エルコムリ新労働法可決と政府社会党の分裂
2016日5月13日・14日、レンヌでデモ-警察、壊し屋の衝突 5月10日にヴァルス首相が49.3法にのっとってエルコムリ労働法案を採決なしで強行可決したことを受けて、労働法に反対する人たちの集会が各地で続いている。 14日土曜、新労働法反対集会の夜明けとともにレンヌ市の中心街はショーウインドウが割られたり、銀行のATMが壊されたり、数多くのブティックが被害を受けているのを目の当たりにした。「ほんとにがっかりしますよね。店を出すのに借金もしているというのにこの有様で。大体もう1か月半、デモばかりでちっとも稼ぎになってません」とは、ブティックのオーナー。13日(金)、700人ほどのデモ隊が警察の暴力に対して反対を唱え、駅広場に集まったが、これに混じって300人ほどの[壊し屋」が無差別に通り沿いの店や家を壊して歩いた。
今朝、フランス新内閣発表
オーランド公約の中軸ともなっていた失業者対策がまったく功をなさず、失策を認めたオーランド政権への跳ね返りは強かった。3月末に行われた地方選挙で与党社会党は惨敗。この結果を受けてエロー首相が辞任しマニュエル・ヴァルスが新首相に任命され、今朝新しい閣僚の顔ぶれが発表された。 マニュエル・ヴァルスの首相任命直後から、野党保守のUMPからは「社会党が地方選挙で負けたのだから、本来ならば野党保守から首相を立てるべきなのではないか」という声が上がり、またヨーロッパ・エコロジスト派は「新内閣にはエコロジストは参画しない」と党首や責任者があちこちで拒否表明を公にするなど、波乱を含んだが、最終的にエコロジストは恣意的に退いて一人も大臣にならず、また社会党以外からの大臣は2人のみにとどまる新内閣構成が発表された。 町・スポーツ省が女性の権利省と一体化したほかは、省構成はほぼ保たれ、閣僚16名のうち8名は女性となっており、社会党の政策の一環である男女比率を同等にするパリテ法(2000年成立)が前内閣構成と同様に厳守されている。