フランスから―環境とアートのブログ

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空気の誘引 - Shigeko Hirakawa

空気の誘引 – Shigeko Hirakawa

空気が危ない?プロジェクトの一環の作品、「空気の誘引」 ルーアン植物公園、全長200mのインスタレーション、2010年、ノルマンディー・アンプレッショニスト、ルーアン・アンプレッショネ展 ルーアン市企画コミッション 平川滋子    http://shigeko-hirakawa.net

ルーアン、作品の一部破壊で警戒態勢

7月19日、ルーアン市植物公園のチーフから電話があり、「透明球体の大きいやつが一個やられたので、今朝警察へ行って届けを出しました。球体は120cmほどの穴が開いています。ついては被害金額を・・・」と言ってきた。フランスでのこうした芸術作品にたいする暴力は今に始まったことではなく、野外の展示ではほとんど90%がバンダリズム(故意の作品破壊)にあう。私の空気を入れた球体のインスタレーションも、設置が完了したその日に、数十人の子供が飛び掛り、蹴ったり殴ったり、のしかかったり、ケーブルをいたずらしようとしたりの大騒ぎが始まった。こうした人害だけではなく、大嵐などの悪天候にも耐えるよう、今回はポリウレタンの強靭なソフトプラスチック材を選び、野外の設置に臨んだといういきさつがある。 このポリウレタン材は、素手で殴ったりのしかかったりしても破裂をするような材料ではなく、まだ傷んだ球体を見ていないからなんともいえないが、120cmの穴が開いているというからには、ナイフか何かで切りつけたものと思われる。すでに、先々週ルーアンに戻った際、球体の足元から山ほどの石が見つかった。わざととがった石を選んで拾い、球体めがけて投げつけて穴を開けようとする子供がいるらしい。一人や二人の子供ではない。それにしては芝生の上に転がっている石の数が多すぎるのである。そんなひどい目にあっても、設置した7個のすべての球体は、まったく何ごともなかったかのように平然と存在し続けていたのだった。 この球体が致命傷を受けたのは、植物公園が閉まった夜のことらしい。日中は自転車に乗った警官が二人、見回りをしてくれることになっているが、閉園する夜は誰もいない。この事件で、ルーアン市は、これから5日間、24時間態勢でガードマンを置き私のインスタレーションの警戒にあたることを決めた、という連絡がさきほど入った。 さて、気分なおしに、今回のインスタレーション《アペル・デール》への反響を拾ったので、ご紹介したいと思う。このブログに掲載されている写真は、愛を感じるほど美しい。 推薦ブログ Le gout des livres 2010/07/21 (S.H.)

ルーアン・アンプレッショネ展、作品と7月3日記念スチール

2010年7月3日ルーアン・アンプレッショネ展オープン。 アーティストの作品: オープニング・スチール:
《Appel d'air - アペル・デール》 ドキュメント

《Appel d’air – アペル・デール》 ドキュメント

〔空気が危ない?〕プロジェクトは2003年、われわれの生活環境が生み出す大気汚染が森林の自然の再生能力に害を与え始めていることにインスピレーションを受けて、調査と創造を開始した環境アート・プロジェクトである。制作は、2006年のアルジャントゥイユ市で制作した「光合成の木」を皮切りに、2012年のショーモン領での「天の果実をつけた木」まで、フランス、日本、アメリカで合計9回行われた。このページは、2010年ルーアン市で行ったインスタレーション、「Appel d’air (空気の誘引)」の記録である。 ----- 《Appel d’air – アペル・デール》、環境アートインスタレーション フランス、ルーアン市企画「ルーアン・アンプレッショネ展」の中での企画プロジェクト。展覧会は2010年6月から8月まで、ルーアン市植物公園で。

ルーアン・アンプレッショネ - 展覧会

ルーアン - Rouen, 《Rouen impressionnée》 ルーアン・アンプレッショネ展、ルーアン市企画主催。 「コンテンポラリーアートが風景を占領するとき」 2010年7月3日から8月29日まで。市内各地でインスタレーション。7月3日総合オープニング。 その他の日程・ガイド付き見学日: - アルヌ・クィーンズのインスタレーション「カミーユ」(ボワルディュー橋)は、以下の日にガイド付きグループ見学企画。 2010年7月11、15、29日、8月8、12、21、26日、18時から。現地集合。 - 平川滋子のインスタレーション「アペル・デール」(ルーアン植物公園)は、以下の日にガイド付きグループ見学企画。 2010年7月8、17、22、31日、8月5、9、14、28日、18時から。現地集合。 - フランソワ・カヴァリエ写真展「富士山」はギャラリー・ラファイエット地下展示場。 - オリビエ・ダルネとパルティ・ポエティックの蜂の巣のインスタレーション「はちみつ銀行」は、火曜、水曜、金曜の17時から19時までオープン。 バルテレミィ広場、サン・セベール広場。 - エシェル・アンコニュ(グループ)、QRコードでケイタイで作品にアクセス。リブ・ドロワット。 - ジェローム・トックル、キューブ・インスタレーション。ルーアン市庁舎前。7月19日から8月1日まで。 ・Artistes et groupes/Artists & groups: Arne Quinze, Shigeko Hirakawa, François Cavelier, Olivier Darné et le Parti poétique, Echelle inconnue, Jérôme Toq’r ・Commissaire/commissioner: Laure Delamotte-Legrand ・展覧会公式サイト: http://www.rouenimpressionnee.fr ・Shigeko Hirakawa’s project Appel d’air preparation (6月26日オープン)