環境保全に向けて、プラスチックのレジ袋使用禁止の政令
スーパーマーケットなどのプラスチックのレジ袋の使用をフランス全土で禁止する政令が発表された。履行は2016年7月1日から。
環境大臣セゴレーヌ・ロワイヤルの経済と環境を結びつけるエコロジー対策のなかで、プラスチックのレジ袋禁止は近未来、環境保全に向けて新しい素材の産業化による雇用の創造を見込んだ一挙両得策である。プラスチックに取って代わる自然分解素材の産業化で、約3000の新雇用が見込まれるという。
2016年3月31日発表のた政令は、環境保全エネルギー拡大を目指す法律の一環となるプラスチックの袋利用禁止令で、スーパーのみならず薬局、本屋、肉屋などすべての商業で使われるプラスチックのレジ袋に適用される。2016年7月1日からは、厚さ50ミクロン以下の薄い袋が禁止となり、2017年1月1日から、バイオマス(自然分解する植物性物質)で作られた袋以外のすべてのプラスチック袋の利用が禁止される。プラスチック素材の基準はこの秋発表される予定。2025年1月1日までには、約60%が自然分解するプラスチック、「バイオプラスチック」に入れ替わる方針だ。
自然分解するプラスチックには保証マークが印刷され、一方、これまでのプラスチックで長期間利用されるものには「再利用プラスチック、捨てる場合は、所定の場所に捨ててください」などの、印刷が施されることになる。
バイオプラスチックはどこで作られる?
自然分解するバイオプラスチックは、ジャガイモのでんぷんやアミドン、植物油や砂糖、海草などが原材料。「これまでのレジ袋の80%はアジアからの輸入だったが、バイオプラスチックは私たちのほうが研究が進んでいるので、ようやくフランスでの開発に拍車をかけることができる」と喜んでいるのはNovamont Franceのバイオプラスチック・クラブの社長であるクリストフ・ドゥキ=ド=ボワスディ氏。現在170億枚の一回使用のレジ袋がフランスで使われており、そのうち26億枚がフランスで作られているという。これからはメイド・イン・フランスのバイオプラスチックに期待したい。
(Actu-enfironnementから)