フランスから―環境とアートのブログ

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環境と絶滅危惧種の動物たちを危機に追いやるトランプ政権

環境と絶滅危惧種の動物たちを危機に追いやるトランプ政権

トランプ公約の悪夢 その1、パイプラインと原油汚染 トランプがこの3月、多くの反対を押し切って発効した化石燃料エネルギー推進の一環、カナダから北アメリカ大陸を南へ縦断するパイプラインの設置。そのパイプラインの通る南ダコタで、21万ガロン(約800トン)の原油漏れが発見された。原油は毒性が強く、環境汚染や人間の健康被害が強く懸念されていた。   その2、野生動物の危機 トランプ政権は今日、アメリカ人が狩猟して殺した象の頭や象牙をアフリカ(ジンバブエとザンビア)から戦利品(ハンティング・トロフィー)としてアメリカへ持ち帰ることを許可する条例を出した。動物保護のためにオバマ政権が禁止した輸入をトランプが解禁したもの。ジンバブエではここ数年で6%の象が減少。象牙のために、15分に一頭が殺されている計算だという。
アメリカ新政府、EAPの情報公開検閲へ

アメリカ新政府、EAPの情報公開検閲へ

新政権、環境情報・データをロックダウン 新政権発足Day-4、1月24日、トランプ政権は環境保護庁(EPA)に助成金と契約の全面凍結を命じた。内容は、研究費、旧工業地帯の再開発、大気のモニタリングや教育などの広範なプログラム全般にわたり、また「ザ・ヒル」によると、政府はこの命令を機関外の誰とも話し合わないように指示したという。EAP職員が匿名で議会に情報を提供してわかった。(huffingtonpost)

USA原油汚染

41日間、毎日毎回、フランスのニュースが時間を割いて追いかけているニュースは、アメリカのメキシコ湾の石油汚染だ。もちろんフランスだけではなく世界中が注目している史上最大の環境汚染であるが、どういった方法で油田からの噴出が食い止められ、将来この海をどんなかたちで浄化できるのか。失われつつあるこの海の原形は、いったい取り戻せるのだろうか。ほんとうの意味で人間の最先端科学技術の真価が問われるのは、こうした自然を相手にしたときなのではないだろうか。 メキシコ湾海底油田の原油汚染ビデオ。BPのトップ・キル作戦失敗 - Video from ITN NEWS (UK) : US oil spill ‘top kill’ efforts fail 「アメリカ政府はなぜ、驚くほど無力?」と、きのうのニュースはなぞを伝えようとしたが、ワシントンのフランス駐在員の説明では、どうも石油会社BP に事後処理責任をすべてとらせようとしたことが現状のおおもとらしい。BPは実際、何度も食い止めようとした方策が失敗した。「元から危険とわかっている海底油田開発にかんし、BPは何も事故対策を持たないアプランティ・ソルシエ(魔法使いの見習い)だった」とはフランス2・テレビの発言である。アプランティ・ソルシエとはフランス人がよく使う比喩で、自分の魔法がかってに一人歩きして止められなくなる、自分の能力以上のことをして災害を招くことをいう。 1989年3月、エクソン・ヴァルデーズの180000トンの原油を積んだタンカーが事故を起こし、原油がアラスカの海を汚染した。この事故の際も動物とその環境が大きな被害を受けた。アシカの群れが油の海に取り巻かれてないているのをテレビのチョッパーが映し出し、それだけで胸が痛んだが、「それだけで」とここでいうのは、アメリカのエコロジストが10年後、取材でアラスカを訪れ、海岸の石を拾い上げてみると、その下はまだ真っ黒な石油が層をなしていて現実の汚染のありさまをまざまざと見せつけていたからだ。 BPのメキシコ湾事故では、トップ・キルの失敗で原油の噴出量が増え、一日2百万から5百万リットルという原油(フランステレビ発表)が流出している。BPがほかのストラクチャーをつくりそこから原油をくみ上げるとしているが、くみ上げステーションができるのは8月だという。またすぐにでも応急手当はするという話しだが、今までの失敗からするとバンドエイド程度のものだろう。ステーションができる8月まで、いったいどれだけの原油がどこまで汚染するのだろうか。 ABC NEWS 5月31日付 「1億700万ガロン流出」(English version)