外交確執、同盟国とロシアのシーソー・ゲーム
毒剤テロと外交官追放 イギリス在住のロシアの元スパイ、セルゲイ・スクリパル(66)とその娘ユリア(33)が、神経性毒剤を盛られて意識不明で発見された。ロシアによる犯罪と判断したテリーズ・メイ英国首相は3月15日、在英ロシア外交官23人を10日以内に国外追放すると発表。イギリスが23人ものロシア外交官を追放するのは冷戦終結以来前例がなく、二国間外交の凍結に等しい。ボリス・ジョンソン外相は、「非難はロシアに対してではなく、プーチン大統領に対するものである」と強調している。 イギリスでは近年、不可思議なロシア人の死亡事件が続いていた。
スパイ・リクルート作戦、テロ対策
オランド大統領、支持率急上昇 今年1月15日、16日世論調査でオランド大統領の支持率が21%近く急上昇し、国民の40%が大統領に満足していると答えた。昨年暮れ12月の世論調査では19%の支持率しかなく、歴代大統領のうち最低を記録していたが、シャルリ・エブド本社の銃撃テロ事件後の素早い対応と解決、ならびに1月11日のヨーロッパやアフリカの首脳を結局60人近く集め、市民400万人の大行進で「共和国の価値(自由、平等、友愛)」を見せつけ歴史を刻んだ手腕に国民が敬意を表したもの。 ル・モンド、1月19日付電子版はこちら