ジャン=クリストフ・ヴィクトールへのオマージュ

民俗学者で地政学のエキスパートジャン=クリストフ・ヴィクトールが、2016年12月に急逝した。15年間独仏テレビARTEで番組「Le Dessous des cartes 地図の下」を制作し、地図だけで世界の問題を浮き彫りにしてきたことで著名だ。ARTEは故人を惜しみ、特別番組を構成した。

 

Le Dessous des cartes : hommage à Jean-Christophe Victor – ARTE ARTEplus7


Ajoutée le 6 janv. 2017

ARTEの有名な地政学の番組「地図の下」を作り自ら出演したジャン=クリストフ・ヴィクトールが12月28日に急逝。その重要な記憶を辿る。

ゲストは、番組制作にあたったエミリ・オブリィ、政治研究及び地理分析研究所 (Lepac)所長のヴィルジニー・レソン。元外務大臣ユベール・ヴェドリンヌ、気候学者ジャン・ジュゼル (Groupe d’experts intergouvernemental sur l’évolution du climat)、など。

ビデオは番組「地図の下」の5回分を取りまとめた。内容は、「北極、サンクチュアリの終わり(2015)」、「国境が壁で遮られる?」、「地図革命」、「エリトリア、移民の大元」。そして未公開のロシアと日本の境界にある「千島列島、不和の島々」である。

Magazine (France, 2017, 番組は1時間18分) ARTE F

ジャン=クリストフ・ヴィクトール、昨年9月

北極を皮切りに世界を駆け巡ったジャン=クリストフ・ヴィクトール

 

「北極、サンクチュアリの終わり」カナダ領土にある埋蔵資源

「北極、サンクチュアリの終わり」ロシア領土の埋蔵資源

「北極、サンクチュアリの終わり」アメリカ領土の埋蔵資源 開発によるダメージは? 

注記:「北極、サンクチュアリの終わり」は2015年に放映されたもののようで、オバマ大統領のサンクチュアリ化の前である。次期政権でどうなるか危ういが、オバマ大統領が聖域として線を引いた地域は、アメリカ(アラスカ)とカナダに渡っていることを記しておく。(S.H.)