更新:2014年3月14日:東北大震災から3年が経った。このブログに作った「アクチュアリティ・日本」は、フランスや世界が東北大震災とそれにともなう福島第一原発事故をどう見ているか、どう報道するか、3年前の災害直後から欧州の報道を日本語に翻訳して紹介してきたものだ。フランスの報道熱が下がるのは震災から2ヵ月後だっただろうか。それまでフランス国営放送のニュースは毎日、日本の震災と原発事故の報道一色だったことを思えば、フランスにとって日本の災害がどれだけ大きなショックだったかがよく分かるはずである。拙ブログの「アクチュアリティ・日本」は、実は日本とフランスの報道の大きな差に気がついたときから書き始めたといういきさつがある。フランスでは福島第一原発事故後ほとんどすぐに3基の炉心のメルトダウンをいい始めたのに対し、日本の報道はどこにもメルトダウンしたという表現をまったくしていなかった。
現在は日本の誰もが長いあいだ政府や東電の事実の隠蔽があったことを承知している。これだけ大きな事実隠蔽の余波によって、この3年、鼠算式に嘘が嘘を生んできたような気がしてならない。「事実を隠すのは日本の文化の一つでは?」というフランス人がいた。私としては、悪習や体質を日本の文化の一部として認めたくはないが、ここまで隠蔽が普通のことになってしまうと、どう考えればいいのだろうか。政権は、ますます市民の声を聞かず、現実離れした政治が暴走している。
震災と事故からだいぶたって、フランスも日本から離れ、ヨーロッパの経済危機を話題の中心に取り戻したときに見つけた日本の放送、種まきジャーナル。そうした日本の「隠蔽文化」や悪習を飛び越えて真相究明に真摯な姿勢を見せていることを発見。同番組は現在、報道するラジオと名前を変えて毎週金曜日に課題をきめた特集が行われている。フランスのメディアではないので日本語に翻訳する手間がなくて助かる・・・、などというよりは、日本のほかの報道メディアでは取り上げない、しかし、本来なら取り上げるべき問題をきちんと取り上げているところに感謝しつつ、震災から3年目の真実の一片を報道するラジオから聞いてみたいと思う。(S.H.)
・2011年の日本の地震 分布図 Japan earthquakes 2011 Visualization map (2012-01-01)
[ビデオ・コメント] 2011年の日本の地震 発生地点・規模・時刻分布図 2011年1月1日 00:00 ~ 2012年1月1日 00:00
・140314 報道するラジオ「原発作業員が語る3年」上田崇順
Publiée le 14 mars 2014
[ビデオ・コメント]
【原発作業員が語る3年】きょうは、事故から3年がたった福島第一原発と、廃炉作業の現状について、原発作業員の声をお届けします。テレビの映像では、少し片付いてきたように見える構内も、建屋の中は、放射線量が高く、手つかずのまま。
「アンダーコントロール」とは程遠い状態です。
作業員の働く環境や住居は、事故直後より悪くなっている面もあると言います。
原発作業員は今、どんな状況で、どんな思いで、働いているのでしょうか。
この問題を取材し続けている上田崇順アナウンサーのリポートです。
・140307 報道するラジオ「メディアが伝えていない福島第一原発事故3年」
[ビデオ・コメント] Publiée le 7 mars 2014 東日本大震災、そして原発事故から、もうすぐ3年が経ちます。今夜は、なかなか伝わってこない福島第一原発の事故処理や放射能漏れ・汚染水などの現状や、今後どうなっていくのかを、事故後からずっと東京電力の会見に出席し続け、原発事故の取材活動をしているジャーナリストの木野龍逸さんと、23:35 京都大学原子炉実験所の小出裕章さんにお聞きします。
・140228 報道するラジオ「メディアが伝えないTPPの話・内田聖子」
Publiée le 28 févr. 2014
[ビデオ・コメント] 「メディアが伝えないTPPの話・内田聖子」シンガポールで行われたTPP閣僚会合は、合意にいたらず閉幕しました。 TPPの中身がよくわからないまま、なぜ合意できなかったのかということばかりが報道されているように見えます。 きょうは、グローバル経済や自由貿易について、研究・調査・政策提言を続けてきたアジア太平洋資料センターの事務局長・内田聖子さんに、TPPで私たちの暮らしはどうなるのか、交渉の現場でどんなロビー活動が行われているのか、メディアで伝えられないTPPの実情を聞きます。 また、東京報道の神崎智大記者は、永田町がTPPの交渉の見通しをどう考えているか、日米関係をポイントにリポートします。 ※『報道するラジオ』のホームページ http://www.mbs1179.com/hou/