日本が今すぐ原発を全廃すべき理由:

人間不在の日本の政治。日本はすでに世界経済の主役的立場から遠のきつつあることを自覚し、日本の行方を展望し、これからどのように政策を転換して国が生き延びるかを検討していかなければならない時期にさしかかっているように思えのだが、一向にそうした新しい姿勢はうかがえず、それどころか「国民の命」をないがしろにして、旧来の金の儲かる経済システムを温存することだけに心を捉われる政府の姿が原子力発電一点にありありと浮き彫りにされている。

2011年3月11日の大地震で日本列島は地質的に大きく歪み、1000年に一度という未曾有の大地震期に入ったと学者たちが口を揃えて言う。日本各地が断層だらけであることが言われ、その断層の間近にいくつもの原子力発電所や廃棄物処理場があり、この原発の一つが福島第一のような大事故を起こせば、日本は壊滅的な被害を蒙ることが歴然としている。

日本を壊滅の危機に向かわせる日本政府の原発再稼動方針を前に、置き去りの日本国民は何をすればいいか。人間の命、その未来、そして過去の遺産を未来につなげていくことすら危ぶまれる状況に向かいつつあることを理解し、行動の展開を考えなければならないように思われてしかたがない。昨年の3.11では、東北近辺の原発、女川や福島第二、東海原発がすんでのところで福島第一の惨劇を免れた。この「奇跡」のおかげでわれわれが今生かされていることに目覚め、近未来に起こりうるほんとうの「最悪の事態」に備えるのは今しかないのである。(S.H.)

以下、原発とその事故に関するわれわれの知識を深める好材料として、現在インターネットにオンライン中の反原発運動家の広瀬隆氏による講演ビデオを掲載する。

広瀬 隆 「第二のフクシマ・日本滅亡」 2012年3月20日 茨城県つくば市つくば国際会議場でおこなわれた広瀬隆氏による3時間近い講演ビデオ]

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