フランスから―環境とアートのブログ

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Posts tagged "放射能"

アクチュアリティ・日本、農業用ため池の除染放棄に憤る、ビデオ4本

・2014年9月1日、TBSテレビから。隠れた放射能汚染「除染放棄」に憤る人々 [ビデオ・コメント] Ajoutée le 1 sept. 2014 福島第一原発の事故で飛散した放射性物質の除染。環境省は先月、河川や池などでは行わ­ないという方針を示しました。ところが、福島県内の池などでは隠れた高濃度の放射能汚­染があり、自治体からは懸念の声が上がっていることが「NEWS23」の調べで明らか­になりました。

アクチュアリティ・日本

お馴染みになった大阪毎日放送、「報道するラジオ」。福島第一原発の収拾もまったくといっていいほど目処が立たない今日、東京電力は新潟の柏崎原発の再稼動を急ぎ、また一方で東電は自社単独で4号機プールからの使用済み核燃料の取り出しを始める決定をした。この東電の二つの動きについて、新潟県知事の主張する安全の論理を実声で聞き、また、4号機プールの使用済み核燃料取出しは一度エラーを起こせば周辺の人間が即死するほどの放射能拡散の危険をはらむものにもかかわらず、そうした危険へ対処すべき国がどうして関与せずにいるのかを問う。専門家たちの検証は、あらためてメルトダウンした核をかかえる日本の危うさを認識させるものだ。ここで、報道するラジオがタイトルにつけた「原発ムラとの攻防」からは、新潟県知事の正当な主張を妨害する黒い霧のの蔓延を危惧させずにはおかない。(S.H.)…

アクチュアリティ、地球温暖化、放射能への対策

フランスでは昨日、福島第一の5号機6号機沖に設置されている放射能汚染水をストップするシールが壊れているというニュースをフランス・アンフォ・ラジオが一日中繰り返して放送していた。「台風の影響か」という言及など、日本の情報がどれだけリアルタイムでフランスで伝えられているか、またフランスが聞き耳を立てているかという証拠だろう。 今日は、国際環境グループ、およびヨーロッパエコロジー党による地球温暖化に対する警告をフランステレビ、ラジオが一斉に放送。2013年9月23日から26日にスウェーデンのストックホルムで開かれていた、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の総会が終了し、その内容が発表された。このまま何もせずに地球温暖化が進むと、2100年には今より気温が5度高くなり、海水の水位が80cm上昇するという。すでにアイスランドでは、この数年でフランスの8倍近くになる面積の氷が解けてしまった。水位上昇がおきればオランダのような海面下の国はもとより、フランスもカマルグ地方などが水没する計算だそうだ。これを受けてニコラ・ユロは、「温度の上昇で土地の状態が変わり、植物の発育に変化が起き、海では水温の上昇で、海水の酸化が進みプランクトンが死んだり魚が激減したりするが、すでにこれらはあちこちで見かけられるようになっている」。酷暑や豪雨、凶暴なサイクロンや台風の発生が増える一方となる21世紀の終わりには経済のみならず人類が危機に瀕することになる。果たして、地球温暖化にどうやったらストップがかけられるのだろうか。

フランスは、福島第一原発の汚染水問題をどう報じているか

[フランスが報道する福島第一原発の汚染水 たとえば日刊ル・モンドは?] フランスが福島第一の現況をどう伝えているかを少し紹介したい。汚染水処理と漏洩の状況把握について、ル・モンド紙が分かりやすく簡略なビデオ(下に紹介)を作成し、一般人がみても理解できるようにして本日オンラインした。今や誰もが抜本的かつ核心的な対策を日本が採ることを望んでいるのだ。(この記事は9月7日23時現在、2000以上のシェア。S.H.) ・ル・モンド 2013年9月7日、Le Monde オフィシャル・サイト掲載 「2分で分かる福島の状況」 Comprendre la situation à Fukushima en deux minutes Le Monde.fr | 07.09.2013 à 13h48 • Mis à jour le 07.09.2013 à 17h16 | Par Donald Walther et Audrey Garric (ビデオの最初にコマーシャルが入ります。コマーシャルを消したい場合は右上に出る×印をクリックしてください。) Comprendre la situation à Fukushima en deux… par lemondefr 要約: 2011年3月11日。地震および津波で福島第一原発は破壊された。このときメルトダウンした炉心を冷やすために放水した水はどこへ行ったのか。その水は一号機二号機三号機の地下へ9万トンたまっている。東電は、解け落ちた炉心の温度を50度以下に保つために毎日、350トンの水を使わなければならないが、この水は地下にたまっているこの汚染水を毎日750トン吸い上げ、そのうちの350トンを浄化して利用する。残りの400トンは、貯水槽を作ってストックしていく。こうして34万トンの汚染水が現在、貯水槽の中に貯められている。つまり、オリンピックプール100個分だ。汚染水をためる貯水槽は60時間で一個の割合で造らなければならない。貯水槽を作っている間に、ほかの貯水槽から汚染水が漏洩し始め、現場で仕事をする3000人の作業員を危険に晒しはじめた。海もそうだ。これから先の海への影響は計り知れない。毎日、300トンが海へ流れ出しているからだ。このまま何の手も打たず同じ方法で冷却を続けるとすると、2015年には貯水槽の量は二倍となる。このビデオの最初からこの話が終わるまでに(つまり2分間で)、約500リットルの汚染水が海へ流れ出た計算だ。(「2分で分かる福島の状況」)

アクチュアリティ・日本 報道するラジオ

更新:2013年8月10日: 3週間ぶりのアクチュアリティ・日本。大阪毎日放送のラジオ番組、報道するラジオのから、沖縄の現状と、日本とアメリカの関係、また、参議院選挙直後の日本の様子から果たして民意は反映しているといえるのか。いい内容の番組を二本リンク。サンフランシスコ条約から現在まで、日本の真実の姿を映し出してみる良い機会となったと思う。 8月7日、福島第一原発の事故現場から大量の汚染水が海に流れていることを日本政府が認めた件について、フランスでも盛んに報道が行われた。ラジオの報道専門チャンネルでは、一日中内容を紹介したし、TVでもやはり報道専門のチャンネルが、福島第一の状況悪化として伝えたりしている。事故から2年以上の汚染水放出でどれだけ太平洋が汚れたか。これから10年後の太平洋汚染を見る創作ビデオなどもインターネットから拾いあげるにつけ、世界に汚染の脅威を肌で感じている人たちが居ることをさらに意識すべきだと思わずにはいられない。ただひとつ、今回驚いたことは、これまで原発事故には敏感に反応していたフランス2TVやTF1TVの全国放送で、この汚染水問題が一度も取り上げられなかったことだ。はたして、オーランド大統領の来日でフランスが日本と原発開発提携を更新したことが起因しているのだろうか。これまでのフランスの公共放送に似つかわしくない「だんまり」には、ちょっと気になるものがある。 原子力に関する小出裕章さんのジャーナルで、日米原子力協定について学ぶ。(S.H.)

アクチュアリティ・日本、マイナンバー制 etc.

NB:2013年6月1日、ニュース追加(下方) マイナンバー制、5月24日参院可決。2016年から施行へ。 昔、「国民総背番号制」と呼んだ法案が「マイナンバー制」と名称を変えて、今の政権下で立法化されようとしている。総背番号制が国民に嫌われたのは、人間を画一化してしまい、情報を一箇所に集めることによって、国が国民を統制しやすくする、いわば国側の利益のためのシステムであることを国民が把握しその将来を懸念したからだ。名称が「マイナンバー」になってもその危険性には変わりがないはず。ことに現在、IT化される個人情報は、ハッキングされ悪用される可能性があり、個人財産も危険に晒される可能性が非常に高い。こうした個人情報の漏出が心配されるシステムの立法化を、国に敢行させてしまっていいのだろうか。保険番号がマイナンバーのような役目をするアメリカでは、個人情報の盗用や悪用で年間数兆円の被害があるという。そのはなしを聞く。(S.H.)

フランスTF1テレビが取材する「福島第一の現在」

TF1テレビ、2013年3月24日、20時のニュース:「福島:二年後の今日も、現地の片づけが続く」 Fukushima : deux ans après, les nettoyeurs sont toujours sur le terrain (震災二年目の3月11日の放送に引き続き、日曜24日20時のニュースで福島の現在が報道された。TF1TVは、2011年の震災、津波、そして原発事故の報道に熱心で、3月16日の炉心融溶報道や炉心の3D説明、放射能の拡散ビデオなど放射線量等のデータを盛り込み、フランス原子力安全委の意見を交えた丹念な放送が続いたことが記憶に鮮明だ。- 参照リンクページ:http://shigeko-hirakawa.org/blog/?cat=18&paged=3 -今回も2年前から福島第一原発事故を見守るフランスの原子力安全委ティエリー・シャルル氏が述べる見解からは、あらためて世界の原子力の専門家たちが危機感を持って福島の行く末を見守っていることを認識できる。S.H.) <要約> 福島。原発事故から2年たち、ようやく人が入れるほどに放射線量が低下し、一日3000人という防護服を身にまとった労働者たちが間断なく働いており、まるで巨大な工事現場のようだ。4つの建屋のうち3つが津波で建物が倒壊し、水素爆発が起きて大方が吹き飛んで大量の放射能が放出した。まず第一に緊急処置をしたのは一号機の建屋で、すっぽりと大きな容器をかぶせ、現在は密閉状態になっている。3号機と4号機はもっとひどい損傷を受けており、特に4号機は燃料冷却プールに近づくために、散乱する大量の鉄骨や瓦礫を片付けなければならない。プールの核廃棄物は、放射能の放出をくい止め、再び大地震が起きて災害を引き起こすような事態が起きる前に、冷却して取り出さなければならない。4号機には大量の使用済み燃料棒が入っており、東電は、4mの高さのある燃料棒を取り出すために、4号機の壊れた建屋の上から大きな構造物をかぶせ、クレーンを取り付けて取り出す計画だ。…
アクチュアリティ、フランス日常へ

アクチュアリティ、フランス日常へ

ロンドンオリンピックが終わり、フランスも日常へ。8月、14日15日のニュース。 [アミアンで暴動]

アクチュアリティ・日本、核廃棄物と高速増殖炉

ビデオ特集25本、およびリンク4本 福島第一原発事故から1年以上経つ。地震や津波に奇跡的に耐えた福島第一の4号機には、核廃棄物である核燃料棒と新しい燃料棒が1500本以上貯蔵されており、近々予想される東海地震などによる建物の倒壊が危ぶまれている。 日本のメディアなどで小刻みに取り上げられる福島原発事故のその後について、また、日本の核廃棄物の行方についてオンラインされているビデオクリップおよびブログを集めた。はたしてわれわれの将来は? …

アクチュアリティ・日本

3.11の福島第一原発事故以後、現在も科学的な分析を続け、多くの情報を掲載し続ける世界のブログの紹介: 現在あわら市金津創作の森企画で行われている、平川滋子展「空気が危ない? 光合成の森」で、アート・コア・ミュージアムの脇に「うちとそと」と題した一角を設けている。その中に、「外からの目」として、フランスを中心とするヨーロッパのブログで、原発事故以降現在も丹念にニュースを拾い、また科学的な分析をベースに情報収拾に余念のないブログを12ほどピックアップして紹介している。 福島第一原発事故当時、日本国内の情報と日本の「外」の情報が、驚愕するほど大きな差異を示し、外国をしてほとんど非科学的とも言わせた日本の閉鎖性が、周辺の国々にまた外国にいる日本人にどれだけジレンマを感じさせたことか。   展覧会では、事故以来今もコンスタントかつ丹念な「外」の目の科学的なモニタリングのようすを紹介し、少しでも今後の日本の支えになればと考える。(S.H.) <ブログ> ・ブログ(フランス・ベース。仏語)福島第一 http://fukushima.over-blog.fr/ 2011.11.19 コリウムの行方、メルト・アウト、地層と地下水 ・ブログ(英語)、福島・デイリィ http://fukushima-diary.com/ 2011.11.20. 3号機から放射線高値、毎時1.6Sv ・IPPNW ( 欧州核戦争を回避するための国際物理学者の会 International Physicians for the Prevention of Nuclear War European affiliates 英語 ) : Fukushima: 2.5 times more radioactive xenon than Chernobyl (2011.10.24. 福島原発事故はチェルノブイリ事故の2.5倍のキセノン放出) ・ブログ(フランス・ベース、仏語)、scoop.it! Fukushima Information  Informations sur l’accident à centrale nucléaire de Fukushima et ses conséquenses (福島原発事故およびその後の情報) ・メディアパート (フランス語)東京、原発反対デモにメディアの反応ゼロ 2011.11.20 ・毎日新聞、電子版(日本、日本語)、福島第一原発:3号機で毎時1600ミリシーベルト

アクチュアリティ

欧州10カ国で、謎の放射能反応 - フランス、ドイツ、ルーマニア、チェコなど各地で放射性ヨウ素が検出された。微量で人体に影響はないというものの、ヨーロッパ各地に広がるほどの放射性ヨウ素の出所は不明だ。どこかの原発で核燃料の事故があったか、あるいは製薬関係の事故が想像されるが、いずれにしてもどこからも事故の発表はなされていない。(フランス2TV) ・2011年11月17日になって、ヌーベル・オブセルバター(電子版)によると、11月11日から通常より多い放射性ヨウ素131を各地で検出した件について、IAEAがハンガリーのブタペストにあるアイソトープ研究所からの放射能漏れが原因である可能性が強いと発表したという。

アクチュアリティ、フランスにおけるチェルノブイリ原発事故のその後

免訴判決に甲状腺がん患者の会、失意 - 1986年4月26日に起きたチェルノブイリ原発事故の三日後、当時の放射性イオン保護対策センター長、ピエール・ペルラン(Pierre Pellerin,  Service central de protection contre les rayonnements ionisants (SCPRI) )がテレビで、フランスにはまったく放射能の影響はないと発表。同日フランス3TVの天気予報も、フランスを被った高気圧が放射能の雲を押し返しすためにフランスには原発事故の影響はまったくないという放送をした。ところが事実は翌4月30日、SCPRIが全国に布いている探知施設が放射能に反応し始め、ピエール・ペルランが3度にわたって調査をしているがこの際も報告書には放射能の影響は僅少、として国民に知らせることを怠り、政府も何もなかったように、ほかの国がしたようなヨウ素剤を配ったり野菜や乳製品を市場から回収するなどの緊急時における国民の保護措置をまったく取らず、そのまま放置した。同年5月12日、フランス日刊紙リベラシオンが、放射能の雲が国境から入らなかったとは真っ赤な嘘で雲はフランスを被って汚染しており、当局は雲の通過路に関して嘘をついた事実をすっぱ抜いた。 数年後、高度の放射能汚染のあったとみられるコルシカ島で甲状腺異常や甲状腺がんが激増し、2001年5月、 フランス甲状腺疾患患者の会 (AFMT)、放射能に関する独自な研究と情報委員会 (Criirad)、および甲状腺がん患者51人が、放射能の拡散を過少視したために甲状腺疾患が増えたとして、「過失傷害罪」で政府を相手に訴訟を起こした。しかし裁判官の オディール・ベルトラ=ジェフロワ は、「放射能とがんには、石綿のようにはっきりがんの原因となるという因果関係はなく、少量の放射能ががん患者を増やしたということは証明できない」と判決をくだした。控訴院はすでに1999年、当時の政府責任者であったシャルル・パスクワ内務大臣Charles Pasqua、アラン・コリニャン環境大臣Alain Carignon、およびミシェル・バルザック健康大臣 Michèle Barzachの3人にはすでに責任を問わないとしていた。 2011年9月7日の裁判はしたがって、 人心を惑わした容疑でもと放射性イオン保護対策センター長、ピエール・ペルラン(現在87歳)一人が訴追の対象。ピエール・ペルランの弁護士は免訴を要求して裁判所は予審が終わらないうちに免訴判決を下した。この決定に対し、フランス甲状腺疾患患者の会 (AFMT)の弁護士ベルナール・フォーは、「予審がきちんと終わる前に免訴判決が出たことで、甲状腺がん患者たちは見捨てられた思いになることは間違いなく、またそうでなくても、世論に事実隠蔽の疑いをもたせることになるでしょう」。(フランス2TV、ル・モンド紙)

La bataille de tchernobyl チェルノブイリの戦い(福島に捧げる)

La bataille de tchernobyl: Un documentaire réalisé par Thomas Johnson (94’) – Année : 2006 「ラ・バタイユ・ド・チェルノビル…チェルノブイリの戦い」 - 1時間34分ドキュメンタリー・TVフィルム、トーマス・ジョンソン監修、2006年。 注記: 以下の文章は、数分前に見た「チェルノブイリの戦い」のなかで気にかかる点をいくつか抜粋したものである。2011年は、チェルノブイリ原発事故から25周年。またこのフィルムの制作された2006年は事故から20年の区切りとなる年で、メルトアウトの危機にたいするゴルバチョフの戦いも含め、当時を振り返りまた現在を検証するフィルムとして出来上がっている。福島第一原発事故のあと、このルポルタージュはフランスで何度か再放送され、われわれの将来に向かって重要な示唆を提供し続けている。…

フランス2TV特番「原子力、すべてを変える災害」

France 2 TV企画 COMPLEMENT D’ENQUETE ” Nucléaire – la catastrophe qui change tout” (ビデオ)、フランス2TV番組、《コンプレマン・ダンケート、「原子力、すべてを変える災害」》、長さ1時間55分、2011年4月18日放送。ビデオ掲載(下) 注記: フランス2テレビ企画、《コンプレマン・ダンケート(「調査の補完」の意)》は、社会問題、政治問題、事件などの深奥を調査し公表することを目的に制作されているフランスのテレビ・ルポルタージュで、敏腕ジャーナリストとして知られるBenoit Duquesne(ブノワ・デュケンヌ)が現場の責任者のインタビューや取材映像をまとめ、問題の中心に迫る司会をする。90分番組。カナダのケベック(フランス語圏)でも再放送される。特番「原子力、すべてを変える災害」は1時間55分といつもより長く、フランス国民の関心の高さを繁栄。ちなみに、原発問題に関するこの番組は、現在フランス2TV のビデオの再生回数でトップにランクされている。…