3.11、震災から7年
【ビデオ no.1】 7年後の今日に至る福島第一原発事故の側面。関連死を含め2万2千人以上が犠牲になった2011年の東北大震災と津波、そして福島第一原発事故。未だに実質数7万人が帰郷困難であるという。7年経っても遠い廃炉。汚染水。
アメリカの東海岸に漂着する日本の瓦礫
フランス2TVワシントン州特派員報告: 2011年3月11日の日本の津波が沖合いに流出した瓦礫は2000万トンと予想されている。津波から15ヵ月後、プラスチックや靴その他軽いものが沢山混じった瓦礫がアラスカの海岸からワシントン州にかけて大きな範囲に漂着し始めた。すでに、日本の幽霊船化した船やハーレーダビッドソンを積んだコンテナなどがこれらの海岸で発見されて話題を呼んだが、アメリカ当局は次々にみつかる漂着物に懸念を隠せない。現地の人々の手で回収や仕分けが始まっているが、現在のところ放射能は検出されていないという。重量級の瓦礫が漂流する速度などを考えるとここ3年は瓦礫の漂着が続く見込み。 francetv.fr/info/アメリカ東海岸で続々発見される日本の津波の瓦礫 (ビデオ)
アクチュアリティ、J-8
J-8 、大統領選挙まで、あと8日: 4月22日に行われる大統領選挙に関する4月10,11日付け大統領候補10人の投票率世論調査(CSA)-…
アクチュアリティ・日本
福島原発 - TF1 TV 3月18日昼のニュース: 津波からはじめて小康状態を保って何もない夜をすごした。原発の放水は間断なく行われおり、本日、「原発の電気は今日中には回復しない」と首相が発表。電線がずたずたに切れ、あちこちで停電しているなかで、高圧線を原発まで引いてくることに成功しているのは目覚しい進展ということができるが、問題はこれだけ破損した原発の建物の機械がはたして動いてくれるかどうかだ。来週のあたまに結果がわかるもよう。そのあいだにも放射線は原発から出続け、また放水をやめることはできない。原発職員180名が総力を挙げているという。第1、2,3,4号機すべてが危険な状態のままだ。 フランス放射能安全インスティテュートIRSNが、サテライトからみた福島原発事故から今日まで放射された放射能のシミュレーション、特にセジウム137の雲の行方をCGにしてみたところ、西からの風が幸いしてほとんどが太平洋へ飛び散り、いままでのところでは東京を通過したのは3月15日のみという結果が出ている。この3月15日の観測で、東京の人間が受けた放射線は、0.1から1ミリシベールと幸い微量。いつ止むかわからない放出で、長いあいだには飛び散る放射能があちこちに蓄積していく恐れがある。今週末まで風の方向は同じ。太平洋へ飛び散っていく放射能の雲は、どこへどれだけの量到達するかわからない。 フランス放射能安全インスティテュートIRSNが制作したの福島原発の事故から18日までの放射能放出シミュレーションビデオ: 東北地震と津波の犠牲者は6500人、行方不明10000人以上と推定されている。被災一週間目の今日は、1分間の黙祷が行われた。 フランス2TV: 原発の放水に当たっているのは、東京から派遣された消防隊員140人。プールまで20メーターのところで行わなければならない大変危険な放水作業で、隊員たちの命も危ない。 フランス・アンフォ・ラジオ: 世界保健機構WHOは、福島原発の事故レベルを4から5に引き上げた。(注記:INESレベル5は「原子炉の炉心や放射性物質障壁の重大な損傷」のある場合で、原発の外へ汚染のリスクがある。) フランスTV: フランス人は福島原発事故でパニック状態。薬局ではヨウ素剤が飛ぶように売れ、また4万円近くもするガイガーカウンターの注文が殺到しているという。日本から一万キロ離れたフランスなのだが、どうやらチェルノブイリの体験のトラウマと、世界で第二を誇る58基におよぶ原子力発電の数によるもののようだ。ちなみにフランスの薬局は「ヨウ素剤は、体質に合わない場合があり、やたらに服用しても意味がありません」とか。 My opinion: フランス放射能安全インスティチュートIRSNのエキスパートは福島原発事故をすでに「レベル6に相当する」と評価している。WHOの評価は甘いということか。ちなみにレベル6は、「原子炉や放射性物質障壁に致命的な被害」がある場合、レベル7は、「原子炉や放射性物質障壁が壊滅、再建不能」な場合、例としてチェルノブイリ事故。今日は、とうとうチェルノブイリ原発のようなコンクリート要塞で塞ぐという案が出たらしい。そうとうに厳しい状態だ。 参照: 国際原子力事象評価尺度INES: http://ja.wikipedia.org/wiki/INES
アクチュアリティ・日本
日本の危機、福島原発 - 原発の現況悪化とその危険を重視し、アメリカとイギリスは、福島原発から現在の直径30kmから直径80kmに範囲をひろげて住民を退避させるよう示唆した。不安を満面に浮かべた福島県知事佐藤雄平氏は昨日記者会見で、放射線の危険を早く回避できるよう、やはり80km圏内の住民の避難を政府に訴え、地震から一週間にもなりながらいまだに十分な援助がとどかず、避難をした人々の飲料水や食料が欠乏した状態が続いていることもふくめ、県民は見放された思いで政府の不十分な対応に苦汁を飲んでいるとつけ加えた。 最後の望みを託して、福島原発第3号機と第4号機を冷却するためにヘリコプターで水を投下する作業が行われている。第4号機は核貯蔵プールの水が減り、核が外気に触れているため、過熱がすすみ激烈な放射線が出ているもよう。水がどれだけ減っているのかはわかっていない。アメリカの専門家はほとんど水が残っていない状態を懸念。水がある限りは核の安定と鎮火の希望を持てると考えられており、外気に触れている加熱状態の核が核融合を起こさないように、必死の水の投下と地上からの放水が昼夜を分かたず行われている状況だ。 日本側は金曜日に、原発の電気を回復させて冷却装置を稼動させたい方針だ。ただし、第3、第4号機ともにかなり破損がひどいので、はたして稼動するかどうか、疑問なのではないか。 フランス政府とEDFフランス電気およびAREVA社は、日本の要請に応えて炉心の冷却剤100トン、また原発作業用の特別作業服・手袋・マスクなど一式を数万部日本へ送ることを決定した。また、東京周辺にいるフランス人3000人に甲状腺のための安定ヨウ素剤を送る。 放射能の危険を回避するために 、在日フランス人の本国送還をフランス政府が無料チャーター機で行っており、毎日運行して送還を急いでいる。現在、日本にいた9000人のフランス人のうち半数ほどが帰国したもよう。「職場の同僚を見捨てて帰ってきたことが辛いです。フランス政府が無料で飛行機を手配すると言ってきてくれたので、飛行機に乗ってしまいました」とパリ空港に到着したフランス人がもらした。 アメリカ人も同様、アメリカ政府の意向が強く続々と日本を離陸。またイギリス議会は、在日イギリス人のみならず、在韓のイギリス人もイギリスへ戻すよう討議した。 津波の災害を中心に外国のレスキュー隊が救済活動を続けているが、寒さと雪、瓦礫のなかで困難を極めている。イギリスのレスキュー隊は、放射能の危険を早めに察知するため、各人がガイガーカウンターを携帯して救助活動を続行中だ。仙台で救助活動をしていたフランスレスキュー隊100人は北上し、津波でいまだに陸の孤島となっている村へ向かうことになっている。「何百キロ平米というはてしのない瓦礫の平野に胸が詰まる」とフランスレキュー隊。 日本人も小さい子供を持つ母親は、大阪方面へ疎開している。フランスのメディア・ジャーナリストも福島から240kmしか離れていない危険な東京を逃れ、大阪へ移動した。 対応の知識について: ちなみに被爆を早めに察知し、ぬるま湯のシャワーを浴びて放射能を洗い落とす場合、体をこすったりせず、また髪などももみ洗いをせずお湯を流すだけにとどめることが肝要。きちんと洗浄すれば約80%の放射能を落とすことができるという。 また、甲状腺は特に4歳以下の子供が非常に脆弱で、はやく子供を放射線の危険から遠ざけなければならない。 (フランスTV、BBC、Skynews、フランスアンフォ・ラジオ) My opinion: フランスTVやBBCは、今回の津波の災害で避難した人たちが、雪解け水で手を「久しぶりに」洗い、また片方では「6日も髪を洗っていなくて気持ちが悪い」という若い男性を映し出していたが、少し前まで経済大国で何でもあり、また何でもできると思っていた日本が、歴史的な大災害とはいえ、一週間たった今もこれだけ対処ができずにいるかと思うと情けない気持ちになった。アメリカのブッシュ大統領が暴風雨カタリナの災害時に対処が遅れてずいぶん非難されたが、人のことは言えない。ことに、食料・水といった最低限の物資供給や、原発の危機から住民を非難させることもかなり後手になっていると思うのは私だけだろうか。必要物資の大量収集、大量運搬のための手段や人間の収集といった連携をとることに時間がかかりすぎている。こうした大災害に際して、国を挙げてあちこちに気を配って動かなければならないときに肝心の手段が即座に利用できないでいる政府をみると、もう国がイニシアチブを取れないほど小さくなりすぎてしまったのではないか、と思ったりせざるを得ない。 一番気になるのは原発周辺の住民の行方だ。1986年のチェルノブリイ事故のとき、激烈な放射能のなかで作業をしたヒーローをリキダター(粛清屋)と呼んだ。そのリキダターを指揮した人がまだ生きている。「あの事故で今一番後悔しているのは、子供たちの避難をさせず、36時間もそのまま何もしないで放っておいたことだ」と悔悟していた。被爆した子供はみな白血病やガンなどを発病している。 政府は手遅れにならないうちに早く救える人を救わなければ。(S.H.)