子供の貧困、という表現が昔から存在していたのかどうか私には分からない。教育は義務と権利だから受けられるが、給食費が払えない、文房具が変えない、服が買えない、ひどい場合は自分のうちが水も電気も止められて風呂にも入れないから学校にくるのが恥ずかしいなど、身辺のひけめからくる登校拒否、友達と同じ話題に入れない等が原因になるいじめなどが起き、学業が遅れますますひどい状況へ陥っていく子供たちが、なんと16.3%、つまり、6人に一人いるのが今の日本の社会だという。子供の貧困とは、子供のいる家庭の貧困のことだ。家庭の貧困が子供の貧困をもたらすのであって、その過半数66%をしめる家庭が母子家庭なのだそうだ。2014年現在の16.3%とは、例えば一学級42人の生徒のうち7人がこうした貧困に当たり、その数は過去最悪を記録した。OECD(経済協力開発機構、Organisation for Economic Co-operation and Development, OECD 本部はパリ)加盟先進国のうち日本の順位は下から数えたほうが早いのだ。