[フランス2TVが、2014年ヨーロッパ議会選挙結果を解析] ・先週末行われた欧州28カ国、751議員を選出する欧州議会選挙の結果、大津波のようなフランスの極右政党国民戦線(Front National、略してFN)の台頭のニュースは世界各国を駆け巡った。つい最近まで政党とみなされていなかったFNは二代目のマリーヌ・ルペンがその概観を大きく塗り替えたらしい。イタリアの新聞という新聞にはマリーヌ・ルペンの写真が大々的に入り、アメリカでもCNNが「大地震」と形容するなど、ヨーロッパ建設の主役となったフランスとドイツの二人三脚が危ぶまれる結果をかんがみ、ドイツはフランスの極右政党の台頭に不安げだ。ドイツ市民は「ヨーロッパを支える力が削げるのが非常に心配だ」。またアンゲラ・メルケルは記者会見で、「欧州各地で右翼政党が優位に立ったが、有権者を親欧州派へ取り戻すために一層の努力をしなければならない。今後フランスにもその努力を期待する」と語った。FNやほかの国の極右政党は、反ヨーロッパ、ユーロ圏脱退、移民をシャットアウトするというほぼ同様のスローガンを持っており、ヨーロッパ建設の基礎を築いた延長線上で体制の維持へ尽力するフランスの現政府とまったく対立する立場にある。選挙明けの今週の月曜、早速FN党首、マリーヌ・ルペンは、フランス国民議会の解散と、選挙区改正を要求した。