[フランス、内閣総辞職]

8月25日、マニュエル・ヴァルス首相がフランソワ・オーランド大統領に内閣総辞職を届け出た。オーランド大統領はこれを受理、即座に新しい組閣をヴァルス首相に申し入れ、26日には新閣僚の顔ぶれが発表される見込みだ。内閣総辞職の直接の引き金となったのは財務大臣のアルノー・モントブールが「この二年、現在フランスが行っている緊縮政策は大きな誤りで、今政策転換をしなければますますフランス経済が悪化することになるという見解を、何回となく文章にしたため、内閣ならびに大統領へ進言してきたが、一切聞き入れられなかった」と公言したことにあり、政府の分裂ひいては社会党の分裂を露呈させることになった。ヴァルスが首相に就いて5ヶ月目にして内閣総辞職に至ったことについて、右派左派にかかわらず野党からは、市民の信頼を裏切る危機的なオーランド政権といった大きな批判の声が飛び交った。ヴァルス首相が提出した内閣総辞職願いを受けて、いち早くみずから大臣職を退き次期内閣からも遠ざかることを表明したのは、モントブール財務大臣、フィリペッティ文化大臣、アモン教育大臣の3人(いずれも社会党)。

[2014年8月25日は、パリ解放70周年記念]

1944年8月25日、シャルル・ド・ゴール将軍がパリ中をパレードして、「パリは解放された」とフランスに向かって放送をした日からちょうど70年。ド・ゴールがパリをパレードしたこの日もまだ戦火は絶えておらず、残留ドイツ軍を撃退すべく過激派がパリの要所要所を爆破する計画を立てていたが、ルクレール将軍がこれを拒否して未遂に終わった。占領されていたパリで、8月10日から20日にかけて地下鉄職員や消防士、警察などが立ち上がって戦いはじめ、8月19日に重要地点を奪回。連合軍がパリに進攻して激戦は25日まで続いた。このとき犠牲となったフランス人は3000人。残留ドイツ軍人もほぼ同じ数が命を失った。(フランス2TV)