは、事実を掴むことは不可能に近い。
グリーンピースの説明にはウィキペディアの英語版を引いた(上リンク)。環境を顧みない資源開発を行う社会に反駁するグリーンピースは、物理的なインパクトを与えるために頻繁に「テロ」的行動をとってきた。そのため、日本語版のウィキペディアには、違法行為の歴史的叙述が多く、この団体の大元の目的にはあまり触れられていないことによるものだ。
野放しの資源開発や消費社会の根本には、それを野放しにする法と資本がある。法を変えない限り、「目には目を」的な行為しか方法はなかった。しかし昨今、人間が地球を破壊し続けて取り返しのつかないところまで来ているということを、ようやく人々が認識し始めている。これまでの資源一点張りの自由開発のは「乱獲や乱開発」という認識になり、規制を増やして限りある地球を守って行こうという方向が打ち出されつつある。今日はだから、我々の命の行方を見据えて、どうすれば世界を変えられるかをしっかり考える時期に来ていると言えるだろう。グリーンピースは、ちょうどそうした世界の認識の大反転期にあって、その存在意義を一挙に強めているようだ。(S.H.)