極右勢力をストップ、2015年フランスの統一地方選挙
2015年12月6日と13日に行われたフランスの統一地方選挙は、6日の第一回投票の段階で驚異的な躍進をした極右政党フロンナショナルの政権奪取の勢いを、13日の決戦投票でからくも食い止め、結局フロンナショナルは一つの州も獲らず、社会党を中心とする左派連合が5つの州を掌握、保守が7つの州を掌握して幕を閉じた。5年に一度の全国地方統一選挙で、保守が確保したアルザス地方一箇所を除いてフランス全土で社会党が圧勝した2010年から、社会党は大きく後退したものの、6日の第一回投票で濃紺(フロンナショナル色)に塗りこめられた極右席捲の脅威が有権者を動かし、社会党の議席数を盛り上げて何とか大敗を避けた結果となった。
地方選挙、パリテは守られているか?
パリテ法 — Parité oblige ! フランス統一地方選挙(県)の決選投票となる2度目の投票を3月29日に終え、県知事を決める3度目の投票が昨日木曜日に行われた。フランステレビは県知事の「パリテ」について言及。「パリテ」、つまり政治の場における男女同数を目指す法律が守られいるかどうか、進展や課題について政府担当機関の調査による見解が発表された。 政府担当機関とは、2013年、マニュエル・ヴァルス内閣に政策運営や監視役として設置された首相付「男女平等最高評議会」のことで、2014年の統一地方(市町村)選挙結果ではやはり男性が数の上で優勢だったことを鑑み、2015年の県議選挙には男女を一組とした立候補制を採用することを決め、当選者の男女比が自動的に同等になるよう仕向けた。そのため例えばドゥー・ゼーヴル県では4年前(2011年サルコジ政権下)、県議会は100%男性であったのが、先週の地方選挙終了後は女性17人、男性17人の完璧なパリテ議会が誕生。しかしながら木曜の知事選出投票では、やっぱり男性が選ばれてしまった。フランス海外県も合わせて101県の知事はやっぱり男性が大多数。木曜の選挙結果、これまで6人だった女性知事が4人増えて10人になったのは喜ばしいとしても、女性知事は全体の10%しか占めず、男女の差はまだまだ大きいといわなければならない。…
3月22日、フランス全国地方統一選挙(県)
2015年3月24日更新(下段に追記): 3月22日、日曜日は2011年から4年ぶりのフランス98県の県議を選出する全国地方統一選挙が行われ、フランス全国の開票結果が発表された。 下の簡略図は、ル・モンド電子版のフランスの各選挙区域で優勢な政党と政党連合を色分けしたもので、赤・濃いピンク、ピンクなどの暖色系は左派(オランド与党政権は左派社会党)、ブルー系は右派、濃紺は極右政党のフロンナショナル(国民戦線)だ。ブルーに染まりつつあるフランスは右傾化を示している。